毛が抜けない犬とよく毛が抜ける犬の違いは被毛の構造の違いです。一重構造のシングルコートは抜け毛が少ないですが、全く毛が抜けない犬や犬種はいなくて全く臭わない犬・犬種もいません。
この記事では
・毛が抜けない犬種ランキング
・毛が抜けない犬を飼う前に知っておきたいこと
「毛が抜けない犬」とは
毛が抜けない犬とよく抜ける犬の違いは、被毛の構造の違いになります。
毛が抜けない犬の被毛は、一重構造のシングルコートで、換毛期がないので比較的抜け毛が少ないです。
ただ、全く毛が抜けないわけではなく1年間を通して少しずつ毛が生え替わります。
抜け毛が少ないため、掃除の手間が少なく、犬の毛によるアレルギーも出にくいでしょう。
毛が抜けない犬とは?被毛に特徴がある?
犬は犬種によって、毛が抜けにくい犬と抜けやすい犬がいます。
抜け毛の量に違いがあるのは、被毛の構造による違いがあるためで、基本的にはシングルコートの犬種が毛が抜けにくく、ダブルコートの犬種が毛が抜けやすいです。
シングルコート:オーバーコート(上毛)のみの一重構造
ダブルコート:オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)の二重構造
シングルコートは、季節によって生え変わる換毛期がないため、その分抜け毛が比較的少ないです。
保温・保湿機能を持つアンダーコートがないため、寒さに弱い傾向があります。
ダブルコートには、春と秋の年2回換毛期があり、その時期にたくさんのアンダーコートが抜けます。
オーバーコートはアンダーコートよりも長く、毛質が丈夫で、紫外線やホコリなどから皮膚守る役割をしています。
シングルコートの犬種も、毛が全く抜けないというわけではなく、毛が抜けにくいという意味になります。
また、例外的にシングルコートでも抜け毛が多い犬種もいれば、ダブルコートでも抜け毛が少ない犬種もいます。
毛が抜けない犬種ランキング:小型犬編
ここから、毛が抜けない人気の小型犬をランキングで紹介します。
順位は、ペット保険アニコム損害保険が発表した情報を参考にしています。
日本国内での人気ランキングの中から毛が抜けにくい犬を選んだもので、抜け毛の量の多い少ないを比較しているものではありません。
参考文献:最新版!『人気犬種ランキング2022』│ペット保険のご契約は【アニコム損保】 (anicom-sompo.co.jp)
人気度 第1位:トイプードル
トイプードルは、毛が抜けにくい犬種としてまず一番に名前が挙がることが多いでしょう。
トイプードルの被毛は、クルクルとカールした巻き毛が特徴のシングルコートで、毛が抜けにくいのが特徴です。
毛が抜けても、巻き毛に毛が絡まり床に落ちないことも抜け毛が少ないと言われる理由のひとつです。
ただそのため、毛玉になりやすくこまめなブラッシングが必要です。
毛が伸びるのも早く、月に1回のトリミングが欠かせません。
さまざまなカットスタイルを楽しめることもトイプードルの魅力です。
性格は陽気でフレンドリー、とても賢く、記憶力・理解力が高いため、トレーニングを開始してもすぐに覚えてしまう子が多いです。
頭の良さから、悪いこともすぐに覚えてしまうので、飼い主が主導権を握ってしっかりしつけることが大切です。
人気度 第2位:シーズー
シーズーはダブルコートですが、季節によるアンダーコートの生え変わりがほとんどなく抜け毛が少ない犬種です。
シーズーのような長毛種は、ダブルコートでも短毛種に比べれば、毛が抜けるサイクルが長く、抜け毛が少なくなる傾向があります。
ただ、全く抜けないわけではなく、毛が長くて量も多いので日々のブラッシングでのケアが大切です。
被毛がとても細く柔らかいので、ブラッシングを怠ると絡まってすぐに毛玉になってしまいます。
ふわふわで艶のある毛並みが、シーズーの魅力のひとつです。
毛は伸びるのが早く、放っておくと伸び続けるので定期的なトリミングが必要です。
また、細くて柔らかいシーズーの毛は、掃除機で取り切れないことが多く、掃除には少し手間がかかるかもしれません。
シーズーの性格は、穏やかでフレンドリー、無駄吠えすることは少なく比較的おとなしい犬種なので初心者でも飼いやすいです。
温厚でマイペースですが、遊びが好きな一面もあります。
人気度 第3位:マルチーズ
マルチーズは、シングルコートで抜け毛が少ない犬種です。
ただ、長毛種で毛は絡まりやすいので、毎日のブラッシングによって毛玉対策をする必要があります。
こまめにブラッシングをすることで、光沢のある美しく白い被毛を維持できるでしょう。
絹のような艶のある美しい被毛がマルチーズの特徴です。
毛が抜けにくい分、よく伸び、放っておくと地面に毛がつくほど伸びるので、定期的なトリミングが必須になります。
ドッグショーに出るための犬は被毛を長く伸ばしますが、日常的にお手入れがしやすいのは短めのカットです。
マルチーズの性格は、人懐っこく甘えん坊、好奇心旺盛で活発な一面もあります。
甘えてくる姿がとても可愛く、つい甘やかしてしまいがちですが、しつけはきちんとしておかないと、わがままになってしまうので気をつけましょう。
人気度 第4位:パピヨン
パピヨンもシングルコートで毛が抜けにくいです。
ただし毛が細くて柔らかいので、絡まりやすくブラッシングでのケアが欠かせません。
パピヨンの特徴である耳の飾り毛は特に毛玉になりやすいので、手で優しくほぐしてからコームでとかします。
ただ、パピヨンの毛はある一定の長さまでくるとそれ以上は伸びません。
そのためトリミングが必ず必要ということはなく、お手入れの手間はそれほどかからないです。
毎日のブラッシングと、月に1~2回シャンプーをしてあげましょう。
性格は陽気で人懐っこく甘えん坊、飼い主さんや家族に深い愛情を示してくれます。
優雅で繊細な外見をしていますが、体を動かすことが大好きで運動神経は抜群です。
活発でよく動き回りますが、華奢な骨格をしていて骨折をしやすいので注意しましょう。
室内では、滑らないように床にカーペットを敷くなどの対策をとる必要があります。
人気度 第5位:ミニチュアピンシャー
ミニチュアピンシャーの被毛は、下毛がないシングルコートですが、実際は毛がよく抜ける傾向があります。
シングルコートでも毛が抜けやすい理由は、短毛種が長毛種に比べて毛の生え変わるサイクルが早いからです。
ただ、毛がとても短いため、毛のもつれや毛玉の心配はなく、被毛のお手入れよりも、掃除の方に手がかかるかもしれません。
ミニチュアピンシャーの光沢のある毛並みは、ブラッシングをして維持しましょう。
毎日のブラッシングは抜け毛対策にもなります。
長毛種に比べて被毛のお手入れは楽ですが、皮下脂肪が少なく寒さにとても弱い犬種です。
寒い時期は、洋服を着せて対策する必要があります。
性格は、明るく活発、好奇心旺盛で運動が大好きなので外でたくさん遊んであげましょう。
体は小さいですが、勇敢で自分より大きな犬にも負けずに向かっていきます。
その一方で、家の中では飼い主さんにべったりと甘えてくるような一面もあります。
毛が抜けない犬種ランキング:中型犬編
日本でよく飼われている中型犬は、柴犬やビーグルなど抜け毛が比較的多い犬種が多いです。
今回はアメリカンケンネルクラブの人気犬種ランキングを参考にして、中型犬の中で毛が抜けにくい人気の犬種を紹介します。
あまり日本では見かけない犬種も多くランクインしているのでチェックしてみてください。
参考文献:Most Popular Dog Breeds of 2022 - American Kennel Club (akc.org)
人気度 第1位:ポーチュギーズウォータードッグ
ポーチュギーズウォータードッグは、もともとはポルトガル原産の漁用犬です。
漁法が改良されるまでポルトガルの海岸で、漁師のために綱の設置を手伝ったり魚を捕ったりしていました。
近年では、オバマ米大統領一家がホワイトハウスで飼い始めたファーストドッグとしても知られています。
被毛の種類は、ウェーブのかかった長い毛と巻き毛の2種類あり、どちらもシングルコートで抜け毛は少ないです。
ただし、毛玉になりやすいのでこまめなブラッシングでのケアが欠かせません。
また、毛はどんどん伸びるので定期的なトリミングが必要です。
性格は、穏やかで愛情深いです。飼い主に忠実で賢いため、しつけがしやすいでしょう。
かつては漁師のサポート役として活躍していた犬なので、水遊びが大好きで泳ぎや潜ることが大の得意です。
海や川で遊ぶ機会をつくってあげると喜んで遊ぶでしょう。
人気度 第2位:ウィペット
ウィペットは被毛の長さが1cm程でとても短くつるっとした肌触りをしています。
毛が抜けにくいというより、抜けても目立ちにくいという特徴があります。
ウィペットの被毛のタイプはシングルコートですが、毛が短いため毛が生え変わるサイクルが早く、抜け毛が少ないというわけではありません。
被毛のケアは、毛の量が少なく短いので、短毛種向けのラバーブラシや獣毛ブラシでブラッシングをします。
また、短毛で皮膚が弱く寒がりなため、洋服を着させて保護する必要があります。
性格は穏やかで飼い主に従順です。
走るのが得意でとても速く走るので、ドッグランなどで思いっきり走らせてあげましょう。
人気度 第3位:バセンジー
バセンジーは、シングルコートで毛が短くあまり抜けません。
短毛種は毛の生え変わるサイクルが早く、基本的に抜け毛が多いのですが、バセンジーは例外で抜け毛が少ないです。
被毛のお手入れは比較的簡単で、週1~2回程度ブラッシングをし、月に1回程度シャンプーをします。
時々、硬く絞ったタオルで汚れを拭いてあげるといいでしょう。
性格はおとなしく独立心がありマイペース、ベタベタと甘えてはきませんが家族には愛情深く従順です。
また、バセンジーはほとんど吠えないことでもよく知られています。
吠える代わりに、声高な笑い声とヨーテルの中間のような独特な声を出します。
動き回ったり、走ることが大好きで得意なので、毎日の散歩時間は長めにとって一緒に小走りや早歩きをしたり、ドッグランで自由に走らせたりするといいでしょう。
毛が抜けない犬種ランキング:大型犬編
大型犬は体が大きい分、抜け毛が多いとお手入れや掃除が大変になります。
日本で人気の大型犬は、ゴールデンレトリバーやシベリアンハスキーなど、毛が抜けやすい犬種が多いです。
ここでは、中型犬で紹介したランキングと同じく、アメリカンケンネルクラブで発表された人気犬種を参考に、抜け毛が少ない人気の大型犬を紹介します。
人気度 第1位:スタンダードプードル
スタンダードプードルは、プードルの中でも一番大きいサイズになります。
トイプードルと同じくシングルコートなので、季節の変わり目による換毛期がなく、抜け毛が少ないです。
ただし、プードル特有のカーリーヘアは、絡まって毛玉になりやすいのでこまめなブラッシングが大事になります。
また、放っておくとどんどん毛が伸び続けてフェルト状に固まってしまうので、定期的なトリミングも必須です。
トリミングの料金は、体格が大きいと、その分金額が上がるということも頭に入れておきましょう。
プードルはどのサイズも共通して、非常に賢く飼い主さんに従順で、言葉や状況の理解度が高く、とても飼いやすい犬種です。
人に対してフレンドリーで温和な性格も、家庭犬として常に人気が高い理由のひとつです。
人気度 第2位:ジャイアントシュナウザー
ジャイアントシュナウザーは、柔らかいアンダーコートとワイヤーヘアと呼ばれる硬めのオーバーコートの二層構造となっているのが特徴です。
毛が抜けやすいダブルコートでも例外的に抜け毛が少ない犬種で、換毛期でもそれほど毛が抜けません。
ただ、アンダーコートは柔らかく密集してるので、毛がもつれたり毛玉になりやすいため、日々のブラッシングが必須です。
またワイヤー状の特殊な上毛は、自宅でのこまめなお手入れと定期的なプロによるトリミングで美しく保つ必要があります。
ジャイアントシュナウザーは、穏やかで明るい性格をしていて、遊ぶことが大好きです。
飼い主に対して忠実ですが、独立心が高いので子犬の頃からトレーニングを行い、しつけておくことが大切になります。
番外編:ブラックロシアンテリア
ブラックロシアンテリアはロシア(旧ソ連)の軍用犬として生み出された、17種の血統が混ざっている大型の犬種です。
別名は「ロシアンベアシュナウザー」とも呼ばれ、外見がジャイアントシュナウザーに一番似ています。
被毛は、極寒にもに耐えられる厚いダブルコートで、粗いオーバーコートの下に柔らかいアンダーコートが密生していて毎日ブラッシングでお手入れする必要があります。
抜け毛は、ダブルコートですが少ないです。
目がどこにあるか分からないほど被毛に覆われているのも、ブラックロシアンテリアの特徴です。
性格は物静かですが、勇敢で順応性が高く、飼い主に忠実でトレーニングがしやすいでしょう。
警戒心が強い一面があるので、子犬の頃から人や動物に慣れさせ、しっかりしつけをすることが大切です。
毛が抜けない犬を飼う前に知っておきたいこと
掃除の負担やアレルギーが心配で、毛が抜けない犬(毛が抜けにくい犬)を飼いたいと考える人も多いでしょう。
ここでは、毛が抜けにくい犬を飼う前に知っておきたいことについて解説します。
抜け毛がなく、臭わない犬は存在しません
シングルコートの犬は、アンダーコート(下毛)がなく一重構造で、毛が抜けにくい傾向がありますが、抜け毛がゼロというわけではありません。
特に長毛種だと、ブラッシングやトリミングなどのケアを怠れば、毛玉になったり、臭いや皮膚病の原因になることもあるので、こまめなお手入れが必要です。
また、ダブルコートの犬種は、被毛が厚く通気性が悪くなるため、臭いがこもりやすくなる傾向がありますが、こまめなブラッシングや定期的なシャンプー・トリミングなどによって、臭いが気にならなくなります。
どんな犬でも、ケアすることは必要で、毛が抜けない犬種(抜けにくい犬種)だからと言って、お手入れが簡単で飼いやすいわけではありません。
犬種によって毛質や構造が違うので、その犬に合ったケアをすることが大切になります。
犬種のルーツや気質への理解が大切
犬を選ぶ際、毛が抜けにくくお手入れがしやすい犬種を選ぶのもいいですが、それ以外にも犬種のルーツや気質を知っておくことも大切です。
例えば、もともと猟犬として飼われていた犬種は、獲物を見つけると吠えて飼い主に知らせていたため、吠えやすい傾向があります。
また、運動量が多く、毎日1時間程度の散歩や十分な運動が必要な犬種もいます。
運動量が足りていないとストレスがたまって、噛み癖や吠え癖などの問題行動に繋がてしまいます。
アウトドアで愛犬と一緒にお出掛けをすること楽しみたいなら、フレンドリーで体力のある犬を選ぶと、犬も人間もお互いが楽しめるでしょう。
犬種を選ぶ際は、自分のライフスタイルや性格を考えて、その犬種が自分の生活・性格に合っているかどうかを考慮することが大切です。
犬アレルギーがある人は要注意!
犬アレルギーのアレルゲンとなる物質は、皮脂、唾液、抜け毛に存在していて、ホコリなどに付着して空気中を漂います。
アレルギー症状は、犬に触れた時や一緒にいる時に吸い込んだり触れたりすることで現れます。
まずは犬を迎える前に、自分や家族に犬アレルギーの有無を確認しておくことがとても大切です。
犬を飼うということは、10年以上の長い年月を犬と一緒に過ごすことになります。
犬を迎えた後に、自分や家族に犬アレルギーであることが分かると、愛犬と一緒に暮らすことが難しくなってしまいます。
犬をお迎えする前に、実際に犬に触れてみたり、同じ部屋で過ごす機会をつくるといいでしょう。
もし、犬を迎えてから犬アレルギーと分かったり発症をした場合、少しでも症状を軽減するためにできることを紹介します。
・室内の掃除と換気
・犬に触れた後はうがいと手洗いを行う
・寝室は別にする
犬アレルギーは、突然発症することもあります。
たとえアレルギーではなくても、犬の体をいつも清潔に保って、室内の換気や掃除をこまめにすることが大切です。
よくある質問
犬アレルギーが起こらない犬種はいますか?
犬のブラッシングはどのくらいの頻度でしますか?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【毛が抜けない犬っているの?人気犬種ランキングや飼う前に知っておきたいこと】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・毛が抜けない犬種ランキング
・毛が抜けない犬を飼う前に知っておきたいこと