犬の避妊手術の費用の相場はいくら?オス・メスの違いはある?

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犬の避妊手術にかかる費用は動物病院、手術方法、犬の大きさなどによっても変わりますが、小型犬で30,000~60,000円、大型犬で60,000~80,000円程度が相場です。

犬の避妊手術をするかしないかは、犬の今後の生活に深く関連してくることです。
まずは飼い主である人間が、犬の避妊手術についてよく理解しておくことがとても重要になります。

この記事では

・犬の避妊手術の時期や方法
・犬の避妊手術の相場
・犬の避妊手術のメリット・デメリット
について解説します。
最後までお読みいただければ、犬の避妊手術の時期や方法犬の避妊手術のメリット・デメリットがわかるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。


 

目次

「犬の避妊手術」とは

犬の避妊手術とは主に繁殖を防止することを目的にした外科的処置のことです。

避妊手術をすることは、妊娠を防ぐだけではなく性ホルモンが関連する疾患のリスクを低下させます。手術にかかる費用は、病院や手術方法、犬の大きさなどによって異なります。

 

犬の避妊手術~時期や手術方法

避妊手術をすることで発情がなくなり、妊娠することができなくなります。

犬は、生後6ヶ月〜1歳頃に初めて発情が見られるようになります。

初回の発情は、犬種や個体により差があり、小型犬で約6〜8ヵ月、大型犬で約1〜2歳頃です。

その後、約6ヶ月〜10ヶ月の周期で発情を繰り返します。

発情期間はだいたい2〜3週間続き、この期間が妊娠可能時期です。

避妊手術を行う時期

避妊手術は、初めての発情を迎える生後6ヵ月頃に行うことが一般的に多いです。

乳腺腫瘍の発生率は、初回の発情が来る前に避妊手術を行うと、2回目以降の発情後に行う場合より低いことが分かっています。

乳腺腫瘍の予防効果は、避妊手術を受けるタイミングにより変わります。

乳腺腫瘍の予防効果

・初回の発情前 99.5%

・初回の発情後 92%

・2回目の発情後 74%

2歳半を超えると、悪性乳腺腫瘍についての効果はなくなるという報告があります。

避妊手術を受ける予定であれば、初回の発情前が最も良いタイミングです。

ただ、年齢が若すぎても、手術に耐える体力がなかったり、臓器が小さいため手術の難易度が上がるなどのリスクが伴います。

そのため、初めての発情を迎える前の生後6ヶ月頃に避妊手術を行うことが推奨されています。

もしこの時期を逃してしまっても避妊手術は可能です。避妊手術は何歳までにしなければならないという決まりは特にありません。

ただし、全身麻酔は高齢犬や呼吸器・心臓に持病がある犬にとって、大変リスクが高いです。

また、術後の合併症は高齢であるとともに高まる可能性もあります。

手術時期については、獣医師とよく相談して決めるようにしてください。

犬の状態を見て、避妊手術をしないという選択もあります。

 

発情期間中は手術をすることができない

発情中はいつもより子宮組織が充血していて出血しやすくなっている状態です。

発情時、子宮全体は大きくなりもろくなるため、通常時に行う避妊手術よりリスクが高まります。

ホルモンバランスの変化が激しいため、体調不良を起こす可能性も考えられます。

そのため、発情期間中の避妊手術は避けることが一般的です。

発情期間が終わってからも、1〜2ヶ月はホルモンバランスが落ち着かないため、期間をあけて行います。

手術前は血液検査と身体全体を検査して麻酔をかけられる状態かをチェックします。

 

避妊手術の方法

避妊手術には卵巣と子宮の両方を摘出する方法と、卵巣のみを摘出する方法の2通りあります。

摘出する部位

卵巣と子宮を摘出→卵巣子宮摘出手術

卵巣のみを摘出→卵巣摘出手術

以前は、卵巣と子宮の両方を摘出する卵巣支給摘出手術が広く実施されていました。

しかし最近では、アメリカやヨーロッパを中心に研究が進み、どちらの方法でも病気の予防効果に差はないことが証明されています。

卵巣のみ摘出した場合も、子宮に関するトラブルはほぼないということが分かっていて、子宮疾患で多いとされる子宮蓄膿症も卵巣を摘出すれば、予防ができます。

そのため、犬の身体に負担が少ない卵巣のみを摘出する手術を推奨する獣医師の方が多いです。

卵巣摘出手術のメリット

・手術の傷が小さい(両方とる場合の約半分)

・手術時の出血が少ない

・手術時間(麻酔をする時間)が短い

・卵巣・子宮・乳腺などの病気の予防効果がある

また、従来は開腹手術が一般的でしたが、近年では腹腔鏡手術を行う医院も増えてきました。

 

開腹手術

腹部を切開し、卵巣のみ、または卵巣と子宮を摘出する手術です。手術時間は30分〜1時間程度です。

開腹手術の手順

①全身麻酔をかけ、お腹の毛を剃り消毒

②腹部を切開し、卵巣のみか、卵巣と子宮を出血しないように血管をしばって血行を止めながら摘出

③腹部の切開部を縫い合わせて終了

腹腔鏡手術

お腹に小さい穴を3ヶ所ほど開けて3〜5mmの細いカメラを入れて映像を見ながら手術を行います。

そのため、開腹手術より傷口が小さく済みます。1人では行えないのでチーム体制で手術を行います。

手術の時間はだいたい30分程度です。ただし、手術の内容によっては手術時間が延長されることもあります。

腹腔鏡手術の手順

①全身麻酔をかけお腹の毛を剃り消毒

②お腹に3mmほど切開しお腹の中に二酸化炭素を入れ、腹腔内を膨らませる

③トロカーという筒状の器具をお腹の中に刺入

④トロカーから内視鏡、鉗子を挿入

⑤摘出する卵巣や子宮を超音波メスで切除・止血の確認

⑥ガスを抜き、皮膚を縫合して終了

腹腔鏡手術は、開腹手術よりも傷口が小さく痛みが少ないため、犬にとって負担が軽く済みます。

しかし手術には高度な技術が必要で、腹腔鏡手術を行える動物病院は数が限られます。

腹腔鏡手術のメリット

傷口が小さい

・痛みが少ない

・回復が早い

・入院せずに日帰りが可能

腹腔鏡手術のデメリット

・料金が高い

・手術時間が長くなることがある

犬の避妊手術費用の相場

ここから、犬の避妊手術にかかる費用の相場について解説します。

 

費用の相場

動物病院は自由診療なので、病院によってかかる費用が異なります。

金額の平均値は以下の通りです。

金額(中央値)

卵巣のみ 26,780円

卵巣子宮 27,413円

出典:家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査及び飼育者意識調査(平成27年度) (lin.gr.jp)

開腹手術による避妊手術は27,000〜28,000円程度で、この金額に診察料や検査費用がプラスされます。

犬の大きさによっても料金に差があり、全部でかかる費用の相場は小型犬で30,000円〜60,000円、大型犬で60,000〜80,000円程度です。

ちなみにオスの去勢手術は手術費用の中央値が17,675円で、メスの避妊手術の方が費用が多くかかることが分かります。

また、手術方法が開腹手術か腹腔鏡手術かによっても金額の差があります。

腹腔鏡手術は使用する器具が高価で高度な技術を必要とするため、開腹手術よりも費用は高くなります。

腹腔鏡手術の相場は、5kg以下の犬で50,000~80,000円、5kg以上10kg未満の犬で80,000~100,000円、10kg以上の犬で100,000円~となりますが、病院によって料金の幅はあります。

開腹手術と同様に、手術料金に診察料・検査費用などがプラスされます。腹腔鏡手術の場合、基本的に入院しないで日帰りになるので入院費用はかかりません。

避妊手術の総額代金がいくらかかるのか、時前に動物病院に問い合わせておきましょう。

ペット保険の対象になる?

犬の避妊手術は、ペット保険の対象にはなりません。

ペット保険は、予期せぬ病気や怪我の治療費を補償するものであり、自発的に行った治療や予防に対しては補償できないからです。

ただし、他の病気や怪我があってその治療に関連して避妊手術をした場合に、補償給付対象となるケースがあります。

ペット保険の契約内容によって異なるので、補償の内容をよく確認してみてください。

 

 

犬の避妊手術費用に違いが見られる理由

ここから、犬の避妊手術の費用が、動物病院や犬種などによって異なる理由を解説します。

 

避妊手術前後の処置の違い

避妊手術前と後に、行う検査や処置があります。

避妊手術では全身麻酔を行うので、必ず手術前に全身麻酔をかけても問題のない健康状態かどうかを確認します。

手術前にすること

・血液検査

・レントゲン検査

・超音波検査

・オペ当日の点滴

・麻酔前投与薬 など

手術後にすること

・抗生剤投与

・エリザベスカラー

・一泊の入院

・一週間後の抜糸 など

手術前と後にする処置は動物病院によって異なる場合があります。

それぞれ設定されている料金も病院によって違うので、各動物病院で金額の確認が必要です。

犬の状態によっては、入院はせず日帰りの場合もあります。

 

手術内容の違い

卵巣のみを摘出するか卵巣と子宮を摘出するかなど、手術内容によって違いが見られます。

ただ、卵巣摘出手術と卵巣子宮摘出手術の間に費用の大きな差はなく、卵巣子宮的手術の方が1,000円程度高くなるくらいです。

腹腔鏡手術は、使用する器具など専用器具や技術が必要なため、料金が開腹手術より高くなります。

 

犬の健康状態の違い

犬の健康状態によっても費用が変わります。

持病がある犬や高齢犬の場合、追加の検査や薬剤の使用などで料金が高くなることがあります。

ただし、持病があったり高齢の犬の手術は若い健康な犬よりリスクを伴います。

犬の状態によって、獣医師と相談して手術をするかしないかよく見極めるようにしましょう。

 

犬の種類や体格の違い

薬は、犬の体重によって投薬量が変わります。

避妊手術の時は、麻酔薬などの薬を用います。

例えば3kgの犬に1mlの投薬をすると、30kgの犬には10mlの投薬が必要です。

特に麻酔薬は、一般的な胃薬や抗生剤などと比べて高価になるため、小型犬と大型犬の避妊手術の値段に差が出てきます。

 

飼い主さんの価値観の違い

人によっては、「安すぎると逆に不安」という考えの人もいます。

多くの動物病院は、治療の質を高く保ちながら、なるべく飼い主さんの負担にならないように料金を設定するよう努力しています。

安価だから治療のクオリティが低いという意味では決してありません。

ただ、愛犬の命を預ける飼い主さんの立場から見ると、安すぎると不安を感じてしまう人もいるようです。

反対に「できるだけ費用の安い病院がいい」と考える人もいて、価値観は人それぞれ違うものです。

 

 

犬の避妊去勢手術の助成金・補助金について

犬の避妊手術や去勢手術に対して、助成金・補助金が出る自治体があります。

住んでいる・犬を飼育している地域の市区町村が避妊・去勢手術の費用の一部、または全額を負担してくれる制度です。

動物愛護や管理意識の向上、捨て犬・捨て猫問題の対策として取り組まれています。

ここから、いくつかの地域の助成器・補助金制度の例を紹介します。

 

京都府京都市

条件

・京都市獣医師会会員の動物病院で犬の避妊・去勢手術を行う

・京都市内で犬の登録、狂犬病予防注射を受けている

申請方法

・京都市獣医師会会員の動物病院の窓口で申請

補助金額

・京都市から2500円、京都市獣医師会から2500円 / 合計5000円

京都市:犬・猫の避妊・去勢手術費用の補助金について (kyoto.lg.jp)

 

愛知県名古屋市

条件

・市内において犬猫を所有している市内在住者

・狂犬病予防法に基づく登録が済んでいること

申請方法

・市内の保健センター、または動物愛護センターで避妊去勢手術補助券を交付

・名古屋市の指定する獣医師に補助券を提出

補助金額

・メスの避妊手術:名古屋市から3200円、名古屋市獣医師会から3200円 / 合計6400円

・オスの去勢手術:名古屋市から1600円、名古屋市獣医師会から3200円 / 合計4800円

名古屋市:犬・猫の避妊・去勢手術の補助について(暮らしの情報) (city.nagoya.jp)

 

三重県鈴鹿市

条件

・飼い主が鈴鹿市民

・登録及び当該年度に狂犬病注射済みの犬

申請方法

・鈴鹿市役所の環境政策課で申し込み

・申込用紙は、環境政策課と市内動物病院から

補助金額

・オスの去勢手術:1500円

・メスの避妊手術:3000円

その他/犬、猫の避妊・去勢手術の助成 - 鈴鹿市ホームページ (suzuka.lg.jp)

 

栃木県小山市

条件

・市内に居住・住民登録があり、市民税を完納している世帯

・小山市に犬の登録、申請年度の狂犬病予防注射済票を受けている

申請方法

・小山市役所の環境課で申請(申請書兼請求書、領収書の写しを提出)

補助金額

・メスの避妊手術:5000円

犬猫の避妊手術費補助金について - 小山市ホームページ (city.oyama.tochigi.jp)

 

茨城県つくば市

条件

・つくば市内に居住し、市に住民票を登録している

申請方法

・つくば市役所の環境保全課で申請(手術予定日2週間前までに申請)

補助金額

・メスの避妊手術:4000円

・オスの去勢手術:3000円

犬・猫の補助事業|つくば市公式ウェブサイト (tsukuba.lg.jp)

 

三重県四日市市

条件

・四日市市で犬の登録をしている

・申請する年の狂犬病予防注射が済んでいて注射済票の交付を受けている

申請方法

・衛生指導課か各地区市民センターで申請

補助金額

・メスの避妊手術:3000円

・オスの去勢手術:2500円

犬猫の避妊・去勢手術費用補助について | 四日市市役所 (yokkaichi.lg.jp)

 

 

メス犬の避妊手術、オス犬の去勢手術に対する助成を行なっている地域

メス犬の避妊手術、オス犬の去勢手術に対する補助金・助成制度は全国で統一して実施されているものではありません。

現在、補助金・助成制度を行っている地域は下記の都道府県の中の一部の市区町村となります。

北海道、福島県、茨城県、栃木県、千葉県、石川県、山梨県、長野県、愛知県、三重県、京都府、兵庫県、和歌山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、福岡県、佐賀県、熊本県、大分県、鹿児島県

情報は2022年11月に確認したもので、変更することもあります。

また、自治体によって条件・申請方法・金額は異なるので、詳細はお住まいの市区町村に問い合わせてください。

 

獣医師会による犬の避妊・去勢手術の助成について

自治体以外にも団体・動物病院・獣医師会による補助金・助成制度があります。

獣医師会の補助金・助成制度がある地域
茨城県、栃木県、徳島県、京都市、北九州市、沖縄県 などの一部の市区町村

獣医師会の助成制度もそれぞれ地域によって条件などが違うので、お住まいの市区町村でどのような制度があるか確認してみるといいでしょう。

ここで、徳島県と茨城県の獣医師会による助成制度を紹介します。

 

徳島県獣医師会

条件

・徳島県内在住で犬を飼育していて、犬の登録と狂犬病予防注射を実施している

・徳島市・あるいは佐那河内村が行う助成制度を受けていない

申請方法

・毎年10月1日~10月31日までの期間に官製はがきにて申し込み

補助金額

・一律5,000円

一般の皆様へのお知らせ | 公益社団法人 徳島県獣医師会 (tokuju.or.jp)

 

茨城県獣医師会

条件

・茨城県内の動物病院で避妊・去勢手術を受けた犬

・助成頭枠数が終了するまで先着1000頭

申請方法

・所定の応募ハガキで申し込み

補助金額

・獣医師会2,000円 福祉協会2,000円 / 合計4,000円

不妊助成事業 -公益社団法人茨城県獣医師会 -茨城県内動物病院検索・動物愛護事業 (ibajyuu.com)

 

 

 

犬の避妊手術のメリット・デメリット

犬の避妊手術は義務ではないので、するかしないかは飼い主の自由です。だからこそ、するべきかどうか悩む人も多いと思います。

避妊手術のメリット・デメリットを理解して適切に判断をすることが大切です。

ここから、犬の避妊手術のメリット・デメリットについて解説します。

 

メリット

①望まない妊娠を防げる

発情中、メス犬は特有のフェロモンを出しています。

去勢していないオス犬がフェロモンに反応し、目を離してる隙に交配してしまえば望まない妊娠につながります。

予期していなかった妊娠・出産によって、生まれてきた子犬の今後について考えなくてはなりません。もし自分で飼えない場合は新しい里親を探す必要があります。

望まない妊娠は飼い主さんにとって、大きな負担となってしまうでしょう。

 

②病気の予防になる

避妊手術をすることで子宮・卵巣などの生殖器に関する病気や性ホルモンに関する病気の予防ができます。

代表的な病気には、子宮蓄膿症や乳腺腫瘍があります。

子宮蓄膿症は、犬の子宮に膿がたまって破裂する恐れがあり、高齢犬になるにつれ致死率が高くなる病気です。

高齢で病気になってから手術をするより、若くて元気な時に避妊手術をして病気の予防をする方が、麻酔によるリスクは低く回復も早いので大きなメリットと言えるでしょう。

また、悪性乳腺腫瘍の予防効果は、避妊手術を受けた年齢が早ければ早いほど発生率が低下します。

2歳半を過ぎると効果はないと言われているので、早めの手術が推奨されています。

避妊手術によって予防できる病気
・子宮系の病気

子宮蓄膿症、子宮水腫、子宮粘液症 など
・卵巣系の病気
卵巣脳腫、卵巣腫瘍、顆粒膜細胞腫 など
・ホルモン系の病気

乳腺炎、乳腺腫瘍、クッシング症候群、糖尿病 など

②発情によるストレスがなくなる

避妊手術をすることで発情が起こらなくなります。

犬の発情中は、陰部からの出血が2〜3週間続き、発情期間が終わると、発情後期と呼ばれる期間に約2ヶ月入ります。

発情後期はホルモンの影響で、怒りやすく神経質になり、吠えたり噛みやすくなります。

食欲が低下することもあるなど、犬にとって精神的に不安定な時期です。

発情後期が終了すると、約4ヵ月間の発情のない無発情期を過ごし、また次の発情がやってきます。

避妊手術を受けない場合、このような変化を周期的に繰り返すことになります。

避妊手術をして発情がなくなれば、出血の心配はなくなり、犬も発情期間中のストレスから解放されます。

犬が精神的に安定していると、家族である人間との関係も良好になり、一緒に暮らしやすくなるでしょう。

 

デメリット

①子孫を増やせない

避妊手術をすると、当然ですが子供を産むことはできなくなります。

手術した後から、気持ちが変わって愛犬の子犬が欲しいと思っても叶えることはできません。

避妊手術を受ける前にもう一度よく考えるようにしましょう。

 

②太りやすくなる

避妊手術をすることで性ホルモンが減り、太りやすくなります。

ホルモンバランスの変化により基礎代謝が下がり、性欲がなくなることで食欲が2倍程になります。

代謝が落ちたうえ、必要以上に食べてしまうことで肥満となってしまうのです。

手術後は、適切な量の食事を与え、適度な運動をするように心がけましょう。

犬によってはフードを低カロリーのダイエット用に切り替える場合もあります。

 

③手術のリスクがある

避妊手術は全身麻酔をかけて行います。全身麻酔には一定のリスクがあります。

手術前に、全身麻酔をかけても問題がない健康状態かどうかを検査して確認をしますが、まれに検査では予測できない麻酔剤のアレルギーを引き起こす犬もいます。

また、避妊手術で卵巣や子宮を切除した際に、血管をしっかり結ばれていないと出血を起こし、危険な状態となる可能性もゼロではありません。

特に肥満の犬の場合、内臓に脂肪がついていることで血管を結ぶのが難しいことがあるので注意が必要です。

 

④尿失禁のリスクがある

避妊手術を受けたことで、性ホルモン分泌の減少が影響で尿失禁になるケースがあります。

尿失禁は、小型犬よりも大型犬に多い傾向があります。

また、発症するのは手術した後すぐではなく、数年経ってからです。

排尿に関する筋肉がうまく収縮しなくなり、緊張など何かのきっかけによって尿漏れをするようになります。

治療にはホルモン剤を用いて行います。

 

 

犬の避妊手術を納得できる費用で受けるには

犬の避妊手術は、ペット保険が適用せず、自治体や獣医師会による助成金や補助金制度も地域により様々です。

犬の避妊手術を納得できる費用で受けるには、避妊手術を受ける前に代金・費用がどれくらいになるかを動物病院へ確認しておくことが大切です。

 

診察時や電話で費用を確認する

動物病院の公式サイトで避妊手術の費用を公開していることもあります。

まずは動物病院のホームページを確認してみましょう。

ホームページなどに金額の情報がない場合は、電話で確認ができます。

かかりつけの動物病院で避妊手術を受ける予定であれば、診察時に直接、かかる費用や手術の流れを聞いてみるといいでしょう。

 

費用の内訳表示の有無を確認する

動物病院では、費用の細かい内訳表示の項目について規制がありません。

そのため、明細書には総額だけしか書かれていない場合もあります。

細かく内訳を知りたい場合、動物病院で確認するしかありません。

明細書を出してもらう前に「内訳を表示してほしい」と、あらかじめ伝えておくといいでしょう。

項目の例としては、以下のようなものがあります。

診察料、採血料、血液検査(血球検査・生化学検査)、レントゲン検査、注射料、抗生剤薬価、血管確保、静脈点滴、麻酔前投薬、麻酔、手術、内服薬、抜糸 など

犬の避妊手術は信頼できる動物病院で

犬の避妊手術は、犬にとって今後の生活を左右する大きな手術となります。

手術を頼む際に、少しでも安心して任せられる獣医師・動物病院にしたいと思うのは当然なことです。

普段から小さなことでも何でも相談ができる、かかりつけの動物病院を見つけておくといいでしょう。

避妊手術は、信頼できる獣医師のいる動物病院で受けることが一番です。

 

よくある質問

犬の避妊手術の入院期間はどのくらいですか?

病院の方針によって違いますが、1泊入院が多いです。当日帰宅できると言われている場合も、麻酔の覚醒具合や犬の状態によって変わってきます。手術後の経過観察を病院側で行ってほしい場合は、入院できるかどうかを獣医師と相談してみてください。

犬の避妊手術の手術後はどのように過ごせばいいですか?

体力が回復したら、普段と同じように過ごして大丈夫です。激しい運動は控えて抜糸が終わるまではなるべく安静に過ごしてください。処方された薬は主治医の指示通りに飲ませるようにしてください。

 

ペット保険は必要?

ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。

もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

 

 

 

 

【犬の避妊手術について】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・犬の避妊手術の時期や方法
・犬の避妊手術の相場
・犬の避妊手術のメリット・デメリット
について解説してきました。
犬の避妊手術は望まない妊娠を防げるだけでなく、病気の予防や発情期中のストレスからも解放されるなど、さまざまなメリットがあります。
しかし避妊手術にはリスクがあることも忘れてはなりません。
犬の避妊手術のメリット・デメリットを理解し、ご自身が納得したうえで判断するようにしてください。
女の子の犬を迎えたら、なるべく早めに信頼できる動物病院で相談しましょう。
ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。

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