ミニチュアプードルはトイプードルより少し大きなプードル種です。ここではミニチュアプードル定義から歴史、特徴や性格、サイズや体重、なりやすい病気などについて解説しています。
・ミニチュアプードルのかかりやすい病気
・ミニチュアプードルの飼い方
ミニチュアプードルの歴史
プードルの原産地はさまざまな説がありますが、ドイツからフランスに渡ったとされています。
もともとは水猟犬として活躍していた犬種で、「プードル」という名称も水の中で音を立てるという意味の「プデル」がもとになっているという説があります。
16~17世紀にはプードルの小型が行われるようになり、可愛い見た目もあって愛玩犬としてフランスの上流階級で人気が高くなりました。
それがミニチュアプードルの発祥です。
ミニチュアプードルの特徴
プードルは大きさや体重の違いによって分類されています。プードル種は大きさが違うだけで、外見的な特徴や大きな性質はほとんどありません。
ただし、体高が小さくなるにつれ、性格が甘えん坊で神経質な性格になると言われています。
ミニチュアプードルのサイズはトイプードルよりも少し大きめですが、成犬時の体重が10kg未満のため、小型犬に分類されます。
JKC(ジャパンケネルクラブ)公認のサイズは4種類
JKC(ジャパンケネレクラブ)とは、犬種の認定やドックショーの開催、血統書の発行、犬の飼育指導、犬の訓練士などの資格認定の試験実施や資格証の発行などを行っている機関です。
JKCではプードル種を成長した状態の大きさ別に4つの種類に分けています。各プードルの定義を比較してみると以下のようになります。
・スタンダードプードル…体高…45㎝~60㎝、体重…16kg~25kg
・ミディアムプードル…体高…38㎝~45㎝、体重…8kg~15kg
・ミニチュアプードル…体高…28㎝~38㎝、体重…5㎏~8kg
・トイプードル…体高…24㎝~28㎝、体重…3kg~4kg
場合によってはペットショップやブリーダーに言われて思っていた犬種の規定より大きめやや小さめであることもあります。
JKC非公認のサイズやミックス
JKCでは上記に当てはまらないサイズのプードル種を公認していません。しかし、近年ではJKCの非公認ではありますが、トイプードルよりもサイズの小さいプードルやプードルのミックス種も増えてきています。
代表的なものに以下のような犬種があります。
・ティーカッププードル…体高…20㎝以下、体重…2kg以下
・マルプー(マルチーズとプードル)
・チワプー(チワワとプードル)
・ポメプー(ポメラニアンとプードル)
など
ミニチュアプードルの性格
ミニチュアプードルは他のプードル種のように友好的で感受性が強い性格です。
飼い主に従順で賢い性格でなのでしつけのしやすい犬種とされています。運動することが大好きなので、現在でも救助犬やスポーツドッグなどさまざまな活躍をしてるほどです。
ただし、神経質なところもあるので無駄吠えなどをすることがあります。そのため、しつけはしっかりと行わなければいけません。
ミニチュアプードルの毛色
ミニチュアプードルだけでなく、プードル種にはさまざまなカラーがあります。また、単色であることが多いです。
・ホワイト
・ブルー
・グレー
・カフェオレ
・ブラウン
・アプリコット
・クリーム
・シルバー
・シルバー・ベージュ
・レッド
ミニチュアプードルの寿命
ミニチュアプードルの寿命は15歳ほどとされています。小型犬の中でも寿命の長い部類です。
しかし、犬の寿命は環境や食事の質によって大きく変わってきます。元気で長生きしてもらうためにも、食事や運動など日々の暮らし方や、定期健診の受診などを見直してみましょう。
ミニチュアプードルがかかりやすい病気やケガ
ミニチュアプードルが特にかかりやすい病気には以下のようなものがあります。生活環境などで防げるものもあるので、日々のお世話を見直してみて下さい。
骨折
ミニチュアプードルは運動が大好きで運動神経もよい犬種です。しかし、足の骨が丈夫な犬種ではないので、ジャンプしたり滑ったりすることで骨折してしまうことがあります。
ソファにスロープを付けたり、床が滑らないようにクッションマットを敷くなど骨に負担が掛からない環境を作ってあげましょう。
アジソン病、クッシング症候群
ミニチュアプードルだけでなく、プードル種は副腎から分泌されるホルモン異常に関する病気を発症しやすい犬種です。
・水を多く飲む、尿の量が増える、お腹が膨れているといった症状が認められます。
・食欲がない、元気がないなどの症状が認められます。
水頭症
脳室に脳脊髄液が異常に溜まってしまうことで脳組織や脳を圧迫してしまう病気です。
軽度のため無症状であることもありますが、重症になると視覚障害、知的障害、意識障害などさまざまな症状が起こります。
先天的なもの発症することもあるため、完全に予防するのは難しい病気です。
進行性網膜萎縮
網膜に異常を起こすことで視覚障害になり、視力がどんどん落ちていくので最終的に失明してしまう可能性のある病気です。
遺伝的異常が原因で発症することが多く、二次的白内障を発症することもあります。
椎間板ヘルニア
背骨と背骨の間でクッションの役割をしているのが椎間板です。この椎間板が何らかの原因で飛び出してしまうことで椎間板ヘルニアになります。
ミニチュアプードルはもともと椎間板を構成している軟骨が石灰化しやすいので、発症が多く認められます。
抱っこしたときや動くことを嫌がったり痛がって泣いた場合は早急に病院を受診するようにしましょう。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝蓋骨脱臼は通称パテラともいわれる病気です。この病気は後ろ足の膝蓋骨が何らかの原因で外れてしまった病気を指します。
特にミディアムプードルは先天的なものが原因であることも多いです。
また、ジャンプや足を滑らせるなど後天的なことが原因であることも多いので普段の生活に十分気を配ってあげることが必要です。
外耳炎
耳の入り口から鼓膜までの「外耳」と言われる場所で炎症が起きることを言います。
基礎疾患や細菌感染で起こすことが多いです。耳を異常に気にするようなしぐさが見られたら病院を受診するようにしましょう。
ミニチュアプードルを飼うときのコツ
ミニチュアプードルは賢くしつけのしやすい犬種です。また、体を動かすことが大好きなので、ストレスを溜めないような環境を作ってあげることが大切です。
散歩や遊び
小さい体ですが運動神経の良い体を動かすことが大好きな犬種です。散歩は1日2回、時間は1回30分を目安に行うなどしっかりと運動量を確保してあげましょう。
雨の日など外に出られない時は、ボールなどで一緒に遊んであげて下さい。運動不足になってストレスが溜まってしまうといたずらをすることもあるので注意してください。
被毛の手入れ
ミニチュアプードルの被毛はシングルコートなので、抜け毛はほとんど見られません。
しかし、ブラッシングを怠ると毛玉になりやすいので毎日ケアをしてあげて下さい。
また、毛が抜けないので放っておくと被毛が伸び続け、毛玉や皮膚病の原因になってしまいます。そのため、1ヵ月~2ヶ月に1回はトリミングをしてあげてください。
トリミングの料金は場所によりますが、5,000円~7,000円ほどです。
プードル種はさまざまなカットスタイルを楽しむことができる、というのも人気の高い理由の1つです。
マズルの長さや体長、被毛の量などで似合うスタイルが異なるので、トリマーさんとよく話し合って決めるようにしましょう。
コミュニケーション
ミニチュアプードルは飼い主さんと遊ぶことが大好きです。遊んであげるととても喜びます。
神経質な性質なので、家族同士でけんかをしているのを見たりしつこく構いすぎるとストレスを感じることもあります。犬の様子をよく観察して遊んであげてください。
また、お留守番は苦手で、ストレスを感じてしまいやすいので、お留守番のしつけは早いうちから行うと良いでしょう。
しつけ
賢くしつけがしやすい反面、わがままになりやすい犬種でもあります。子犬のころからトイレやおすわりなど基本的なしつけをしっかり行うようにしましょう。
しつけは飼い主の言うことを聞けばいいことがある、と覚えさせることがとても重要です。おやつなどのご褒美を使いながら行うと特に効果的です。
健康管理
ミニチュアプードルは暑さにも寒さにも弱い犬種です。エアコンを使うなどして快適な環境を作ってあげるようにしましょう。
ドッグフードには添加物や質の悪い材料が使われていることがあります。購入するときは必ず裏面の成分表を確認するようにしましょう。平均体重をキープするのも重要です。
また、定期的に検診を受けることで病気の早期発見、早期治療ができるのでおすすめです。
よくある質問
ミニチュアプードルの相場金額は?
ミニチュアプードルを飼う場合何を用意したらよい?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に入ることをおススメします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう
ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患や既に発症している病気や疾患は補償の対象外となります。
そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。
また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。
また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。
「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。
補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。しかし保険料も高くなり、補償内容のグレードも普通のプランより下がってしまいます。
高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。
【ミニチュアプードルはどんな犬?特徴や飼育方法を解説!】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・ミニチュアプードルのかかりやすい病気
・ミニチュアプードルの飼い方