うんちやおしっこが出ない状態というのは想像しただけでも辛いものです。人も犬も同じで、ストレスや食生活により一時的に便秘になったりすることもあります。
しかしだからといって楽観視していいものではありません。
この記事では
・排泄トラブルで疑われる病気
・自宅でできる便秘対策
犬がうんちをしない原因は?
犬も人と同様、様々なことがきっかけでうんちが出なくなることがあります。
引っ越しなどの環境の変化による一時的なストレスなどなら、しばらく様子を見ても問題ありませんが、原因によっては様子を見るのは危険です。
ここからは犬がうんちをしない原因を4つ解説します。
犬がうんちをしない原因
・ストレス
・食事
・病気
が考えられます。
運動不足やストレスであれば、生活習慣を見直せば改善させることは可能です。しかし、病気の場合は治療の必要があります。
犬がうんちをしない、病気は?
犬がうんちをしない時に考えられる病気は様々ですが、大きく2つに分けることができます。
・神経の障害
に分かれます。
大腸周辺のつまりで考えられる病気は
・腫瘍
・会陰ヘルニア
・骨折
・前立腺肥大
・生殖器系の腫瘍
などがあります。
神経の障害による病気には以下のものがあります。
・椎間板脊椎炎
・巨大結腸症
などです。
犬のうんちがでない、対策は?
うんちが出ないというのは、人でも犬でも辛いものです。
できるものなら毎日快便でいてほしいと思うのが親心でしょう。
ここからは犬のうんちが出ない時に家庭でできる対処法を紹介します。
運動不足の解消
運動は腸の蠕動運動(腸が便を肛門まで送り出す動き)を促す効果があります。
運動することで筋肉に刺激を与え、血行が良くなり胃腸の働きを活発にさせます。
同時に胃腸の働きを高める副交感神経も活発化するため蠕動運動が起こりやすくなります。
犬の運動量の目安
・中型犬・・・散歩は1日2回 1回あたり30分程度 距離なら2㎞程度
・大型犬・・・散歩は1日2回 1回あたり30〜60分程度 距離なら2〜4㎞程度
犬種や年齢、性格によって理想の運動量は変わってきます。
そのため、愛犬にとってのベストな運動量を見極めてあげる必要があります。
ストレスの削減
ストレスがかかると腸の動きが鈍くなりスムーズに排便ができなくなります。
原因はストレスによる交感神経の活発化です。
交感神経が活発になると腸の働きが悪くなり、便秘や下痢などの排泄の乱れを引き起こします。
犬のストレス解消法
・スキンシップ
・犬用ガムやおもちゃで遊ぶ
・飼育環境を見直す
などがあります。
特におすすめしたいのは運動です。
運動は腸の働きを活性化させる効果もありますし、副交感神経を働かせて交感神経を抑えることもできます。
またスキンシップも犬にとってはかけがえのない時間です。
大好きな飼い主さんとの触れ合いは、それだけで安心感とストレス解消の効果を得ることができます。
加えてスキンシップの中に排便を促すマッサージを取り入れてみるのもいいでしょう。
食生活の見直し
食生活を見直すことも排便リズムを整えるきっかけとなります。
食事の見直しポイント
・食物繊維を多く取れるフードに切り替える
うんこが硬い子は、飲む水の量を増やすことによってうんちが軟らかくなり排便しやすくなります。
飲む水の量を増やすのが難しい場合は、ドライフードをふやかしたり、ウェットフードを混ぜたりして1日の水分摂取量を増やしてもいいでしょう。
食物繊維は腸を刺激し排便を促す効果があります。
食物繊維は可溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2つに分けられます。
不溶性食物繊維はうんちのかさを増やし、腸を刺激することに役立ちますが、与えすぎは逆にうんちの量が増え、便秘の原因になりかねないので注意が必要です。
水溶性食物繊維はうんちの中の水分を保持してくれる働きがあります。
また、腸の中でのうんちの通過スピードを早めてくれる効果もあるので便秘改善が期待できます。
しかし、こちらも与えすぎてしまうと下痢などを引き起こしてしまうこともあるので注意が必要です。
食事を切り替える際には、一気に変えるのではなく1週間から10日ほどかけて徐々に慣らして切り替えていく必要があります。
犬がおしっこをしない原因は?
犬がおしっこをしない状態というのは、私達が考えているよりずっと深刻です。
もし愛犬がおしっこをしていないようならすぐに動物病院で診察を受けてください。
理由は、おしっこが出ない原因で一番に考えられるのは「病気」だからです。
犬がおしっこをしない、病気は?対策は?
犬がおしっこをしない場合、疑われる病気は3つに分けられます。具体的には
・オスの病気
・メスの病気
です。
オスメス関係ない病気には
・膀胱炎
・直腸の腫瘍
・急性腎不全
があります。
オスの病気で考えられるのは
・前立腺の腫瘍
などです。
メスの病気で考えられるのは
が疑われます。
おしっこが体の外に排出されないと、体内に尿が溜まることで発症する「尿毒症」になる危険が高くなります。
尿毒症は発症すると数日で死に至ることがある危険な状態です。
愛犬の命を守るためにも一刻も早く動物病院を受診してください。
犬の血便や血尿は病気なの?
犬が血便や血尿をしているのなら、病気の可能性が高いです。
しかし、血便や血尿は様々な病気の症状の1つとして現れるため、血便・血尿=特定の病気と決めることはできません。
今回は血便や血尿が見られる病気を3つずつ挙げていきます。
血便時に考えられる病気
・胃腸炎
・腫瘍
があります。
またこの3つ以外にも血液凝固異常や食物アレルギーといったものもあります。
血尿時に考えられる病気
・膀胱炎
・前立腺炎
があります。
またこの3つ以外にも急性のフィラリア症やバベシア症といったものもあります。
血便や血尿がみられたらすぐに動物病院で獣医の診察を受けてください。
気になる初期症状は獣医師に相談してみる
うんちやおしっこの状態や回数、一回量の多い少ないなどは飼い主さんだからこそ気がつける症状の1つです。
愛犬の排泄に違和感を感じたら、まずは獣医師に相談してください。
この時、可能ならウンチやオシッコを採取して持っていけると良いでしょう。
また、トイレ時の行動などで相談したい場合は、その時の様子を動画で撮影しておくとより正確な情報を獣医師に伝えることができます。
犬のうんちやおしっこは日頃から観察
犬の排泄のトラブルは、ストレスや病気など様々な要因で起こります。
そのため、トラブルの原因を勝手に判断してしまうと病気の進行を進めてしまう可能性もあるので行わないでください。
日頃から愛犬の体調に目を向け、愛犬の小さな変化に気がつけるようにしていきましょう。
補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう
ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患や既に発症している病気や疾患は補償の対象外となります。
そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。
また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。
また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。
「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。
補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。
高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。
よくある質問
うんちは何日出なかったら動物病院へ行けばいいの?
不妊手術はおしっこトラブルの予防に効果的って本当?
本当です。すべてのおしっこトラブルの予防につながるわけではありませんが、生殖器の炎症や腫瘍化が原因で引き起こされてしまう病気に関しては予防の効果があります。
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に入ることをおススメします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【犬のおしっこやうんちトラブルについて】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・おしっこが出ない状態というのは非常に危険ですぐに獣医の診断を受けるべきということ
・犬の便秘対策は人と同じだが、病気ではないという前提が大切だということ