・三毛猫の生活環境
・三毛猫のかかりやすい病気
三毛猫(ミケ猫)の起源や歴史
そもそも猫は、一説によれば弥生時代にはすでに日本に存在していたようです。
三毛猫が生まれたのは、外国から来た猫が日本に入ってきたとき、日本に元々いた猫とその外国の猫が交配した結果だと考えられています。
そのため、今存在している三毛猫のほとんどは雑種ですが、1978年にCFA(The Cat Fanciers' Association)という世界最大の猫種登録団体が三毛猫を純血種として公認しています。
三毛猫にオスが少ない理由
三毛猫の多くはメスです。
これは、毛色の遺伝子と性別の遺伝子の関係によるものです。
三毛猫のオスが誕生するのは染色体異常によるもので、オス猫の生まれる確率はおよそ1/30,000とされています。
三毛猫として生まれたオスは「クラインフェルター症候群」になっており、生殖機能のないオス猫である可能性があります。
これは睾丸が体内に残ってしまう「停留睾丸」や「陰睾」を発症しやすいので注意が必要です。
もちろん、生殖機能のあるオス猫もいます。
三毛猫は縁起が良い?
前足をあげている幸せを呼ぶ猫として有名な置物・招き猫のモデルは、三毛猫です。
もともと「3」という筋は縁起が良いとされていることや、三毛猫が賢く丈夫であると考えられていたところから三毛猫がモデルになったとされています。
また、オスの三毛猫はとても希少なので、幸運のシンボルと言われています。
特に船乗りからは安全に航海できるシンボルと崇められていて、南極観測船の「宗谷(そうや)」にはオスの三毛猫が乗っていました。
三毛猫は海外で人気が高い
日本猫の三毛猫は、海外で「キャリコ」「トーティ・アンド・ホワイト」と呼ばれるほど人気の高い猫種です。
三毛の被毛が海外では珍しいこともあり、海外では高値取引されることもあります。
三毛猫はさまざまな場所で大活躍
三毛猫はさまざまな作品で活躍しています。
・世界から猫が消えたなら…主人公の飼い猫のキャベツ
・先生と迷い猫…主人公の飼い猫のミィ
・ねこタクシー…登場猫の御子神
・鬼滅の刃…無限列車編に登場する茶々丸 など
三毛猫(ミケ猫)の特徴
では、三毛猫とはどんな猫種なのか詳しく確認してみましょう。
性格
三毛猫は非常に猫らしい性格をした猫種です。
・プライドが高い
・ワガママ
・マイペース
・クール
大きさ
個体差はありますが、三毛猫の平均体高は26~28㎝程度、平均体重は3.5~4.5㎏程度です。
これは標準的な猫の大きさと同じくらいです。
三毛猫(ミケ猫)の毛色パターンは4種類!
三毛猫と一口に言っても、実は被毛の色みや柄によって大きく4種類のパターンがあります。
ここではそれぞれの特徴や見分け方について詳しく解説いたします。
三毛
一般的な三毛猫は、白・茶色・黒がはっきりとしていて模様がない猫を指します。
白や茶色よりも特に黒の割合が多いです。
さまざまな猫との交配がすすんでしまったため、実は現在かなり希少な毛色となっています。
縞三毛(しまみけ)
黒と茶色の部分がトラ猫のように縞模様になっている三毛猫を「縞三毛」といいます。
縞模様が白と茶色のみで黒がない場合は縞三毛ではありません。
また、色が濃く出ているのも特徴的です。
縞三毛は物静かな性格をしている子が多いです。
飛び三毛(とびみけ)
白の被毛がベースになっていて、全体的に黒と茶色、もしくはオレンジに近い茶色のブチ模様がある三毛猫を「飛び三毛」といいます。
現在、縞三毛と並び、飛び三毛の被毛を持つ三毛猫が増えています。
神経質な性格をしている子が多いです。
キジ三毛・薄三毛(きじみけ・うすみけ)
キジ三毛と薄三毛は同じものです。
全体的に薄い色をしていて、白・オレンジ・グレーの3色の被毛があり、オレンジが縞模様になっているのが特徴です。
また、額にM字模様やラインが入っています。
警戒心が強い性格の子が多く、慣れるまで少し時間がかかる傾向があります。
三毛猫(ミケ猫)の寿命と長生きの秘訣
一緒に暮らす愛猫には、いつまでも元気に長生きしてほしいものです。
ここでは、三毛猫の寿命と長生きの秘訣について解説いたします。
平均寿命は15歳
三毛猫の平均寿命は15歳とされています。
しかし、三毛猫は雑種であることやメス猫が多いことから20歳を超えることもあります。
長生きしてもらうには、日々の生活に十分気を配ってあげることが重要です。
長生きの秘訣その1:適度な運動
猫は事故やケガ、感染症などを防ぐため、完全室内飼いをしましょう。
しかし、室内だけで暮らすことになるとどうしても運動不足になってしまいます。
三毛猫は運動することが好きなので、運動不足はストレスや肥満の原因にもなります。
普段過ごす部屋の中にキャットタワーを用意するなど、運動しやすい環境を作ってあげてください。
また、いつでも自由に遊べるようにおもちゃを用意してあげるのも良いでしょう。
長生きの秘訣その2:定期的な健康診断やワクチン接種
猫は言葉を話せないため、体調が悪いことを飼い主に知らせることはできません。
また、猫の病気の中には初期症状はあまり出ず、症状が出た時はすでに手遅れになってしまう病気が数多くあります。
猫の病気の中には早期発見をして適切な治療を受ければ、完治できるものや長生きできるものが多いです。
病気の早期発見をするためにも、年に一度は動物病院で健康診断を受けるようにしましょう。
また、完全室内飼いであっても何らかの感染症にかかる可能性があります。
ワクチン接種は必ず打つようにしてください。
ワクチン接種をせずに発症してしまった病気は、ペット保険で補償されないことが多いです。
三毛猫(ミケ猫)との暮らし方
三毛猫は雑種なので、性格の個体差が大きいです。
性格をじっくり見極めて、愛猫が暮らしやすい環境にしてあげることが重要です。
特に以下のことに気を受けましょう。
適切な距離感を保つ
三毛猫は基本的に慎重で用心深い性格の子が多いです。
プライドが高くマイペースなので、飼い主からべたべたするとあからさまに嫌がることがあります。
距離感は近寄りすぎず離れすぎない感じで、一定の間隔を保ってあげてください。
甘えたいときは自分からすり寄ってきます。
しつけもあせらずゆっくり時間をかければ、頭の良い子が多いのできちんと覚えてくれます。
生活スペースを清潔にする
猫はきれい好きな子が多いです。
三毛猫は特にきれい好きなので、生活スペースが汚れているとストレスになってしまいます。
特にトイレの汚れにはとても敏感です。
トイレが汚れていると他の場所に粗相してしまうこともあります。
生活する環境は常にきれいにしておき、トイレも清潔な状況にしてあげましょう。
飼い主が仕事などで長時間留守にすることが多い場合は、自動で掃除するトイレにしたりトイレを複数用意するなどしてあげるとよいでしょう。
食事に気を配る
三毛猫にあげるご飯は「総合栄養食」と表記されているものにしてください。
添加物が配合されていないか、きちんとした材料が使用されているかなど、購入時にパッケージの裏を確認しましょう。
あげる量は体重に合わせて適量を用意してあげてください。
目安量はパッケージに記載されています。
また、三毛猫は気まぐれで飽きっぽいところがあるため、昨日まで食べていたフードでも全く食べてくれなくなることがあります。
できれば複数のフードを用意しておいて、飽きないように入れ替えておくとよいでしょう。
トッピングをしてあげるのもおすすめです。
三毛猫のお手入れ方法
猫は基本的に自分で毛づくろいをするため、ブラッシングやシャンプーはそれほどこまめにやる必要はありません。
しかし、換毛期など毛が抜けやすい時期はブラッシングやシャンプーをしてあげてください。
抜け毛を多く飲み込んでしまうと、毛球症になる可能性があります。
猫は爪とぎをしますが、それでも爪が長くなってしまいます。
月に1度程度は飼い主さんが爪切りをしてあげてください。
飼い主さんが爪切りすることが難しい場合は、獣医師さんやトリマーさんに頼むのも手段の1つです。
また、虫歯にならないように、毎日デンタルケアをしてあげましょう。
できれば子猫の時から歯磨きに慣れさせるようにしたほうが良いのですが、難しい場合はデンタル用のおもちゃやおやつを使ってください。
三毛猫(ミケ猫)がかかりやすい病気
三毛猫も他の猫種と同様、さまざまな病気にかかる可能性があります。
しかし、猫が発症する病気は数が多いため、ここにすべてを記載することができません。
そのため、ここでは一般的に猫がかかりやすい病気2選について解説いたします。
尿路結石症
尿路結石とは、尿管・膀胱・尿道に結石や結晶ができる病気です。
メスは尿道が太いため発症しにくいですが、オスは尿道が細く発症しやすいので注意してください。
尿路結石症は以下の事柄が原因で発症することがあります。
・肥満
・栄養バランスの偏り
・ストレス など
尿路結石症の症状
尿路結石症の症状には以下のようなものがあります。
・トイレに行っても尿が出ない
・尿にキラキラしたものが混ざっている
・排尿時に痛そうに鳴く
・尿が出るまで時間が長い
・尿に血が混じっている
・落ちつきがない など
尿路結石症の治療方法
結晶や小さな結石であれば、療養食を使って溶解するのを試みるのが一般的です。
尿道に詰まっている場合は、尿道口からカテーテルを挿入して詰まっているものを流し出します。
それでも尿道の詰まりが解消されなかったり、療養食の効果がない場合は、外科手術によって結石を取り除きます。
慢性腎臓病
腎臓は、血圧の調整、尿を作って体外に排泄などの機能を持った臓器です。
慢性腎臓病は、腎臓が十分に機能しなくなる「腎不全」が長期間続いていることを指します。
慢性腎臓病になる原因には、以下の事柄があげられます。
・外傷
・薬物による中毒
・心筋症やショックなどによる腎血流量の低下
・免疫疾患などによる腎炎
・尿路の閉鎖 など
慢性腎臓病の症状
慢性腎臓病には、ステージ1~4の区分があります。
ステージ2…多飲多尿の症状が出ます。食欲や元気もありますが、腎臓の機能は正常時の1/4しかない状態です。この段階であれば、まだ再生医療により進行を抑えることが期待できます。
ステージ3…尿毒症を発症し、口内炎や胃炎を発症しやすくなります。その他にも血中濃度が上がったり、貧血が起こったりする場合もあります。この段階でも再生医療により進行を遅らせることが可能です。
ステージ4…重篤な症状を発症するようになり、場合によっては命の危険があります。
慢性腎臓病の治療方法
一度壊れた腎臓の機能は治ることがないため、腎臓病の進行を緩やかにすることが主になります。
一般的な医療は食事療法や薬物療法です。
設備の整った動物病院であれば、腹膜透析や血液透析を行うこともあります。
三毛猫(ミケ猫)の子猫を迎えるには
三毛猫と一緒に生活をしたいと思った場合、どのようにしたらお迎えができるのでしょうか。
ペットショップ
三毛猫は雑種であるため、基本的にペットショップで出会うことはありません。
しかし、一般的に呼ばれる日本猫の三毛猫ではなく、単純に「3色の毛色を持つ猫」であれば出会うことも可能でしょう。
里親
一般的な日本猫をお迎えしたいのであれば、里親募集のサイトなどを利用することをおすすめします。
里親募集となっている猫の多くは雑種です。
そのため、自分の求めている日本猫の三毛猫と出会うことができるかもしれません。
飼い主を探している猫の命を救うためにも、猫を譲り受けることをおすすめします。
三毛猫(ミケ猫)を迎えるならペット保険への加入を検討しよう
猫は人間同様に、いつ病気やケガになるかわかりません。
しかし、猫が動物病院にかかると人間のように健康保険がないため、高額な医療費がかかることがあります。
三毛猫も大切な家族ですから、きちんとした治療を受けさせてあげたいですが、治療費が高いと悩んでしまう飼い主さんもいるかもしれません。
ペット保険に加入していれば、高額な医療費でも費用負担を軽減できます。
大切な家族である三毛猫を守るためにも、三毛猫をお迎えしたらペット保険の加入を検討してください。
よくある質問
三毛猫がいるのは日本だけですか?
三毛猫が生まれやすい猫種はいますか?
ペット保険は必要?
ペットには公的医療保険制度がありません。そのため診療費の自己負担額は100%です。
もしものときに、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【三毛猫はどんな猫種?特徴やお世話の仕方、寿命などについて解説!】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・三毛猫の生活環境
・三毛猫のかかりやすい病気