猫の脱水症状の見分け方とは?脱水症状になる原因や対処法を解説!
2023年8月24日
猫の脱水症状の見分け方は皮膚の弾力や口内の水分量で判断できます。治し方としては猫が水分を取る工夫やミネラルの接種も重要です。隠れている病気の可能性もあるので動物病院に行きましょう。
この記事では
・猫が脱水症状なる原因
・猫が脱水症状になったときの対策方法
猫の脱水症状の見分け方は?脱水時の症状
人間は普段の食事からある程度水分を摂ることができますし、水をきちんと補給することができます。
しかし、猫の主食はドライフードであることが多いため、食事から水分を摂ることができません。
また、猫は意識して水分を補給することが苦手なので、脱水症状になる可能性が高いのです。
体格にもよりますが、猫は1日に20~45ml/kg程度の水分を摂る必要があります。
免疫力が未熟な子猫や病気にかかりやすいシニア猫は体調を崩しやすいため、特に脱水症状に気を付けなくてはいけません。
では、猫が脱水症状になった場合、どのような症状が出るものなのでしょうか。
皮膚の弾力が失われる
猫が脱水症状になっていないか一番簡単に知る方法は首や背中の皮膚をつまむことです。
脱水症状になると猫の皮膚の弾力が低下するため、正常に戻るまでの時間が遅くなります。
元気な時に一度猫の首や背中の皮膚をつまむとすぐ戻るので、脱水時との違いがわかりやすいです。
日頃から首や背中の皮膚をつまみ、脱水症状が起きていないかどうか確認するようにしましょう。
歯茎が乾く・反応が鈍くなる
脱水症状を起こしているか確認する方法に、歯茎を確認する方法もあります。
唇をめくったときに歯茎に十分水分があるようなら大丈夫です。
しかし、歯茎が乾いている場合は脱水症状を起こしている可能性が高いです。
また、猫の歯茎を指で押さえてみて確認する方法もあります。
正常な場合は抑えた場所が白くなってもすぐピンク色に戻ります。
しかし、なかなかピンク色にならない場合は脱水症状になっている可能性があります。
猫の歯磨きをするときなどに、猫の歯茎の確認をするようにしてください。
目や口の粘膜がネバネバする・乾く
目や口の中の粘膜がネバネバしていたり、乾燥していると脱水症状を起こしている可能性があります。
粘膜の正常な状態を知っておくためにも、日々目や口の中の状態を確認するようにしましょう。
よだれを垂らしている場合は注意が必要
猫がよだれを垂らしてぐったりしているときは、すでに重度の脱水症状になっている可能性があります。
この場合早急に適切な処置をする必要があるので、できるだけ早く動物病院を受診するようにしましょう。
その他の症状
脱水症状になると、上記の症状以外にも、下記の症状が起こることがあります。
・食欲が無い
・呼吸が荒い
・目が落ちくぼんでいる
・毛艶が無い
・肉球や鼻の色がいつもと違う
・おしっこの回数が減る
・おしっこの色が濃い
・寝ている時間が増えた
・呼吸が浅い 等
猫の脱水症状は放っておくと最悪死亡することもある恐ろしい症状です。
普段と違う様子が無いか、日々確認するようにしましょう。
猫が脱水症状になる原因
猫が水分不足になりやすいのは、猫がもともと食べ物から水分を摂ることが多い動物であったことが挙げられます。
猫の先祖は砂漠に住んでいたため、水分を摂らなくても体内で効率よく水分を効率よく使える体質になっています。
そのため、猫の尿は臭くて濃いものになっているのです。
しかし、現在の飼いネコはご飯がドライフードであるため、食べ物から水分を摂ることがありません。
また、喉が渇いたことに鈍感で、水場が近くに無いと水分補給をあきらめてしまうこともあります。
そのため、飼い主が猫が水分を摂りやすくする環境にすることが重要です。
その他にも以下の事柄が原因で脱水症状になることがあります。
熱中症
猫が脱水症状を起こす原因で特に多いのが熱中症です。
猫は全身を毛でおおわれているため、人間のように汗を出すことで体温調節することができず、熱中症になりやすいです。
熱中症になるのは夏だけではありません。
冬場の暖房が効きすぎている室内でも熱中症になる可能性があります。
また、春や秋など時間によって気温差が起こりやすい時期も熱中症になることがあるので注意が必要です。
このように熱中症は1年中いつでも発症する症状です。
毎日こまめに水分補給ができるように、飼い主が十分に気を配るようにしましょう。
下痢・食欲不振
下痢をしていたり食欲が無いときは体内の電解質が低下するので脱水症状が起きやすいです。
猫はグルーミングをこまめに行う動物なので、体内に溜まった毛玉を吐く動物です。
吐き出すためにも水分が使われるため、水分の補給をよりこまめにする必要があります。
下痢により脱水症状になった場合は、半日から1日程度絶食し、水分だけ摂るようにすると回復が早いとされています。
2~3日下痢が続く場合や餌を食べない場合は早めに動物病院を受診するようにしましょう。
利尿剤によるもの
病気の治療のために利尿剤を利用している場合、おしっこの量が増えてしまうので脱水症状を起こしやすくなります。
しかし、勝手に薬の使用をやめるのではなく、水分を十分に摂らせるようにする必要があります。
脱水症状になっていないかどうか、普段よりもこまめに確認するようにしましょう。
また、脱水症状にならないように獣医師に相談することも重要です。
病気によるもの
脱水症状になりやすい病気には以下のものが挙げられます。
・腸閉塞
・腎臓病
・糖尿病 等
病気は進行するとさらに脱水症状が悪化してしまいます。
定期的に動物病院に行き、適切な治療を受けることが重要です。
猫が脱水症状になった時はどうすればいい?
猫が脱水症状になったときは、早急に対処することが重要です。
脱水症状は放っておいても改善しませんし、最悪命にかかわることがあります。
軽症であれば適切な対処をすることで1~2日程度で脱水症状は治ることでしょう。
脱水症状になったときは以下の対策をしてください。
ドライフードに水分を加える
ドライフードには水分が含まれていないので、水分を含ませて摂りやすくするとよいでしょう。
ドライフードに水分を含ませるためにはお湯が有効です。
そのまま食べさせると熱いので、冷めるまで待ってから与えてください。
ドライフードにウエットフードをトッピングするなど、水分を摂りやすくするのもおすすめです。
ウェットフードを与える
ウエットフードには75%程度の水分が含まれているので、ウエットフードを食べさせることで水分を摂らせてみましょう。
しかし、いきなりフードを切り替えることで下痢や嘔吐になるなど体調不良になることもあるので注意が必要です。
最初はドライフードにウエットフードを混ぜるなどしたほうがよいかもしれません。
器を変えてみる
猫がなかなか水を飲まない場合は、器が気にいらないからかもしれません。
その場合はいろいろな器を試してみて、猫の興味を惹けるものを探してみましょう。
また、場所が気にいらないから水を飲まないことも考えられます。
水場を変えたり水場を増やすなど、いろいろ工夫をして水を飲む環境を作ってみましょう。
これは普段から脱水症状を起こさないようにする予防法にもなります。
お水を変えてみる
猫が水をなかなか飲まない場合は水を変えてみるのも1つの方法です。
ただし、人用のミネラルウォーターは猫の体に合わない場合があり、場合によっては体調を崩す原因になってしまいます。
猫は水道の水でも十分ですが、今では猫用のウォーターサーバーが販売されているので、検討してみるのもよいでしょう。
水は数時間置くだけでも劣化してしまいます。
水が劣化した匂いで水を飲まないことがありますし、体調を崩すことがあるかもしれません。
水はできるだけこまめに変えて新鮮な状態をキープしてください。
水分と一緒にミネラルを与える
猫の脱水症状を緩和するためにミネラルも一緒に摂ることも重要です。
猫の経口保水液が販売されているので、それを常備しておくとよいでしょう。
もしも猫の経口保水液が無い場合は、2倍以上に薄めれば人間の経口補水液でも大丈夫です。
それもない場合は水1Lに砂糖40g、塩3gを加えて混ぜた「経口補水塩」を作ってあげてみてください。
自分で飲まない場合はスポイトや脱脂綿で与えるのも良いでしょう。
しかし、人間用の経口補水液を使ったり、経口補水塩を使うのは、あくまでも緊急性の高い応急処置にしてください。
脱水症状を起こして体調を崩している場合は、できるだけ早く病院に連れて行って適切な処置を受けることが重要です。
よくある質問
猫が脱水症状になるとかかる病気はありますか?
猫が何日水を摂らないと脱水症状になりますか?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【猫の脱水症状の見分け方とは?脱水症状になる原因や対処法を解説!】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・猫の脱水症状は、熱中症だけでなく病気や下痢などによって起こることがある。
・猫が脱水症状にならないように、水や食事に工夫をすることが重要