猫がティッシュを食べると、腸閉塞等になる危険性があり手術費用も高額です。吐いたりすれば一旦は安心ですが誤飲の状態によっては命の危険もあるため、対処法や対策が重要です。
この記事では
・猫がティッシュを食べる理由
・猫がティッシュで遊ばないようにする方法
少量の誤飲ならば大丈夫
猫がティッシュをいたずらすると、家の中に派手にティッシュが散らかっていることが多いです。
それほど多くのティッシュをいたずらしたのですから、もしかしたら誤ってティッシュを1枚食べたかもしれない、と悩んでしまう飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
ティッシュはなめるなどして水分がつくと形状が崩れてボロボロになります。そのため、少量のティッシュを飲み込んだのであれば体内で原型を保っていることはありません。
少量のティッシュの誤飲であれば時間がたてば糞と一緒に体外に排出されます。
しかし、誤飲している途中でのどに詰まり窒息する危険性や、腸で詰まってしまい腸閉塞になる危険性もあります。
ウエットティッシュはアルコールが含まれているのでとても危険です。ウエットティッシュは乾燥を防ぐために蓋が付いていることが多いので、開けっ放しにしないように十分注意してください。
食事を食べない、吐いたなど普段と違う様子が見られる場合は早急に病院に連れて行きましょう。
ティッシュをいたずらしやすい猫の特徴
ティッシュをいたずらしやすいのは2~8か月程度の子猫が多いです。また、異食行動をとりやすい猫種に日本猫、ヒマラヤン、シャム猫などの東洋系があるとされています。
しかし、上記に当てはまらなくてもティッシュをいたずらする猫もいますので、普段の行動を十分に観察しておきましょう。
猫が誤飲・誤食したときの病院の対処方法
猫がティッシュなど物を誤飲・誤食した場合、病院では以下の治療が行われます。
どのような方法をとるのかにもよりますが、約20万円以上の費用がかかる可能性もあります。
費用も高く、猫にもつらい思いをさせてしまうので、ティッシュだけでなく誤飲・誤食をしないように十分注意してあげてください。
異物がまだ胃の中にあり、食道を傷つけずに体外に出せそうな場合は、催吐剤(さいとざい)という吐き出させる薬を点滴することがあります。吐き出させるときに喉につかえないように観察するため、入院になることもあります。
口の中に内視鏡を入れたり、お腹を開くなどの手術をして取り出します。どちらも全身麻酔したうえで行われます。
異物が中毒を起こしようなものだった場合は、薬を飲ませて中和させます。
なぜ猫はティッシュを誤飲・誤食してしまうのか
猫がティッシュを誤飲・誤食してしまうのはなぜなのでしょうか。人間からすればなぜおいしくもないティッシュを食べてしまうのか疑問を感じてしまいます。
猫にはティッシュを誤飲・誤食するのは猫なりの理由があります。
猫が誤飲・誤食してしまう原因その①:ストレス
人間がストレスを感じるように、猫もストレスを感じる生き物です。猫がストレスを感じてしまうのには以下のようなものがあります。
・新しいグッズ(トイレやベッドなど)が気に入らない
・他のペットとの折り合いが悪い
・退屈
・運動不足
・飼い主さんがかまってくれない 等
構いすぎるとそれはそれでストレスに感じてしまうこともあるので、猫の状態を確認しつつ対処してあげるようにしてください。
猫が誤飲・誤食してしまう原因その②:本能
ティッシュがひらひらと動いているのを猫が見ると、獲物を狩る猫の本能が刺激されてティッシュを咥えてしまうのかもしれません。
猫がティッシュに噛みつき、掃き出し、爪で引っ搔こうとする様子は鳥を捕まえたときの行動に似ているとされています。
猫にとってティッシュは魅力的な獲物の1つなのかもしれません。
猫が誤飲・誤食してしまう原因その③:ご飯の量を気にかけてみる
猫がティッシュを確実に食べている場合は、お腹がすいているからかもしれません。中にはティッシュの味や食感が好きになってしまっている猫もいます。
また、猫は毛づくろいをしたときに「体内に取り込んだ毛を吐き出すための猫草」の代わりとしてティッシュを食べてしまっている可能性もあります。
その他にも、異物を食べてしまう「異食症」ということも考えられます。ご飯やおやつではなく、異物を食べようとする場合は獣医師に相談してみてください。
猫がティッシュで遊ぶ理由
いろんなおもちゃを用意していても、ティッシュで遊ぶことを選ぶ猫はたくさんいます。
なぜ猫は遊ぶものにティッシュを選んでしまうのでしょうか。
猫がティッシュで遊ぶ理由その①:好奇心
猫は好奇心旺盛な生き物です。単純に動いているものなど興味を惹かれたものを触ったり咥えたりしたい、という気持ちになります。
そして触ったティッシュを1枚出すとまた1枚出てきたことが面白かったり、形が変わったことなどが楽しかったりして、繰り返しティッシュで遊ぼうとしてしまうのです。
猫は口で咥えて遊ぶことが多いため、誤飲や誤食になりやすいので注意が必要です。
猫がティッシュで遊ぶ理由その②:いたずらがしたいから
猫は興味を持ったものはなんでもおもちゃにしてしまうものです。ティッシュの取り出し口である細長い穴に手や顔を突っ込んでいるときに口に入れてしまうことがあります。
猫は基本的に知らないものや場所が苦手です。しかし、一度興味を持ってしまうと気が済むまで遊び続けてしまうものなのです。
小さくて狭い穴に興味を示すことは猫の本能の1つでもあります。
猫がティッシュで遊ぶ理由その③:自分のものである主張
猫は自分の気に入ったものや獲物だと認識したものを他の猫や人にとられないようにしようとする本能があります。
そのため、ティッシュを取ろうとするとティッシュを咥えて運ぼうとしたり、荒したりして自分のものだと主張するのです。
去勢する前のオスの場合、マーキングで自分のにおいを付けることで、誰にも触られないようにすることがあります。
猫がティッシュで遊ぶ理由その④:ティッシュ箱の中に入りたい
猫は狭い空間が大好きです。小さな段ボールや紙袋の中に猫が入ったままなかなか出てこなくて困ってしまった方も多いのではないでしょうか。
猫は人が見れば入るのは無理ではないか、という箱でも入りたくなってしまう本能があります。ですから、手や顔が入った場合、そのまま体を入れられないか試行錯誤します。
空のティッシュケースをおもちゃ代わりにあげると良いかもしれません。
猫の誤飲・誤食を防止する対策
猫がティッシュの誤飲、誤食をしないようにするためには、猫がティッシュを触らないようにすることが重要です。
そのために、以下の3つの手段を試してみることをおすすめします。
猫の誤飲・誤食を防止する対策その①:ティッシュを猫が触れないようにする
猫がティッシュに触れないように高い位置に置いたり箱を裏返しておく方法があります。しかし、猫は運動能力の高い生き物なので、それでも猫がティッシュを触ってしまうことがあります。
その場合は猫が普段使っている部屋にはティッシュを置かないようにしたり、猫が触れないように棚の中に置くなどして、猫にティッシュを触れないようにしましょう。
人が使いづらくなってしまうことになってしまいますが、お金をかけずに今すぐ簡単に対処できる方法です。
猫の誤飲・誤食を防止する対策その②:蓋つきのティッシュボックスを使用する
猫がティッシュをいたずらする理由の1つに、ティッシュがひらひらしていることや、ティッシュの箱の細長い穴があることに興味を惹かれるということがあります。
その興味を惹く部分が猫に見えないように蓋が付いたティッシュケースを使ってみてください。
もし猫がティッシュに興味を示したとしても、木やプラスチックなど蓋が簡単に開けることができないものを選びましょう。蓋が開かなければティッシュを誤飲・誤食することはありません。
また、吊り下げ式のティッシュケースを使う方法もあります。その場合は猫が自力でジャンプするなどして届かない位置に設置するようにしましょう。
猫の誤飲・誤食を防止する対策その③:猫草を設置する
空腹や口さみしさでティッシュを誤飲・誤食しているのであれば、ご飯の量を見直したうえで猫草を食べやすいところに設置してあげてください。
猫草の方に気を取られてティッシュを誤飲・誤食することがなくなることもあります。
猫草はホームセンターやペットショップ、通販などで購入できます。枯れないように水をあげるなどきちんと手入れをするようにしましょう。
一気に食事を食べてしまう場合、ご飯を小分けにしてあげることで空腹時間を減らす手段もあります。
食事量が増えすぎると太ってしまうので、きちんと管理してあげましょう。
よくある質問
猫が目の前でティッシュをいたずらしていときはどうすればいいですか?
猫がティッシュをいたずらしないようにしつけることはできますか?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう
ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患や既に発症している病気や疾患は補償の対象外となります。
そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。
また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。
また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。
「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。
補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。しかし保険料も高くなり、補償内容のグレードも普通のプランより下がってしまいます。
高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【猫がティッシュを食べたらどうすればよい?対処方法をご紹介!】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・猫がティッシュを誤飲・誤食する理由
・猫にティッシュが触られないように工夫する方法