犬の肝臓病の余命は早期に治療ができれば長くなります。ただし肝臓病は原因が分かりづらく症状が現れにくいのが特徴です。そのため健康診断で定期的にチェックすることが重要です。
この記事では
・犬の肝臓病の治療費
犬の肝臓の機能
犬の肝臓の機能は主に3つです。
①胆汁(たんじゅう)の生成と分泌
②栄養素を貯え、吸収しやすいよう変化させる
③解毒作用
①胆汁(たんじゅう)の生成と分泌
胆汁は脂肪の乳化とタンパク質を分解するために必要な液体です。胆汁が十二指腸に排出され、脂肪が腸で吸収されやすくなります。
また、コレステロールを体外に排出する際にも必要な物質です。
胆汁はひ臓から運ばれてきたビリルビンという黄色い色素を水に溶けやすいように変化させているため、黄緑色になります。
②栄養素を貯えたり、吸収しやすいよう変化させる
肝臓では栄養素としてからだが吸収できるように変化させています。
例えば
- 必要な時にエネルギーとして使うためぶどう糖をグリコーゲンに変え貯えておく
- 赤血球を作るために必要な葉酸やビタミンB12を貯える
- アミノ酸から血液に必要なアルブミンとフィブリノゲンを作り、血液の中に送り出す
などがあげられます。
③解毒作用
肝臓には
という解毒作用を持っています。
外部から体内に摂取して肝臓が解毒するのは
- アルコール
- 薬
- ニコチン
などです。
また代謝の際に生じた有害な物質はアンモニアがあげられます。アンモニアはタンパク質分解の過程で腸内細菌によりつくられるものです。
肝機能が低下すると血中のアンモニア値が高くなる「高アンモニア血症」となり、様々な体調異常を引き起こします。
犬の代表的な肝臓病
肝臓はとても重要な役割を持ち、何千という酵素(こうそ)を使って500以上の複雑な化学変化を起こしています。
繊細で複雑なその仕組みから現代の知識と技術をもってしても、肝臓と同じはたらきをする化学工場を人間はまだ作ることができないといわれるほどです。
また肝臓は再生能力がたいへん高く、「沈黙の臓器」ともいわれています。病気もかなり進行しなければ症状として現れず、健康診断の血液検査で偶然に異常が発見されることの多い病気の一つです。
そんな肝臓病の種類には次のようなものがあります。
・門脈シャント
・肝炎
・肝硬変
・肝臓腫瘍
ひとつずつ解説していきます。
肝障害・肝酵素上昇
肝機能障害とは肝細胞が炎症を起こしている状態のことで
を指します。
肝臓病は血液検査全体の結果や症状、画像検査結果と合わせて診断が行われ、中でも血液検査は見えない臓器を「診る」ためにも重要です。
肝機能を調べるためには肝酵素の数値が必要になってきます。肝酵素の上昇は肝細胞の破壊を意味しており、術前の血液検査や健康診断の採血などで偶然肝臓病を発見することがあります。
症状はなく原因もはっきりしないことも多いのですが、大きな病気が隠れていないかなど注意が必要です。
門脈シャント
門脈シャントとは
ことです。
通常だとアンモニアなどの毒素は腸管から門脈を通って肝臓に運ばれ、無毒化されてから排出されます。
門脈シャントになると門脈と大きな静脈との間にできた余計な血管(シャント)が毒素の処理が行われていない血液を通してしまい、全身状態を悪くします。
【原因】
門脈シャントになる原因は「先天性(うまれつき)」「後天性」の2種類あります。犬では多くが「先天性(うまれつき)」です。
先天性でかかりやすい犬種として
- ヨークシャー・テリア
- ミニチュア・シュナウザー
- シー・ズー
などがあげられます。
後天性の原因は
- 持続的な門脈高血圧症(門脈の血圧が高くなった状態)
- 重篤な肝炎や肝硬変など肝臓の病気
などです。
肝炎
肝炎は
です。進行速度と状態で「急性肝炎」と「慢性肝炎」に分けられます。
急性肝炎の原因として考えられるのは
- 犬のアデノウイルス1型などのウイルス
- レプトスピラなどの細菌、寄生虫、真菌などの感染
- 麻酔薬などの薬物や肝毒性のある物質の中毒
- 打撲や交通事故などによる腹部損傷 など
です。
慢性肝炎は何かをきっかけに急性肝炎が引き起こされた後、肝臓の炎症が長期化して慢性肝炎に発展するケースがあります。また肝臓への銅の蓄積が原因となる場合も見られます。
・ベドリントン・テリア
・ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア
・ダルメシアン
・ラブラドール・レトリバー
・ドーベルマン・ピンシャー
・アメリカンコッカースパニエル
・イングリッシュコッカースパニエル
肝硬変
慢性肝炎が進行すると肝硬変になります。
慢性的な肝障害が進行して重度な状態に陥り、肝不全症状がでている状態
壊死してしまった肝細胞が線維化して硬く変化することから「肝硬変」と呼ばれます。
肝硬変になると肝臓の解毒作用が低下することで血液中にアンモニアなどの毒素がたまり、その結果脳に悪影響を及ぼします。
その状態を「肝性脳症(かんせいのうしょう)」といい、神経症状を引き起こします。
ほかにも
- 腹水の貯留
- 黄疸
- 低アルブミン血症
- ビタミンK不足
- 血が固まりにくくなる
などの重篤な症状も見られます。
肝臓腫瘍
肝臓病には「肝臓腫瘍(肝臓癌)」も含まれます。犬の肝臓腫瘍は4種類です。
- 肝細胞癌
- 肝内胆管癌
- 肉腫
- カルチノイド
この中で最も多いのが肝細胞癌で、約半数はを占めているといわれています。
肝細胞癌は手術による摘出が有効な手段です。手術を行うと生存期間(余命)の中央値は4年以上となりますが、手術を実施しなかった場合は270日程度と短くなることが分かっています。
外科手術により腫瘍を完全に切除できた場合の予後は比較的良好とされ、腫瘍の位置や全身状態によっては積極的な手術が推奨されます。
【癌ではない良性のできもの】
結節性過形成といわれる良性のできものがあります。6~8歳の犬で観察され始め、14歳で70~100%と高確率で結節性過形成を有していると報告されています。
原因不明で、エコー検査により偶然発見されることが多い病変です。
血液検査では軽度の肝酵素上昇を伴うことが多くあります。この場合症状が見られることはほとんどなく、寿命や余命に影響はないでしょう。
犬の肝臓病の症状
犬が肝臓病になったら
・元気や食欲不振
・嘔吐、下痢
・腹部を押すと嫌がる
・メレナ(黒色便)
などがみられます。
ただし肝臓は回復力が強い臓器で、かなりの損傷を受けなければ症状が現れません。症状がみられたら肝臓病は進行していると考えられます。
また肝臓病の末期では
- 肝性脳症
- 黄疸
- 腹水
- 血液凝固異常
などが現れます。
肝性脳症では震え、旋回(せんかい)や斜頸(しゃけい)などの神経症状が特徴です。肝性脳症が起きる原因は、肝硬変や重度の肝障害、門脈シャントなどの病気が代表的です。
また、黄疸とはビリルビンが血中に増加して皮膚や眼球結膜などの粘膜が黄色になる状態をいいます。黄疸と同時に、尿の色がオレンジ色に見えるほど濃い色になる「ビリルビン尿」にも注意が必要です。
検査・診断方法
肝臓病にはさまざまな病気があります。
そのため診断するためには
- 血液検査
- 尿検査
- レントゲンや超音波
- CT
などの画像診断を組み合わせて行います。異常があれば、肝臓に針を刺して細胞を採取する生検検査(肝生検)を行います。
・体の外から特殊な針を肝臓に刺して小さく材料を採取する方法
・開腹手術でより大きく材料を採取する方法
があります。
犬の肝臓病の治療方法
犬の肝臓病の治療方法は
です。
門脈シャントや腫瘍が原因の場合、それらの摘出手術が有効です。どちらも内科的な治療法で症状を抑えることも可能ですが、手術で摘出する方が予後は良好です。
肝性脳症を起こしている場合には、高アンモニア血症に対してラクツロースの経口投与などがあります。
一方で原因が分からない肝臓病も多くあります。そのような場合では肝臓病の進行を抑える目的での治療をします。
内科的には
- 強肝剤や胆汁の分泌を促進させる利胆薬の投与
- 不足しやすいビタミンの補給
- 下痢をしている場合は下痢止め剤の投与
- 脱水時には点滴による輸液
などです。症状を緩和する目的のものもあり、犬の生活の質を保つためにも使われます。
犬の肝臓病の治療費
アニコム損保「家庭どうぶつ白書2022」によると、犬の肝臓病の年間治療費平均は
となっています。
ほかにも
- 肝臓腫瘍の摘出手術は最低でも10~20万円
- 門脈シャントの摘出手術は40~60万円程度
必要だと考えられます。
これらに加えて確定診断までの検査費用に約10万円程度かかることから、肝臓病は高額になりがちな疾患なのが分かります。
犬の肝臓病の看護のポイント
愛犬が肝臓病にかかった時に重要なのは
・食事内容や療法食
・ストレスフリーな環境
です。
それぞれ解説していきましょう。
散歩と運動制限のバランス
肝臓病にかかったら散歩はさせていいのか迷うでしょう。
肝臓にとって適度な運動は必要です。そのため散歩を控える必要はありません。
筋肉は
です。運動制限を行うと筋力や体力の低下を引き起こし、アンモニアの処理能力が落ちてしまいます。
その結果
- 高アンモニア血症が悪化する要因となる
- 運動不足による肥満から脂肪肝のリスクを高める
可能性があります。
一方で食後は安静にしておきましょう。
食後は吸収された栄養素を処理するために肝臓がフルに働かなければならないので、体を休めることが重要です。
食後30分から1時間くらいは運動を控えましょう。
食事内容や療法食
肝臓に負担をかけないためには普段から摂っている食事にも注意が必要です。
・動物性タンパク質中心
・適度な脂質
タンパク質は肝細胞の再生を助け栄養素の利用を促すため、肝臓の回復にとっては必要です。また高すぎる脂質はその分肝臓が分解しなければならないため、おやつなどで脂質の与えすぎに気を付けなければいけません。
一方で肝不全状態や肝性脳症がみられる場合には、タンパク質がアンモニア源となり肝臓に負担がかかるため制限が必要となります。
このことから
・重症の場合はタンパク質の制限が必要
自己判断で軽度の場合にタンパク質をおさえると、タンパク質不足でかえって肝臓を弱らせてしまう可能性があります。
普段の食事選びや療法食は、獣医師と相談しながら症状に合ったものを選びましょう。
炭水化物は十分に与える
炭水化物もタンパク質同様エネルギーとなる栄養素です。タンパク質との違いは「分解されてもアンモニアを発生しない」です。
タンパク質と炭水化物を同時に摂取すれば、炭水化物が含まれている分だけ肝臓の負担が減ります。
タンパク質と炭水化物はどちらも必要なため、ドッグフードはバランスが良いものを選びましょう。
脂質が必要な場合と控えたほうがいい場合
脂質も肝臓が回復するためにエネルギーとして重要です。肝臓病が軽度であれば脂質をおさえすぎると悪影響を及ぼす可能性があります。
一方で
- 高脂血症などの脂質代謝異常
- クッシング症候群などの内分泌疾患
- 胆汁うっ滞や胆泥症
- 胆石症などの胆嚢疾患
などで血液検査による肝臓の数値に異常がみられると、低脂肪の療法食など脂肪分を制限した食事がすすめられます。
また血液検査では軽度の数値上昇がみられるものの症状はなく、画像検査でも異常が見当たらない場合にはおやつの脂質を控えるだけで数値が改善するケースがあります。
ジャーキーなど脂っぽい加工食品は酸化した脂肪分が肝臓に負担をかけるため、与えないか量を少量にするようにしましょう。
銅の制限
銅蓄積性肝障害のような一部の肝臓病では銅の摂取が制限されます。
銅蓄積性肝障害では
ため、胴の制限や亜鉛を多く含む食事やサプリメントが役立ちます。
また東洋医学の食養生において、肝臓病の場合には肝臓(レバー)を食べるとよいとされています。
ただしレバーには様々な栄養素とともに胴も多く含まれているため、銅蓄積性肝障害である場合には注意が必要です。
特に銅蓄積性肝障害にかかりやすいといわれている
- べトリントン・テリア
- ウエスト・ハイランド・ホワイトテリア
などにレバーを与える場合には、かかりつけの獣医師に相談すると安心です。
抗酸化物質
食べ物に含まれる抗酸化物質には肝臓の回復を手助けする効果が期待できます。
呼吸とともに作り出される「活性酸素」はたまりすぎると肝機能に大きな負担を与えます。そんな活性酸素から守ってくれるのが抗酸化物質です。
抗酸化物質には
- ビタミンC
- ビタミンE
- カロテノイド
などがあります。
・トマト
・ブロッコリー
・ニンジン
などがあげられます。
ナトリウムの制限
症状が進行した慢性肝炎や肝硬変になると
- お腹の中に水が溜まってしまう「腹水」
- 眼や唇などが膨れてしまう「浮腫(むくみ)」
の症状が現れる場合があります。そのような時にはナトリウム(塩分)の量を制限する必要があります。
肝臓病用療法食の利用の仕方
犬の肝臓病の療法食は多くのメーカーから様々なものが販売されています。メーカーごとの違いがあるものの、一般的な肝臓病の療法食は以下のようなものです。
・肝臓の負担を減らすため、消化が良いタンパク質、炭水化物を使用
・高アンモニア血症や肝性脳症に配慮して、タンパク質の量を制限
・銅、ナトリウムを制限し、亜鉛や抗酸化物質の強化
肝臓病用の療法食は主に重度の症状に対応しています。そのため肝性脳症、高アンモニア血症のリスクが高い場合には有効です。
一方血液検査で肝機能の数値が少しだけ高いといった軽度の肝臓病だと、肝臓病用の療法食は適さないケースがあります。
その場合にはタンパクを制限した肝臓病療法食よりも、脂肪分を制限した低脂肪の療法食がふさわしいでしょう。
・食事が原因の軽度の肝臓病
・高脂血症などの脂質代謝異常や内分泌疾患
・胆汁うっ滞や胆泥症、胆石症などの胆嚢疾患
療法食は獣医師の処方のもとで与える必要があるため、愛犬に合った療法食を獣医師と相談して決めることが重要です。
肝臓病のおやつの量とおすすめの食材
肝臓の回復に役立つ食材を食事に取り入れてみるのも方法のひとつです。かといって食事を一から手作りするのは、犬の総合栄養管理の面でかなり詳しい知識が必要になります。
手軽に始めるためにまずはおやつやトッピングで取り入れましょう。総合栄養食であるドッグフードにプラスして与えます。
総合栄養食のバランスを崩さないためにも
にとどめておきます。
例えば体重2kgで一日200kcalを食べている犬であれば、一日のおやつの上限量はそのうち20kcalまでというわけです。
そんな肝臓病のおやつとして注目したい栄養は
- タンパク質
- 食物繊維
です。
肝性脳症などの重度なケースを除いて、タンパク質は肝臓の再生に必要な栄養素であるため良質なタンパク質の摂取がすすめられます。
また水溶性(可溶性)食物繊維は腸からのアンモニアの吸収をおさえ、肝性脳症の症状緩和に役立ちます。
肝臓病におすすめの食材をご紹介します。
・カッテージチーズ
・さつまいも、じゃがいも
【ささみ】
ささみは高タンパクなため、肝臓の機能回復に効果があります。また低脂肪であることから肝臓の負担も軽減します。
体重2kgの犬だと1日あたり1枚の半分程度
ささみのカロリーは100gあたり109kcalです。ささみ一枚は約40~70gなのでおよそ40~70kcalと考えられます。
これらを目安に与える量を調節しましょう。
調理の際、生の鶏肉には食中毒となる病原体がいるので中心部までしっかりと火を通してください。
また高温で長時間加熱されたタンパク質は消化性が落ちるので、茹でたり焼いたりする方が消化率が保てます。
・肝性脳症
・門脈シャント
の場合は獣医師に相談しましょう。タンパク質の制限が必要なため、与えることで症状が悪化することがあります。
【カッテージチーズ】
カッテージチーズのカロリーは100gあたり105kcalです。少ない脂質でタンパク質を摂取することができます。
チーズは嗜好性が高く好む子も多いため、投薬の補助にも使いやすい食品です。チーズ味の補助食品も多く販売されています。
【さつまいも、じゃがいも】
肝性脳症や重度の肝不全の場合、さつまいもやじゃがいもの食物繊維が腸からのアンモニア吸収をやわらげるくれるため負担軽減の効果があります。
また食物繊維の中でも可溶性(水溶性)のものは腸内細菌のエサとなり、増えた細菌がアンモニアを代謝してくれることから積極的に取り入れたい食品です。
・さつまいも 100gあたり134kcal
・じゃがいも 100gあたり81kcal
蒸したさつまいもとじゃがいもは、どちらも皮をむいて1㎝角に切るか潰して与えましょう。
じゃがいもは芽に毒性があることで知られています。皮をむく際には芽も注意深く取り除きます。
さつまいもは65℃程度でゆっくり加熱すると甘みが増す特徴があります。そのため電子レンジよりは蒸かして加熱するのがおすすめです。
ストレスフリーな環境
肝臓は自律神経によってコントロールされているため、ストレスにより自律神経のバランスが乱れると肝臓に悪影響が及びます。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があります。過度のストレスが加わると「交感神経」が緊張し、肝臓を動かすための「副交感神経」がうまく働かなくなります。
この状態によって肝臓に負担がかかると、肝細胞が壊れて肝機能を示す数値が上昇します。
・ナチュラルキラー細胞(がん細胞や病原体などの異物を攻撃する免疫細胞の一つ)の活性化
・免疫力の低下
の原因になるともいわれています。
【ストレスの原因】
- 寒暖差
- 環境の変化
- 運動や遊び・コミュニケーション不足
- 恐怖 など
ストレスの原因は犬によって様々です。すべてのストレスから解放することは不可能ですが、できる限りストレスがない環境を作ることは愛犬の肝臓を守ることにもつながります。
また引っ越しなどでストレスが余儀なくされた場合は、そのストレスが継続しないよう配慮することも重要です。
健康状態の見分け方
愛犬の肝臓病で下記のような症状がみられたら悪化の可能性があるため、すぐにでも動物病院で診察を受けましょう。
・元気がない
・下痢や嘔吐がある
・皮膚や白目、歯茎などの粘膜やおしっこの色が黄色い、(黄疸が出ている可能性がある)
・お腹が膨らんできた(腹水がたまっている可能性がある)
・食後にフラフラしたり震えや痙攣発作を起こしたりする(肝性脳症の可能性がある)
犬の肝臓病の末期症状と最期
犬の肝臓病の最期は、状態にもよりますが
・肝硬変
・腹水
などがあげられます。
慢性肝炎末期になると、肝機能の低下で毒素が体に溜まるため食べられなくなり徐々に痩せていきます。最期は老衰に近い死に方です。
腫瘍ができている場合を除いて、痛みはあまりないと考えられます。
一方胆嚢が破裂すると胆汁がお腹の中に出て腹膜炎をおこし、激しい痛みを伴います。緩和のためにも早急に治療を受けることが重要です。
肝臓病は
- 症状が現れにくい
- 原因の特定が難しい
ため、発症すると完治が厳しい疾患です。特に慢性肝炎では治療は対症療法のみです。
腎臓病が末期になると愛犬の最期を覚悟しておく必要があります。積極的な治療を行わず、自宅で普段通りの生活を送れるように配慮した「緩和ケア」を選択するのも方法のひとつです。
家族と話し合い、愛犬にベストな選択をすることが大切です。
よくある質問
犬の肝臓病は治る病気ですか?
どちらにせよ治療の早さは予後に大きく関係してくるため、普段から愛犬の様子には注意しておく必要があります。
犬の肝臓病の予防方法は?
また早期発見のために定期的な健康診断もおすすめです。成犬では1年に1回、シニア犬になったら半年に1回程度の健康診断を受けるようにしましょう。
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
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また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【犬の肝臓病の余命は短い?食欲不振等の症状や治療方法・治療費も解説】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・犬の肝臓病の治療費