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シェルティってどんな犬種?特徴や知っておきたい飼育ポイントを解説

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シェルティは賢くて運動大好き。かつてはよく吠える犬ということで敬遠された時代もあったようですが、きちんとしつけをすれば一緒にドッグスポーツもできる活動的な犬種です。
シェルティーの愛称で知られるシェットランド・シープドッグ。長い毛を風になびかせながら走る姿はとても美しく、穏やかで優しい表情をしています。元来は牧羊犬であり、賢くてとても活発な犬種です。
現在は小型犬が圧倒的な人気を誇っていますが、かつてはシェルティーも人気犬種だった時代もありました。飼育頭数こそあまり多くはないですが、根強いファンも多い犬種です。
この記事では
・シェルティの特徴
・シェルティの飼育ポイント
シェルティのかかりやすい病気
について解説します。
最後までお読みいただければ、「シェルティの特徴や飼育ポイント」や「シェルティの注意すべき病気」がわかるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。


目次

シェットランド・シープドッグ、通称「シェルティー」ってどんな犬?

シェットランド・シープドッグはその名前の長さから通称「シェルティー」の愛称で親しまれています。

現在は飼育頭数も減少していますが、1980年代前半には日本でも圧倒的な人気を誇っていた犬種です。JKCの調べによると2021年度の新規登録数は2508頭で人気ランキング25位におさまっています。

ペットショップでもあまり見かけなくなりましたが、賢くて運動神経抜群のシェルティーはアジリティ等のドッグスポーツの競技場では多く活躍しています。

 

シェルティーの特徴

ここではシェルティーの歴史や身体的特徴や被毛について解説します。

 

シェルティーの歴史

シェルティーのルーツをたどれば、18世紀ころイギリスの北部、亜寒帯気候のシェットランド諸島牧羊犬として長い歴史を持っています。

この地の気候は「雨や曇りの日が多く、強風が吹きすさぶ」という厳しい環境であり、植物も動物も大きく育たない傾向にあります。シェルティも例に漏れず長い年月の中で小型化していったと考えられています。

ブリーディングの過程ではコリーやサモエドなどが関わっていたようですが詳細については諸説あり、はっきりしたことは分かっていません。

シェットランド諸島で牧羊犬として活躍している姿は、今私たちが目にしているシェルティーの姿とは少し違ってもう少し小さく、野性味があったようです。

 

日本におけるシェルティーの歴史

日本には主にアメリカ経由で1950年代に輸入されましたが、なかなか繁殖が上手くいかなかったという経緯もありました。

日本でのシェルティ人気の理由を語るとき、その火付け役になったのが「名犬ラッシー」というドラマです。古き時代のイギリスの作品ですが、日本では時代をこえて、何回かリメイク版のドラマが放送されました。

この作品は「ラッシー(コリー犬)」と少年の深い絆を描いた物語です。賢くて勇敢な「ラッシー」が注目されコリー犬に人気が集まったのですが、日本の住宅事情を考えると大きなコリー犬を迎えるのは難しく、コリーに似てるシェルティーが注目されるようになったのです。

1970年代に「名犬ラッシー」が再放送されたことで、シェルティー人気が浮上。1980年代前半にはトップクラスに人気犬でした

JKCの統計に残っているものでは当時のものはなく、少し人気が下降してきた1999年のデータになりますが、新規登録した数10,247頭(15位)、今で言うなら柴犬に匹敵するくらいの人気です。

その後も飼育頭数がだんだん減少してきたものの、10年前も現在も年間の新規登録頭数は2500頭前後で落ち着いています。

一度人気に火が付いた犬種ですが、なぜ人気が落ちたのか理由を考えると、それは当時の飼育に問題があったと思われます。

もともと「吠える」ことを仕事としていた犬種なので、あるがままの姿にしておくとよく吠えるうるさい犬になってしまいます。

現在のように「社会化」とか「しつけ」等の考えが浸透しておらず、ほとんどが屋外飼育で、吠えたり、噛んだりと、いわゆる問題行動の多い犬として、遠ざけられたのかもしれません。

その後、ブリーディングの過程でも吠えにくく改良されたこともあり、元々聡明な犬種なので、その人気は愛好家の間では根強い人気を誇っています。

近年ペットショップでシェルティーを見かけることは少なくなってきました。どのようにすてば出会えるのでしょうか?

・大手のペットショップなら探してもらえる
・ブリーダーさんに直接交渉
・里親(シェルティー レスキューなど、シェルティー専門の里親を探している機関もある)

 

シェルティーの身体的特徴

【大きさ】

体高(雄) 34.5~39.5㎝
  (雌) 33~38㎝
体重 6.8~11.3㎏

犬種ごとに定められているスタンダードはその犬種の理想的な姿で一般的なイメージですが、シェルティーは個体差が大きいのが特徴です

例えばボーダーコリーと見間違うくらいでかい体重20㎏の子もいます。逆に体重5㎏程度のミニチュアサイズの豆シェルティーも存在します。

ブリーダーの中には本来の小さいシェルティ(ミニシェルティ)を専門にしている犬舎も存在します。

シェルティーは中型犬と言われていますが、犬の大きさによる分類方法ははっきりとした決まりは定められていません。

ジャパンケンネルクラブ(JKC)でも大きさによる分類はおこなっていません。しかし「大型犬」とか「小型犬」という言葉は日常的に見聞きします。

 

【犬の大きさによる分類の一例】

・小型犬 10㎏未満
・中型犬 10㎏以上~25㎏未満
・大型犬 25㎏以上

また次のように分類する場合もあります。

・超小型犬  4㎏未満
・小型犬   ~10㎏未満
・中型犬   10㎏~20㎏
・大型犬   20㎏~30㎏
・超大型犬  30㎏以上

大きさの分類が必要な場所を利用する場合は、各機関・施設に問い合わせてみましょう。

 

【被毛の種類】

セーブル 黒みを帯びた茶色もしくは茶色で毛先は黒っぽい毛が混じった色
トライカラー 黒色と白、タン(茶色っぽい色)の3色からなる毛色
ブルーマール 黒色とブルー(青みを帯びた灰色)と灰色の混じった、大理石のような毛色
ブラック&ホワイト 黒と白の2色
ブラック&タン 日本では珍しい。全体が黒でタンの班があるタイプ

シェルティの被毛はダブルコートで、春と秋の換毛期があります。

 

シェルティーの寿命

平均寿命は12~14歳と言われています

超小型犬に比べるとやや短命というイメージですが、シェルティは遺伝が関与する先天性疾患や病気の発症リスクがやや高いということがあります。しかし、健康管理に気を付ければもっと長生きできるでしょう。

 

シェルティーの性格・気質

【性格】

知的 温厚 従順 シャイで人見知り 臆病 繊細 攻撃性はない 責任感が強い 感受性豊か ストレスに過敏 よく吠える

他の洋犬とは少し違った性格の持ち主で、無邪気にはしゃいだり、じゃれあったりすることが比較的は少ないのが特徴です。冷静に状況判断ができ、家族の言葉に忠実に従います。

家族以外の人にはなかなか懐かないので「愛想がない」と感じることもあるでしょう。

温厚で明るい性格のシェルティは子供のいる家庭でも飼いやすさにおいては問題ないでしょう。

遊びの面でも、他の犬と体力任せに遊ぶよりも家族と一緒に遊ぶことを好み、フリスビーやボール投げ、アジリティも得意です。

ストレスを内にためこんでしまうタイプなので気を付けて様子を見ましょう。

 

シェルティーの飼育ポイント

気品のある長い被毛が何と言っても魅力的ですが、その姿を保ち元気でいるための飼育ポイントをまとめました。

 

体重管理

モフモフの毛並みで体格がわかりにくく、外見だけでは体重も判断できません。肥満は関節に負担をかけます。実は関節にも異常をきたしやすい犬種です。定期的に体重測定をしましょう。

 

被毛の管理

豊かな毛並みが自慢のシェルティーにとって被毛の手入れは欠かせません。

ダブルコートでしかも毛が長いくモフモフなので、毎日ブラッシングをしましょう。手を抜くと、抜け毛が絡まりあってフェルト状の塊になってしまいます。抜けた毛はブラッシング毎日きちんと取り除きましょう。

春と秋の換毛期はアンダーコートがごっそりと抜け落ちます。半端な量ではないので、換毛期には一日数回のブラッシングが必要になります。抜け毛は空中に舞い上がるので、できれば屋外で行った方が部屋の汚れが少なくてすみます。

また、月に1回くらいはシャンプーも必要です。シェルティは皮膚病にもなりやすく、毛の汚れも気になります。

 

朝夕の散歩

運動量が多く必要なシェルテーィは1日2回、30分~1時間の散歩が必要です。できれば途中で走らせることができればベストです。

運動量が必要な犬種にとって運動不足は大きなストレスの原因になってしまいます。時間を作ってドックランなどにも出かけて十分に運動させてあげましょう。

 

しつけが大切

どんな犬種にも言えることなのですが、しつけは大切です。特にシェルティーは「牧羊犬」「番犬」というルーツを持っており、吠えやすい犬種です。

来客があると「帰るまで吠え続ける」ということもあるくらいで「性格が悪い」と言われることもあります。

いくら賢い犬種でも、そのままにしておいて賢いということはありません。きちんと主従関係ができるように効果的な方法でしつけることが大切です。

 

社会化が大切

子犬を迎えたらできるだけ多くの経験をさせ社会化をしましょう。

犬は生後3週から14週までを「社会化期」といいます。この期間に体験したものや事柄に対して順応しやすくなる時期を示しています

家の中だけで過ごさず、なるべく多くの、色々なタイプの人や犬に接しておくことで「吠え」等の問題行動を少なくすることができます。

 

ドッグスポーツに挑戦してみませんか?

賢くて運動能力の高いシェルティーはドッグスポーツもにも向いています。例えばアジリティ。

【アジリティとは】

・誰でも
・どんなサイズの犬でも
・どんな犬種でも
参加できる「犬の障害物競技」です。

ハンドラー(指示者)の指示に従って決められた順に障害物をクリアしていきタイムを競うもの。障害物はハードル・ウオール(壁)・歩道橋・シーソー等が組み込まれており、犬が走るときはハンドラーも一緒に走って次の指示を出さなくてはなりません。

「指示を聞き」「理解して」「障害物を怖がらず」「早く走る」ことが求められます。

賢くて、走り回ることが得意なシェルティーにはもってこいの競技だと思いませんか?

 

シェルティーがなりやすい病気

シェルティーにもなりやすい病気があるのでそのいくつかをご紹介します。

コチラの記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。

 

腫瘍

犬の死因のトップはガン(悪性腫瘍)です。犬種によってなりやすい癌の発生部位があるのですが、シェルティは幅広く発生の可能性があります。

注意すべきはリンパ腫と内分泌腫瘍、特に甲状腺腫が挙げられます。その他皮膚腫瘍、頭頸部腫瘍、泌尿器腫瘍(特に膀胱上皮がん)、生殖器腫瘍、呼吸器腫瘍などがリスクの高い発生部位です。

甲状腺機能低下症

甲状腺とは喉のすぐ下にある「甲状腺ホルモンを分泌する器官」です。甲状腺ホルモンは体を構成する骨・筋肉・内臓・皮膚など全身の新陳代謝や活動を調整する役割を担っています。

【原因】 95%は原発性の機能不全(甲状腺自体の病気)遺伝の場合もあります。統計的には中年(5歳以上)の中型犬や大型犬に多い疾患です。

【症状】 食事量が一定なのに太る、元気がない・疲れやすい、皮膚病や脱毛を繰り返し、なかなか治らない(代謝が悪くなることで皮膚のターンオーバーがうまくいかなくなりる)など

【治療】 甲状腺ホルモン剤の内服

 

コリー眼異常(コリーアイ)

失明の危険性もある遺伝性の眼疾患で、両眼に発症しますが左右で症状の程度が異なることが多い。

【原因】 遺伝

【病態】 眼球は内側から網膜・脈絡膜・胸膜という3層の膜で覆われていますが、その真ん中にある脈絡膜が発育不全を起こす病気。脈絡膜は血管に富み、網膜に栄養を補給する役割を担っています。

【症状】 軽度の場合は無症状ですが、脈絡膜や網膜に欠損があると視野が欠損し、つまずいたり、ぶつかったりすることがあります。網膜剥離や眼底出血を起こすと失明の可能性が大きくなってきます。

【治療】 生活に困らなければ無治療。コリーアイに対する治療法はありませんが、症状が出れば対症療法を行います。

【検査】 眼底検査 遺伝子検査

 

進行性網膜萎縮症

網膜が変性・萎縮する進行性の遺伝性の眼疾患です。

【治療】 治療法は確立されていません。

【症状】 最初は夜に物が見えづらくなることから始まり、昼間の視力もだん徐々に低下していきます。6歳前後から発症することが多いですが、早い場合1歳以下で夜盲症になる場合もあります。

見えづらくなると、飼育環境を整えて安全に生活できるように配慮しましょう。

 

MDR1遺伝子変異 イベルメクチン中毒(フィラリア予防薬の使用について)

イベルメクチンは現在フィラリア予防薬の主流をなしている薬剤です。

シェルティなどコリー系統の犬種には先天性にMDR1遺伝子の変異や欠損がある場合が多くみられます。

MDR1遺伝子が欠損すると「血液脳関門」(薬物が脳に流入するのを防ぐ役割)の働きが悪くなり、脳が通常よりも多くの影響を受け副作用として中毒症状(嘔吐・意識障害。呼吸低下・昏睡などの神経症状)が出やすくなります。

フィラリア予防としてのイベルメクチンは、使用量が少ないので危険性はないと言われています。

ただ、使用に際してはネットなどで購入して安易に使用しないできちんと動物病院で相談してから使用しましょう。獣医師によっては使用を控えるように言われる場合もあります。

 

よくある質問

兄弟犬がコリーアイを発症しました。我が家の子は無症状なので子供を産ませても大丈夫でしょうか?

兄弟犬が発症したのならその子も発症しているかもしれません。無症状なだけで、発症していることも考えられます。繁殖は中止した方がよいでしょう。

「ミニコリー」で検索するとシェルティが出てくるのですが、どんな関係があるのでしょうか?

姿は小さいコリーのように見えますが、全く違う犬種です。大きさも性格も異なっています。ただ、ブリーディングの過程でコリー種が入っていることは確かですがシェルティーは「小さいコリー」ではありません。

ペット保険は必要?

動物病院

ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。

もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に入ることをおススメします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう

ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患や既に発症している病気や疾患は補償の対象外となります。

そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。

また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。

また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。

「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。

補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。しかし保険料も高くなり補償内容のグレードも普通のプランより下がってしまいます。

高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。

 

 

【シェルティーの特徴や飼育ポイントについて】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・シェルティーの性格や特徴
・シェルティーの飼育ポイント
・シェルティの注意すべき病気
について解説してきました。
見た目はエレガントで、賢く、活動的なシェルティは、愛犬と一緒に動き回りたい人にとってよきパートナーになれる犬種です。しつけをきちんとして健康にも配慮しながら一緒に旅行に行ったりドッグスポーツを楽しめます。
ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。

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