最近、野菜入りのキャットフードを見かけるようになりました。
この記事では
・猫が食べていい野菜と危険な野菜
猫のエサに野菜は必要?あげていい野菜や食べてはいけない野菜などを紹介
バランスよく食べることは人にとって良いことです。そのため愛猫にも肉だけではなく野菜も食べてもらいたいと思うのは当然でしょう。
一方で猫は肉食のため野菜は必要ないといわれています。加えて総合栄養食を与えていれば、それだけで必要最低限の栄養をまかなえてしまいます。
ところが猫に野菜を与えても意味がないというわけではありません。猫が野菜を食べることで得られるメリットもあります。
そのためには猫が食べていい野菜や食べられない野菜を知っておきましょう。誤って食べてはいけない野菜を与えると、健康どころか病気になってしまう可能性があるので注意が必要です。
肉食猫のルーツとは?
イエネコのルーツを知ることでより深い理解が得られるでしょう。イエネコの先祖はリビアヤマネコだといわれています。
生息地はサバンナや砂漠のような暑く乾燥した地域であることから、私たちの身近にいるイエネコが水と寒さが苦手な理由がわかります。
2011年、長崎県壱岐市にある弥生時代のカラカミ遺跡からイエネコの化石とされるものが発見され、すでにイエネコがいたことが明らかにされます。
江戸時代後期には歌舞伎や浮世絵などのモチーフとして使われ、「猫ブーム」旋風が巻き起こりました。
ネズミを捕るために重宝された
当時ネズミは伝染病を媒介したり穀物を荒らすことから厄介者とされていました。そこでネズミ捕りとして大活躍したのがイエネコです。
病気の感染拡大を防止したり大切な食料を守ってくれるイエネコは日本だけでなく海外でも重宝されました。
イエネコがネズミを捕まえるのは
です。その習性が人との生活に合致し、現在ではペットとして愛されるようになりました。
猫が肉食である理由も、リビアヤマネコの食生活によるものだと考えられます。
猫にとって野菜や果物は消化しにくい食べ物
肉食動物である猫にとって、野菜や果物は消化しにくい食べ物です。
栄養を消化・吸収するのは腸で行われるのですが、肉食動物と草食動物とではその長さが違います。
【各動物の体長に対した腸の長さ】
・猫:4倍
・トラ:4倍
・犬:5~6倍
・人:10倍
・牛:20倍
・羊:25倍
肉は消化が早いため腸が短くても消化ができます。一方草や穀物は繊維質を消化吸収するのに時間がかかるため、腸が長くなくてはいけないのです。
このように猫の腸は野菜や果物を消化するのに適していない作りになっているのがわかります。そのため与えすぎると消化不良を起こしてしまうため注意が必要です。
猫は猫草を食べるから野菜を消化できるんじゃないの?
猫は猫草を食べます。しかしそれほど大量には食べません。
猫が猫草を食べるのは
・便秘に効果があるため
・葉酸に含まれたビタミンを摂取するため
・猫草の食感が好きだから
などといわれています。量も少量でお腹を満たすほど食べません。
さらにすべての猫が猫草を食べるというわけではなく、全く興味を示さない猫もいます。
猫にとって野菜は消化しづらいことには変わりなく、猫草は必ず猫に必要なものではないことが分かります。
野菜は香りが少なく猫が反応しにくい
猫は野菜にあまり興味を示さないと考えられます。猫が好きでなければ無理に与える必要はないでしょう。
猫は人よりも嗅覚が発達しているため、食べ物の判断をにおいで行います。
においが少ない野菜を好む猫は少数です。野菜が好きだという猫はその食感が好みである可能性があります。
また猫が好きだからといって与える量が多すぎると、体調不良の原因になるため注意が必要です。
料理に含まれている野菜を与えるのはダメ
猫が欲しがるからといって人が食べる食事に含まれている野菜を与えるのはNGです。
食事に肉が使用されていると、その匂いで猫が欲しがります。しかし人用だと調味料で味付けされています。
味付けされたものは猫にとって濃いものばかりです。
猫に味の濃い食べ物を与えると、
が高くなります。
また玉ねぎやニンニク、ネギ類が使用されていると、それはもう猫にとって毒でしかありません。
スープだけでも中毒症状を起こす危険があります。
もし愛猫に野菜をあげるのであれば、別でゆでたものを与えるようにしましょう。
猫が野菜を食べるメリット
一般的に猫は野菜を食べる必要がないといわれてきました。それは肉食動物であるという理由と同時に、猫は野菜から栄養を摂れないからです。
しかし最近では全くメリットがないと言わけではなく、肉に不足しがちな
・抗酸化物質
・ビタミン
・ミネラル
などの栄養素を野菜から摂ることで健康効果が期待できると考えられています。
特に猫は便秘や毛玉のトラブルになりやすいため、食物繊維は腸を整えることから猫に適した栄養素だとされています。
猫が食べていい安全な野菜と注意点を紹介!
猫にとって多少であれば野菜を摂ることはメリットになることが分かりました。ここからは猫が食べていい野菜と注意点をご紹介します。
野菜 | 効果 | 注意点 |
---|---|---|
にんじん | 食物繊維が腸内環境を整えビフィズス菌を増やすことができる | 茹でるか生で与える場合には細かくして消化しやすいように工夫する |
水菜 | 水分・ミネラル補給ができる | ミネラルを含むため与えすぎに注意。泌尿器に問題がある猫には与えない。 |
大根 | 葉も与えてOK。カリウムを含み水分補給や血液サラサラ効果が期待できる | カリウムを含むため与えすぎると高カリウム血症になる恐れがある。 |
かぼちゃ | ビタミンEが血行促進の効果がある。食物繊維も豊富 | 生で与えるのはNG。皮も食べられるが固いため少なめに。 |
トマト | リコピンが免疫力を高めて慢性疾患のリスクを下げ、カリウムが体内の水分バランスを整えてくれる | 葉や茎、ヘタ、未成熟の青いトマトはトマチンの含有量が多く、猫が口にすると中毒症状を引き起こすことがある。高カリウム血症にも注意。 |
さつまいも | 抗酸化作用があるビタミン類や食物繊維が豊富 | 必ず加熱して与える。食物繊維が多いことから消化不良に注意。 |
きゅうり | 抗炎症作用や抗酸化作用、水分補給が期待できる | 高カリウム血症に注意。 |
アスパラガス | アスパラギン酸で免疫力アップや疲労回復が期待できる | 生で与えるのはNG。 |
枝豆 | 食物繊維、カリウム、マグネシウム、鉄分、ビタミンB1などが豊富 | 消化されづらいため与えすぎると腸にガスが溜まりやすくなる。 |
ブロッコリー | ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富 | 過剰摂取による便秘や嘔吐、ストルバイト結石などに注意。 |
小松菜 | 抗酸化作用やカルシウムで歯や骨を丈夫にしてくれる | 生でも与えることはできるが消化しにくいため加熱がおすすめ。 |
ほうれん草 | 白内障予防や皮膚や被毛、爪などを綺麗に保ち、鉄分も豊富 | シュウ酸カルシウム結石に注意。必ず茹でて与える。 |
とうもろこし | ビタミンB群が免疫機能の維持や疲労回復に役立つ。 | 必ず加熱したものを与える。高カリウム血症に注意。 |
じゃがいも | ビタミンC、ビタミンB6、鉄分、マグネシウムが豊富 | じゃがいもの芽や緑色になった部分の皮、傷んだ部分は有害な成分が含まれているため与えない。 |
キャベツ | 抗酸化作用や胃や十二指腸の潰瘍の予防や治療に効果がある | シュウ酸カルシウム結石や甲状腺機能低下症に注意。 |
豆苗 | ビタミンAが眼や皮膚、骨の疾患などの予防に期待できる | 生の豆苗には「レクチン」と呼ばれる毒素となりうる成分が含まれているため必ず加熱して与える。 |
レタス | 抗酸化作用や食物繊維、カリウムやカルシウムなどを含む | 生で与えてもOK。過剰摂取による腎臓病や尿路結石に注意。 |
猫が食べてもいい野菜は多くあります。ただしどの野菜も与えすぎると消化不良の原因になるため注意が必要です。
また与えすぎると病気になる可能性がある野菜もあるため、積極的に野菜を与えなくてもいいと考えられます。
中には食感が好きで進んで野菜を食べるという猫もいますが、そのような場合でも与える量は十分気を付けましょう。
猫に与えてはいけない危険な野菜と症状は?
猫に良い野菜がある一方で、猫に与えてしまうと危険な野菜もあります。
もし猫がこれらの野菜を食べてしまうと中毒症状を起こしてしまうので、猫が届かないような場所に保管しておかなければいけません。
野菜 | 中毒症状 | 注意点 |
---|---|---|
にんにく | 貧血 呼吸困難 血尿 嘔吐 |
にんにくが生でも、加熱しても、粉状にしても中毒症状を起こす |
ネギ類 | 嘔吐(おうと)、下痢 元気・食欲の低下 呼吸異常 血尿 黄疸 |
中毒成分はスープにも溶け込む |
にら | 貧血 血尿 皮膚の炎症 胃腸障害 |
にんにく同様、火を通してもNG |
実はこれら3つの食材はすべてユリ科ネギ属という同じ種類の植物です。そのためどれを食べても赤血球内のヘモグロビンが破壊され、溶血性貧血を引き起こします。
摂取後24時間以内に症状が現れることもありますが数日後に発症するケースが多い傾向があります。猫が誤って食べてしまったあとはすぐに症状が出ないからと油断しないようにしなければいけません。
病院での処置は?
食べてしまったことが分かれば、すぐにでも動物病院で受診することをおすすめします。
誤食してから1時間~1時間半くらいであればまだ胃の中にある可能性が高いので、動物病院で催吐処置を行うことができます。
かなりの量を食べていて数時間経ってしまった場合には、内視鏡や開腹手術など麻酔をかけて取り出すこともあるでしょう。
いずれにしても早めの処置が重要です。
猫に野菜を与える際の適量は?
猫に野菜を与える際にはその量に注意しましょう。
基本的には
です。
生で与えることができるキュウリやレタスも、小さくちぎったり刻んで小さじ1杯程度にしておきましょう。
また野菜の多くにはカリウムを含むものが多いため、腎臓や心疾患を患っている猫に野菜を与えるべきではありません。
ほうれん草やキャベツ、ブロッコリーなどは尿路結石の危険性が高まります。
健康な猫であれば与えすぎない程度でいいのですが、尿路下部疾患にかかりやすい猫に食べさせるのは避けておきましょう。
どんな野菜を食べさせるのがいい?
このように、愛猫に健康になってもらいたくて野菜を与えたいけど私たちが与えるには難しい面があります。
そのため、きちんと猫用に作られたフードを食べさせるのが一番だと考えらえます。
総合栄養食であれば必要な栄養素やカロリーが計算されており、フードと水さえあれば問題はありません。
キャットフードの中には野菜入りと謳われているものもあるため、愛猫に野菜を与えたい場合にはきちんと猫用に作られたフードを選ぶようにしましょう。
おすすめのフードは?
そんな猫におすすめしたいフードはテラフェリスです。
テラフェリスは1種類のお肉と1種類の野菜が配合されたグレインフリーのウェットフードです。缶の中身90%の新鮮なお肉が筋肉と貴重な内臓で構成されています。
使用されているタンパク源と野菜が1種類であることから仮にアレルギーになった時にもわかりやすく、多くの種類が使用されていないことからアレルギー予防にも役立ちます。
また缶のサイズが小さいため、試しやすいのもおすすめポイントです。
テラフェリスは肉食という猫本来の自然な姿をモデルに、”今日のご飯は今日の狩猟で”という猫の食性に寄り添った一皿を再現しました。
猫にとって必要不可欠なタウリンや消化を助ける食物繊維など、野生の食事に限りなく近い栄養バランスを目指します。
全ての製品はドイツ ミュンヘンの複数の賞を受賞したお肉屋さんで生産されており、人間用原料のみを使用したヒューマングレード品質で安心です。
価格 | 484円 |
内容量 | 80g |
※公式サイトでは購入できませんのでご注意ください。
補足:ペット先進国ドイツで製造されたキャットフード
テラフェリスはペット先進国であるドイツで製造されたキャットフードです。
ドイツは国全体でペットを家族と考えています。一方日本ではペットはモノ扱いされているため、ペットフードなどの法律が非常にあいまいです。
ドイツではドッグフード、キャットフードともに厳密な決まりが設けられており、
・人工着色料や人工保存料、人工香料、遺伝子組み換え食べ物などはいっさい使用してはいけない
などがあげられます。
また世界でも厳しいとされるEU規則にも従わなければならず、ドイツで製造されるペットフードはオーナーにとって安心できるものであることが分かります。
テラフェリスの購入はここから!
テラフェリスは肉食という猫本来の自然な姿をモデルに、”今日のご飯は今日の狩猟で”という猫の食性に寄り添った一皿を再現しました。
猫にとって必要不可欠なタウリンや消化を助ける食物繊維など、野生の食事に限りなく近い栄養バランスを目指します。
全ての製品はドイツ ミュンヘンの複数の賞を受賞したお肉屋さんで生産されており、人間用原料のみを使用したヒューマングレード品質で安心です。
価格 | 484円 |
内容量 | 80g |
※公式サイトでは購入できませんのでご注意ください。
よくある質問
猫が野菜を食べてくれません。
むしろ健康を害する恐れもあるため、食べないようならそのままでもいいでしょう。
うちの猫が便秘です。野菜を食べると改善されますか?
ただし食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があり、便の状態によってどちらが効果があるかが変わってきます。場合によっては逆効果になることもあるため、一度動物病院で相談することをおすすめします。
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【猫に野菜をあげていいの?食べてもいい野菜や便秘の時の対処法とは?】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・猫が食べていい野菜と危険な野菜