この記事では
・大型犬の平均寿命が小型犬よりも短い理由
・大型犬の平均寿命を伸ばすためにできること
「大型犬の平均寿命」とは
大型犬の平均寿命は、13歳程度です。一方、小型犬の平均寿命は14歳程度で、大型犬よりも長生きする傾向があります。大型犬は、小型犬よりも成長スピードが早いことや、大きな体に対して臓器が小さいことが老化を早める理由と考えられています。ただ、獣医学の発展や飼い主の知識の向上などによって、犬の平均寿命は全体的に伸びています。
大型犬の平均寿命は13.86歳
ペットフード協会が2023年に行った「全国犬猫実態調査」によると、中・大型犬の平均寿命は13.86歳です。
一方、小型犬の平均寿命は14.29歳で、大型犬よりも長生きする傾向があります。
大型犬は、ラブラドール・レトリバーやシベリアン・ハスキー、秋田犬など体重が25kg以上の犬種を指します。
ペットフード協会の調査では、中型犬も含まれた平均寿命なので、大型犬だけでは平均寿命はさらに短くなると考えられます。
犬種別の平均寿命の目安は以下のとおりです。
ゴールデン・レトリバー:10〜12歳
シベリアン・ハスキー:12〜14歳
秋田犬:10〜13歳
グレート・ピレニーズ:10〜12歳
セント・バーナード:8〜10歳
バーニーズ・マウンテン・ドッグ:6〜8歳
大型犬よりも長い!超小型犬~中型犬の平均寿命は
ここからは、大型犬の他に超小型犬、小型犬、中型犬の平均寿命も紹介していきます。
超小型犬の平均寿命
超小型犬の平均寿命は15.07歳で、全犬種の中でも一番長い平均寿命となっています。
超小型犬は、チワワ、トイプードル、ポメラニアン、マルチーズなどの4kg未満の犬種を指しています。
トイプードル:12〜15歳
ポメラニアン:12〜15歳
マルチーズ:12〜15歳
ヨークシャー・テリア:13〜16歳
小型犬の平均寿命
小型犬の平均寿命は、14.29歳です。
小型犬は、ミニチュアダックスフンド、ミニチュアシュナウザー、シーズー、パグなど、体重が10kg未満の犬種を指します。
ミニチュア・シュナウザー:12〜15歳
シーズー:13〜15歳
パグ:12〜15歳
キャバリア:9〜14歳
中型犬の平均寿命
中型犬の平均寿命は、ペットフード協会の調査では大型犬と同じくくりで13.86歳というデータです。
中型犬は、柴犬、ビーグル、コーギー、アメリカン・コッカー・スパニエルなどの体重10〜25kgの犬種が該当します。
ビーグル:12〜15歳
コーギー:12〜14歳
アメリカン・コッカー・スパニエル:12〜15歳
ウィペット:12〜15歳
大型犬の平均寿命が小型犬よりも短い理由
なぜ大型犬は、小型犬よりも平均寿命が短いのでしょう。
ここから、大型犬が小型犬よりも寿命が短い理由について解説します。
理由1:成長速度が早い
ひとつめの理由として、小型犬よりも大型犬の方が成長するスピードが早いことがあげられます。
諸説ありますが、犬の年齢を人間に換算すると大型犬が1歳の時、人間の年齢で言うと12歳程度になります。
大型犬は1歳を過ぎると、1年でおよそ7歳ずつ歳をとると考えられています。
計算方法は以下のとおりです。
理由2:臓器比率が小さい
大型犬は体に対して心臓などの臓器の比率が、小型犬と比べて小さいことが分かっています。
臓器が体に対して小さいことよって、日常的に体にかかる負担は大きく、細胞の老化が早まっていることが考えられます。
大型犬の平均寿命を伸ばすために飼い主さんができること
愛犬には少しでも長く生きていてほしいですよね。
ここでは、大型犬の寿命を伸ばすため、飼い主さんができることについて5つ解説します。
去勢・避妊手術をする
去勢・避妊手術を受けることは、生殖器系の病気の予防につながります。
生殖器系の病気は、以下のようなものが挙げられます。
メス:乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、卵巣腫瘍など
例えばオスの精巣腫瘍は、去勢手術で精巣を摘出することで100%予防ができます。
また、メスの乳腺腫瘍は犬にとても多いガンのひとつです。
避妊手術を初回発情前にしていると予防率は 95.5%、1回目の発情後では92%と、年齢が若いほど予防の効果が高くなります。
去勢・避妊手術は何歳になってもできますが、全身麻酔のリスクがあるのでできるだけ若いうちに受けておくのがおすすめです。
去勢・避妊手術は、病気の予防だけでなく、メスの発情期によるストレスを減らしたり、オスのマーキングやマウンティング行為を抑えるなどのメリットもあります。
定期検診を受ける
寿命を伸ばすためにできることの2つ目は、定期検診を受けることです。
犬は、人間の4〜7倍の速さで老化が進み、年齢を重ねるほど病気を発症してから重症化するまでのスピードが速くなります。
そのため、飼い主さんが気が付かないうちに病気が進行しているケースもあります。
検査の内容は、問診、触診、視診、聴診、血液検査、尿・便検査、レントゲン検査、超音波検査などです。
定期的に健康診断を受けることは、病気の早期発見や予防につながります。
成犬は、最低でも1年に1回のペースで健康診断を受けるようにしましょう。
小・中型犬は7歳、大型犬は5歳を超えたら半年に1回を目安に定期検診を受けるのがおすすめです。
愛犬の健康状態を確認することは、飼い主さんの安心感にもつながります。
口内環境に気をつける
犬の口内環境に気をつけることは、犬の寿命を伸ばすことにつながります。
犬の口腔内はアルカリ性なので、虫歯にはなりにくいのですが、歯周病になりやすい環境です。
犬の歯周病はとても多く、3歳以上の犬のおよそ8割が歯周病を患っていると言われています。
歯周病は、歯垢の中の細菌が原因となって歯肉が腫れたり、歯を支える歯槽骨が溶けて歯がグラグラするなどの症状が現れます。
重度の場合は、顎の骨が溶けてしまったり、目の下や頬の皮膚に穴が空いてしまうことも。
また、歯周病が原因で心臓や腎臓、肝臓などの臓器に悪影響を及ぼす可能性もあります。
犬のようなアルカリ性の口腔内は、歯垢が歯石になるスピードがとても早く、2〜3日で歯石に変わってしまいます。
歯石は通常の歯磨きでは取れないので、麻酔下でのスケーリングが必要です。
歯石になって放っておくと、さらに歯垢がつきやすくなり、歯周病を進行させます。
そのため歯周病の予防には、毎日の歯磨きによる口腔ケアが大切なのです。
歯周病の予防をすることによって、全身疾患のリスクが減り、犬の寿命が約2年伸びると言われています。
愛犬の健康のためにも、毎日の口腔ケアを習慣づけるようにしましょう。
年齢に合った暮らしをする
愛犬に長生きしてもらうためには、年齢に合った暮らしができるように生活環境を整えることが大切です。
犬は年齢やライフステージによって、快適な生活環境は異なります。
それぞれの犬に適した暮らしができるように、飼い主さんが設定してあげましょう。
成長期の子犬は、骨格もまだまだ未熟でケガをしやすいです。
足をすべらせて痛めないように、滑りやすい床材にはマットやカーペットなどを敷きましょう。
また、子犬期はしつけや社会化トレーニングをするのに最も適している時期です。
この時期にしつけや社会化をしていないと、問題行動を起こしたり、警戒心が強く吠えやすくなるなど、犬にも人にもストレスがかかってしまいます。
これからの生活のためにも、子犬の頃から必要なことを身につけておくようにしましょう。
成犬期になると、心も体も成長し、性格も少しずつ落ち着いてきます。
子犬の頃と比べて太りやすくなるので、ごはんやおやつの与えすぎには注意しましょう。
元気で健康に見える時期ですが、定期的な健康診断を忘れないようにしてください。
シニア期に入ると、足腰が弱くなったり歩く速度が遅くなったりと、歩行が難しくなることもあります。
愛犬の様子に合わせて、散歩時間や距離を決めるようにしましょう。
室内もシニアの犬が過ごしやすいように、バリアフリーにするなど、環境を整えてあげる必要があります。
愛犬の成長とライフステージに合わせた暮らしで、長寿を目指しましょう。
食事や運動に気を配る
愛犬が健康で長生きするためには、基本的な日々の食事や運動に気を配ることが大切です。
とくに犬が肥満になると、あらゆる病気を引き起こし、寿命を縮めます。
適切な食事と適度な運動によって肥満を防ぎましょう。
食事は、愛犬の年齢や体質に合った総合栄養食のドッグフードを選ぶことが大切です。
市販の総合栄養食は、犬の栄養バランスを考えてつくられているので、水とフードのみ与えていれば適切な栄養が摂取できます。
できるだけ着色料や保存料などの添加物を避け、良質なタンパク質や脂質が入ったものを選ぶのがおすすめです。
人間の食事は犬にとって塩分・糖分が過剰で、肥満や病気の原因になるので与えないようにしてください。
適正な食事と合わせて、適度な運動をすることは肥満になるのを防ぎ、長生きするためのひとつの秘訣と言えます。
大型犬は、小型犬に比べて運動量が多く必要です。
犬種にもよりますが、1日1〜2回、合計2時間程度の散歩に行くのが理想です。
散歩の他に、定期的にドッグランドなどを利用して自由に走らせてあげる時間をつくるといいでしょう。
運動は健康な体を維持するだけでなく、犬のストレス発散にもつながります。
ストレスは免疫力を下げ、さまざまな病気の原因となります。
愛犬の長寿のため、心身ともに健康でストレスのない生活を送れるように心がけましょう。
大型犬におすすめのペット保険
大型犬は体が大きい分、薬剤などの使用量が多くなり、小型犬や中型犬よりも診療費が高くなりがちです。
ペット保険に入っていると、愛犬が病気やケガをした時に診療費を補償してもらえるので、いざという時に安心です。
ここでは、大型犬におすすめのペット保険を3つ紹介します。
ペット&ファミリー損害保険
ペット&ファミリー損害保険は、満7歳まで新規加入できるペット保険です。
補償割合は、50%と70%から選べます。
手術・入院・通院が補償対象となり、高額支払いが必要な手術や、長期間での通院治療に対応しています。
支払いの回数制限がなく、年間限度額は50~70万円までとなっています。
ペット保険は、年齢が上がると保険料が高くなる傾向にあります。
ペット&ファミリー損害保険は、10歳以上の保険料の変動がなく、終身で継続ができるのが特徴です。

楽天ペット保険
楽天ペット保険は、満10歳まで入れるペット保険で、補償割合は、50%、70%、90%の3つのプランがあります。
ちょっとした通院に備えたい、高額な治療費に備えたいなど、それぞれのニーズに合わせてプランを選べます。
90%プランは手術・入院のみの補償で、通院に対する補償はない分、月々の支払いを抑えられます。
また、通常のプランにオプションで「ペット賠償責任担保特約」をつけられるのも特徴です。
もしも愛犬が他人や他人のペット・物に損害を与えてしまった場合、その損害賠償金や訴訟、弁護士費用などが補償されます。
月55円で1事故につき、最大300万円の補償なので、万が一に備えてつけておくと安心です。
楽天ペット保険は、更新ごとに楽天ポイントが貯まり、ポイントを支払いに使うことも可能なので、楽天ユーザーには特におすすめの保険です。
※ ポイント進呈・利用には一定の条件および上限があります。
※ 保険料のポイント利用は初回のみとなります。

PS保険
PS保険は、8歳11ヶ月まで新規加入できるペット保険です。
補償割合は、50%、70%、100%の3つのプランから選べて、年間限度額は3つのプランとも年間110万円までとなっています。
他社には見かけない100%補償プランがあり、保険料がそれほど高くなくても補償内容が充実しているのが特徴です。
保険料は3年ごとに1度しか引き上げられないため、保険料の上昇が緩やかなのも嬉しいポイント。
また、12歳以降の保険料は上がらないので、生涯にわたって無理なく安心して続けられる保険です。

罹患した病気やケガにより保険の更新をお断りしたり、更新時の補償対象外にしたり、保険料を増額にすることはございません。(※保険料の改定などがあった場合、保険料は変わります。)
ケガ、病気の原因が生じた時が保険期間内であれば、皮膚病や外耳炎等の軽度の病気から、ガンや心臓病等の重大な病気まで補償の対象となります。
よくある質問
雑種犬の平均寿命は何歳ですか?
オスとメスで寿命の違いがありますか?
ペット保険は必要?
ペットには公的医療保険制度がありません。そのため診療費の自己負担額は100%です。
もしものときに、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【大型犬の平均寿命は?寿命が短い理由や長生きする秘訣について解説!】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・大型犬の平均寿命が小型犬よりも短い理由
・大型犬の平均寿命を伸ばすためにできること