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犬の歯肉炎の症状は?歯周病のプロセスと治療法・予防対策も解説!

2024年8月1日

犬の保険

 
犬の歯肉炎の症状は?歯周病のプロセスと治療法・予防対策も解説!サムネイル

犬の歯肉炎は歯茎が赤く腫れて炎症をおこしている状態です。歯周病の初期の段階の症状で、歯肉炎の段階で治療を行えば健康な歯茎に治すことができますが、放置しても治る病気ではありません。

犬は、3歳以上でおよそ8割が歯周病であると言われています。
歯周病は、歯垢の中の細菌が原因で歯肉が腫れ、歯を支える骨や膜などが破壊されてしまう病気です。
歯周病を放っておいて悪化すると、口腔内だけでなく、腎臓や肝臓などの臓器までにも悪影響を与え、最悪の場合は死に至ることもあります。

この記事では

・歯周病のプロセスと症状
・歯周病の治療法
・歯周病の予防法
について解説します。
最後までお読みいただければ、「歯周病のプロセスと症状」「歯周病の治療法」がわかるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。


「犬の歯肉炎」とは

犬の歯肉炎とは、歯垢の中の細菌が原因で炎症を起こし、歯肉が腫れている状態の事を言います。

歯肉炎は、歯周病の初期段階の症状です。

進行していくうちに、口臭が強くなり、歯茎の腫れや赤みが増し、歯茎から出血するなどの症状が現れます。

治療法は歯石の除去が基本となります。

重症化しないためにも、治療を早い段階で始めることが大事です。

 

犬に歯周病が多い原因

犬がかかる病気で最も多いのが、歯周病と言われています。

犬に歯周病が多い原因には、いくつか理由があります。

・歯磨きの習慣がない
・犬の歯並びの構造上、汚れがつきやすい
・歯垢が歯石に変わるのが早い

日常的に歯のケアをしていないと、食べかすが歯に残って歯周病の原因となります。

犬は人に比べて、歯垢が歯石に代わるのが早く、3日で歯石になると言われています。

歯石になってしまうと、通常の歯ブラシでは取ることはできません。

また、犬は人間と異なる歯並びをしていて、特にマズルが短い犬種は、歯並びの構造上、食べかすが残りやすいという点があります。

日常的に歯磨きをしていても、磨きにくく汚れが残っていれば歯周病となってしまうこともあります。

また、年齢が上がるにつれ唾液分泌が減少し、歯垢が蓄積しやすくなるため高齢になるほど歯周病になりやすくなります。

 

どんどん深刻になる、犬の歯周病の怖いプロセス

歯周病は、放置していても自然に治ることはなく、悪化していくだけです。

ここから、歯周病の初期段階から放っておいた場合のプロセスを解説します。

 

歯肉炎

歯肉炎は、歯周病の初期段階の症状で、歯垢の中の細菌が原因となり、歯肉に起こる炎症のことを言います。

歯垢は、食べかすを放置しておくことで歯に付着するものです。

歯肉炎は、炎症が歯肉のみに限定したものを指し、歯肉が部分的に腫れたり、歯肉全体が赤くなる場合もあります。

歯肉炎の段階で治療をすれば、もとの健康な歯茎の状態に直すことができます。

 

歯周炎

歯周炎は、歯肉炎を放置したことで症状が進行してしまい重症化したものです。

歯肉だけでなく、歯と歯の間の溝に多くの細菌が入り込み、悪化して炎症を起こします。

歯と歯肉の溝を「歯周ポケット」と言い、進行するにつれて歯周ポケットの深さが深まり、歯を支える力が弱まります。

また、歯石の付着がさらに進みやすくなり、口臭がきつくなってきて歯肉の衰えが見られるようになります。

歯周炎の段階まで行くと、治療によって元の状態に戻すことは難しいです。

 

歯槽膿漏

歯槽膿漏は、歯周炎が慢性して進行し、歯を支える骨である歯槽骨(しそうこつ)、歯槽膜にまで細菌が及び、歯周組織の破壊が起こっている状態です。

また、膿が発生し、歯と歯茎の間から膿が見られるようになります。

歯と歯茎の間にたまる膿によって、口臭はさらに強まります。

歯槽膿漏を放置すると、歯肉の状態は悪化しどんどん痩せ細っていきます

 

歯根膿瘍

歯根膿瘍(しこんのうよう)は、歯茎の最下層である根っこにまで細菌が広がり、膿がたまっている状態です。

犬の歯は、根元に向かって細く伸びていて、その根本の部分を歯根(しこん)と呼びます。

また、歯根の先端を根尖(こんせん)と言うので、根尖膿瘍と呼ばれることもあります。

 

犬の歯周病の症状は?

歯周病は病状の段階によって症状が変わります。

初期段階では、ほぼ自覚症状がなく、重度になると食べることも難しくなってしまうケースがあります。

 

口臭がきつくなる

口の中に食べかすが残っていることで、歯に歯垢が付着します。

この歯垢の中の細菌が口臭の主な原因です。

歯垢の一部は石炭化して、歯石に変化します。

歯石が歯にこびりつくことで、さらに多くの細菌を繁殖させ「揮発生硫黄」と呼ばれる口臭の原因を放出するようになります。

歯周病が進むとともに、口臭も強まります。

また、アンモニア臭やツーンとした臭いは、歯周病ではなく内臓疾患に問題がある場合があります。

愛犬の口臭が気になる場合は、早めに動物病院で診てもらいましょう。

 

歯石がびっしり…!

犬は歯垢から歯石になる期間が早く、およそ3日程度と言われています。

歯石が歯に付着していることで、さらに歯垢が付きやすくなり悪循環となります。

愛犬の歯に歯石がついていることに気付いたら早めに対処をしましょう。

 

歯茎が赤く腫れる

歯茎が赤く腫れるのは、歯周病の最初の段階で見られる症状です。

歯槽ポケットが炎症していることで、歯肉が赤く腫れてしまいます。

歯周病の進行が進むにつれ、腫れや赤みが増していきます。

 

歯茎から血や膿が出る

歯肉や歯根で炎症していることで血が出やすくなります。

また、血と一緒に膿が出ることもあります。

遊んだ後のおもちゃに血がついていたり、食事中に流血するなど、日常生活の中で出血が見られるようになります。

重症であればあるほど、出血の量も多くなる傾向があるので注意しましょう。

 

歯がぐらぐらする、抜ける

歯周病が進行して、歯肉以外の歯槽骨や歯槽膜などの歯周組織が破壊され、溶けてしまうことで、歯がグラグラするようになります。

そして最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

ここまでの段階までくると、くしゃみ、鼻水や鼻出血が見られることも多いです。

犬の歯根は深く、鼻道と近いため炎症が鼻の方までに及び、最悪の場合、鼻と鼻道が貫通してしまうケースがあります。

この状態を「口腔鼻腔ろう」と言い、しゃみや鼻水、鼻からの出血は、歯周病が原因の可能性があります。

 

頬から膿が出る

重度の歯周病になると、歯槽や歯根に膿がたくさん溜まり、頬や目の下などの皮膚に穴が開いて、そこから膿が出ることがあります。

特に上顎の奥歯の中で最も大きい「第四前臼歯」が歯根膿瘍になると、頬から膿が出ることが多くあります。

奥歯の第四前臼歯は、歯が大きく歯根が深いため、歯根から頬の皮膚までの距離が歯茎よりも近いので起こることです。

目の下や頬が腫れている場合も注意してください。

 

下顎骨の骨折

膿によって下顎の骨が溶け、骨が弱くてもろい状態となっていて、少しの衝撃で骨折してしまう場合があります。

特にチワワやトイプードルなどの小型犬は、下の顎の骨の厚さに比べて歯が大きく折れやすいので、注意が必要です。

下顎が折れている場合、正面から犬の顔を見ると、下顎がずれていて顔が左右対称ではなくなります。

また、口が開きづらかったり、食事の際に食べづらそうにして痛がっている場合、骨折している可能性もあるので、すぐに動物病院を受診しましょう。

犬の歯周病の治療法は?

歯周病は、放っておくと悪化する一方なので、早めに気付いて適切な治療を受けることがとても重要です。

一度、破壊されてしまった歯周組織は治療しても元の状態には戻りません。

ここから、歯周病の基本的な治療法について解説します。

 

歯石の除去

歯石は、歯周病になるとほとんどの場合で歯に付着しています。

そのため歯周病の治療は、麻酔下での歯石除去(スケーリング)が必要となります。

軽度の歯周病の場合は、超音波スケーラーによる歯石の除去、歯周ポケット内の洗浄、ポリッシング(研磨)の流れで処置を行います。

無麻酔でのスケーリングもありますが、無麻酔では歯の表面の歯石を減らすことしかできず、歯周病の予防と治療に重要となる歯周ポケット内の処置ができません。

見た目はきれいでも、実は歯周病が進行しているケースもあるので注意が必要です。

 

投薬

歯周病の治療には、歯石除去の処置後にいくつかの薬を処方されるのが一般的です。

歯周病となった口腔内には、多くの細菌が繁殖しているため、口の中の細菌バランスを正常に戻す必要があります。

薬剤は、痛みを抑えるための痛み止め、炎症を抑える抗炎症剤、口内細菌を退治する抗菌剤などです。

また、口内の免疫力を高めるための乳酸菌サプリや、歯周部位に直接塗るインターフェロンを処方されることもあります。

 

抜歯

歯周病が進行していて、歯のグラつきがあったり、歯の温存が難しいと判断された場合、抜歯を行います。

大きな歯を抜歯すると、歯を抜いたあとに抜歯窩(ばっしか)と呼ばれる穴が開くため、穴をふさぐための処置をします。

抜歯は、歯周病の治療の中でも、最も重度の際に行う治療法です。

抜歯はかわいそうと思うかもしれませんが、悪い歯を抜歯することで愛犬の健康を守ることになります。

悪い歯を抜歯せずに放置しておけば、やがて内臓にまで細菌が渡り心臓病や腎臓病に発展し、最悪の場合は死に至ることもあります。

 

歯石除去の費用は?

歯石除去の費用は、歯周病の進行具合により大きく変わります。

ほとんどの歯石除去は、全身麻酔にて行われます。

麻酔下による歯石除去の相場は、3~7万円程です。

犬の大きさによっても費用は変わり、全身麻酔をする前に行う血液検査や処置後の薬代などの費用も含まれます。

もし抜歯が必要な場合では、さらに費用は高くなり5~15万円程度になります。

金額は、抜歯する本数によっても変わってきます。

 

歯をケアして歯周病を予防しよう!

歯周病にかからないためには、日頃の自宅でのケアがとても大切です。

愛犬の口腔内をきれいに保つようにしましょう。

 

子犬のうちから歯磨き習慣を

犬も人間と同じように、毎日の歯磨きが基本の口腔ケアになります。

できれば、子犬のうちから歯磨きの習慣をつけておくとスムーズに行えるでしょう。

成犬からでも歯磨きに慣らすことはできますが、子犬の時期よりは慣れるのに時間がかかるケースが多いです。

犬は、突然歯ブラシを口の中に入れられてゴシゴシされれば、不安や恐怖を感じてしまいます。

まずは歯ブラシ自体の匂いを嗅がせたり、口に近づけるだけにして歯ブラシが安全なものであると分かってもらいましょう。

歯ブラシに犬用のフレーバーが付いた歯磨き粉を用いるのもおすすめです。

歯ブラシを舐めたら褒めてあげることを繰り返し行い、歯ブラシに対して良い印象を与えます。

実際に歯磨きをする時は、無理な体勢にせず、おすわりなど犬が落ち着きやすい姿勢で行いましょう。

歯ブラシは柔らかいブラシを選び、力を入れずに歯と歯茎の間を磨きます。

マッサージをするように優しく磨き、歯に付いた汚れを落とすようにしましょう。

 

歯石が気になったら?

歯磨きを毎日していても、歯垢や歯石がつくことを完全に防止することは難しいです。

歯に歯石が付いていると、新たな歯垢が付きやすくなり、歯周病の進行を早まらせます。

そのため早い段階での歯石除去が重要です。

軽度の歯石除去には、ハンドスケーラーが市販されていて、自宅で歯石を取ることも可能です。

しかし、慣れていないとうまく処置ができず、犬の口腔内を傷つけてしまう可能性もあります。

犬にとっても負担が大きく、嫌な思いをしてしまうことで、その後、口を触らせなくなる可能性もあります。

そのため基本的に犬の歯石取りは、獣医師に相談するようにしてください。

もし愛犬の歯に歯石が付いていることに気付いたら、早めに動物病院で取ってもらいましょう。

 

犬の歯科治療【ペット保険は適用される?】

多くの犬や猫のペット保険で基本的には「傷病の治療を目的とした歯科治療は補償対象」で、「予防目的や病気にはみなされないものは補償対象外」となります。

【補償対象】
・歯肉炎
・歯周病
・歯槽膿漏
【補償対象外】
・歯石除去(予防目的)
・乳歯遺残(にゅうしいざん)
・不正咬合(ふせいこうごう)

ただし、ペット保険会社により歯周病や歯科治療を補償するかは異なります。加入前にはしっかり確認しておく必要があります。

犬でも猫でもかなり歯周病は多い病気なので、基本的には歯周病や歯科治療が補償されるペット保険をおすすめします。

ペット保険が歯周病を補償するか、各保険会社がどのような対応をとっているかご紹介します。

歯科疾患を補償の対象外としていないペット保険 歯科疾患を補償の対象外としているペット保険
アイペット損害保険会社 アクサ損害保険株式会社
アニコム損害保険株式会社 au損害保険株式会社
ペット&ファミリー損害保険株式会社 SBIいきいき少額短期保険株式会社
イーペット少額短期保険株式会社 SBIプリズム少額短期保険株式会社
イオン少額短期保険株式会社 ペッツベスト少額短期保険株式会社
株式会社FPC エフ・ピー・シー 日本ペット少額短期保険株式会社
つばき少額短期保険株式会社 リトルファミリー少額短期保険株式会社
楽天少額短期保険株式会社
ペットメディカルサポート株式会社

詳細は各保険会社の重要事項説明書及び約款でご確認ください。また実際の保険金支払いにおいては補償範囲等、状況によって各社対応が異なる場合もあります。

例えば日本ペット少短の場合、歯周病を含め、歯に関する処置は補償対象に含まれません。しかし歯肉炎等の歯に触れない治療であれば補償されます。

 

ペット保険比較アドバイザーでは公式LINEでの「ペット保険の適正診断」「保険相談サービス」を開始いたしました。

従来の比較表だけではわかりづらいペット保険の補償内容の範囲や充実度を踏まえたうえで、保険の募集人資格 を持った、ペット保険のプロが提案させていただきます。

 

よくある質問

歯石はなく歯茎が赤い場合、治療は必要ですか?

歯茎が赤くなっている場合は、歯肉炎の可能性があります。歯の表面に汚れがついていなくても歯と歯茎の隙間の歯周ポケットに歯垢が溜まって歯茎が炎症を起こします。歯茎の色は通常であればピンク色をしています。歯茎の色が気になるようなら動物病院を受診しましょう。

歯磨き以外の予防対策はありますか?

歯磨き以外の予防対策には、犬用の歯磨きガムなどのオーラルグッズがおすすめです。ガムは飼い主さんが手で持って、左右の歯で噛ませるようにします。唾液には口の中の汚れを洗い流し、細菌の増殖を抑える働きがあるので、噛んで遊ぶおもちゃやロープを日常的に取り入れることも予防対策になります。

ペット保険は必要?

ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。

もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

【犬の歯肉炎】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・歯周病のプロセスと症状
・歯周病の治療法
・歯周病の予防法
について解説してきました。
犬の歯周病は、早めの段階で気付いて適切な治療を受けることが大事です。
まずは予防のため、自宅でのデンタルケアを習慣づけましょう。
ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。