犬がプラスチックを誤飲したときの対処法や治療費について解説!
この記事では
・動物病院を受診したときの治療法や治療費
・誤飲の注意点や対策法について
犬のプラスチックを誤飲!まず動物病院に連絡しよう
犬がプラスチックを飲み込んでしまった場合は慌てずに対処することが望ましいです。
すでに飲み込んでしまったとき自宅でできることはほとんどありません。
まずは「かかりつけの動物病院に連絡」しましょう。
ここでは「動物病院に連絡したときに伝えるべき内容」について解説します。
獣医師に伝える情報①【愛犬の情報】
動物病院に連絡したときにはまず「愛犬の情報」が必要になります。
かかりつけの動物病院ではカルテナンバーや名前などを伝えることで愛犬の情報を調べることができます。
しかし初めて受診する場合は愛犬の情報を伝える必要があります。
伝える情報として
・体重
・年齢
・性別
・持病の有無
・犬の名前
・飼い主さんの連絡先(携帯電話の番号など)
などを伝えましょう。
飼い主さんの連絡先(携帯の電話番号)は動物病院から連絡する際に必要となるため聞かれた場合は伝えておきましょう。
獣医師に伝える情報②【誤飲後の経過時間】
愛犬の情報を伝えたあとは「誤飲をした時間」を伝えましょう。
・どれくらい時間が経過したか
など聞かれることがありますのでしっかり応えられるようにしておきましょう。
電話中はパニックになることもあるためメモをとっておくこともおすすめです。
飲み込んでしまった時間は治療をすすめていく上で大事な情報です。
犬がプラスチックを食べたときは現場をしっかり確認しておきましょう。
獣医師に伝える情報③【種類】
続けて「プラスチックの種類」を伝えます。
・どんな形のものか
・どれくらいの大きさか
など質問されます。
犬が食べたプラスチックの残り部分があれば動物病院を受診する際に持っていきましょう。
獣医師に伝える情報④【量】
次に「食べた量」を伝えましょう。
という情報はその後の治療方針にも関係してきます。
できるだけ正確に伝えるようにしましょう。
獣医師に伝える情報⑤【愛犬の様子】
最後に「愛犬の様子」を伝えます。
・食欲の有無
・便や尿などの排泄状態
・下痢や嘔吐がないか
・お腹を痛がる様子がないか
など確認しておきましょう。
元気だけどいつもと何か違う点があればそれも伝えましょう。
プラスチックの誤飲したときの症状は?
プラスチックを誤飲してしまったときはモノの大きさや形によりいろんな症状がみられます。
誤飲したときの症状
・嘔吐、吐き気
・よだれが出る
・食欲不振
・元気がない
・頻繁に鳴く
・下痢
・便秘
・腹痛
・吐血
犬がプラスチックを誤飲すると「消化器症状」がみられます。
プラスチックの形や大きさにより臓器が傷つく場合は出血が見られることがあります。
誤飲によりすぐに症状がみられる場合はできるだけ早く治療を受けることが望ましいです。
様子を見てしまうと病状が悪化し、命に関わる状態に陥る可能性もあります。
「うんちから出てこないかな」と様子を見る前に動物病院に相談しましょう。
動物病院での治療法・治療費は?
プラスチックを誤飲した場合は動物病院を受診するケースがほとんどです。
動物病院では治療法に応じて治療費も異なります。
手術や入院が必要になる場合は治療費も高額になることが多いです。
プラスチックはレントゲンで映らないものもあり体のどこにあるかを見つけることも難しい症例です。
胃酸で溶けることもないためプラスチックの破片を食べたときはすぐに動物病院で治療を受けましょう。
ここでは「動物病院での治療法・治療費」について解説します。
催吐処置
動物病院では「催吐処置」を行うことがあります。
催吐処置では催吐剤を犬に与え無理やり吐かせる処置のことです。
誤飲してからあまり時間が立っておらず胃に異物があるときに行うことがあります。
この処置は鋭利なプラスチックを飲み込んだときにはできません。
※催吐処置は独自の判断で行うと大変危険なため勝手におこなわないようにしましょう。
内視鏡
動物病院では「内視鏡を使って異物を取り除く処置」を行うことがあります。
異物が胃にあるのであれば内視鏡を使うことで取り除くことができます。
内視鏡を使用するときは全身麻酔を行います。
そのため術前に血液検査やレントゲン検査などを行うことが多いです。
ただプラスチックの大きさや形によっては処置を行うことができないケースもあるため外科手術に切り替える場合もあります。
手術前に獣医師の話をしっかり聞いておくことをおすすめします。
外科手術
どの処置でも異物を取り除くことができない場合は「外科手術」が行われます。
全身麻酔をかけて開腹し胃や腸の中のプラスチックを取り除きます。
外科手術の場合は手術後に1週間程度入院必要になります。
多くの検査や処置を行うため治療費も高額になることが多いです。
誤飲の処置にかかる治療費
誤飲の治療にかかる治療費は行われる処置により異なります。
催吐処置のみで異物が除去できた場合は
・診察料
・検査代
・処置代
・必要に応じて内服薬
など治療費がかかります。
しかし手術を行う場合は
・検査代
・術前検査代
・手術費
・入院管理費
・その他の処置
・内服薬
などの治療費がかかり、かなり高額になることが多いです。
手術費用
1 回あたりの診療費 中央値 |
1 回あたりの診療費 平均値 |
105,009円 | 128,024円 |
※参考:アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」
消化管内異物はアニコム損保でも使用率が高い病気の一つです。
1回あたりの手術費は10万円を超えることが多く難易度によりこれ以上かかることもあります。
さらに入院費用にこれに加算されるためかなり高額になります。
入院費用
1回あたりの 平均入院日数 |
1 回あたりの診療費 中央値 |
1 回あたりの診療費 平均値 |
3.3 | 81,870円 | 105,632円 |
※参考:アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」
異物除去手術の入院日数の平均は3.3日です。
ただこれ以上かかることも多く1週間程度入院するケースが多くあります。
入院管理費では8~10万円ほどかかるため手術費用と合わせると平均だけでも20万円以上かかります。
治療費は「動物の状態」「手術の難易度」「動物病院の価格設定」により、かなり変わります。
高額になることがほとんどなので手術前に見積もりをもらうこともおすすめです。
犬が誤飲しやすいプラスチック製品とは?
プラスチックは人の生活にも欠かせない大切なモノです。
そのため犬が誤飲してしまう危険性が高く普段の生活から気をつける必要があります。
ここでは「犬が誤飲しやすいプラスチック製品」について解説します。
①容器(トレー)
犬が誤飲しやすいプラスチックとして「容器(トレー)」があげられます。
特に食品が入っていたものは食べ物のニオイがついているためより興味をそそられやすいです。
お弁当や食材が入っていた容器は犬にいたずらされなように蓋のついたゴミ箱にすぐに捨てるようにしましょう。
机の上に置きっぱなしにすることで誤飲の危険性が上がるため注意が必要です。
②スプーン、ストロー
犬が誤飲しやすいプラスチックとして「スプーン、ストロー」があげられます。
普段から自宅でも使用する頻度が高いため誤飲の危険性も上がります。
プラスチックの製品を使用しないように心がけるもしくは使用後はすぐに処分することがおすすめです。
③ボタン
犬が誤飲しやすいプラスチックとして「ボタン」があげられます。
洋服のボタンは小さく落としてしまうこともあるため注意が必要です。
飼い主さんが気が付かない間にボタンが落ちてしまうこともあるため取れそうなボタンがある場合は先に外しておくことがおすすめです。
すぐボタンを取り付けることができるのであれば取り付け後回しにしないようにしましょう。
④クリップ
犬が誤飲しやすいプラスチックとして「クリップ」があげられます。
クリップも自宅で使用することがあり小さく見つけにくいため犬にとっては危険なものです。
クリップの使用を控えるか、犬がいる場所で使用しないようにしましょう。
⑤消しゴム(文房具)
犬が誤飲しやすいプラスチックとして「消しゴム」があげられます。
消しゴムも自宅での使用頻度が高めのモノです。
特に小さいお子様がいらっしゃるご家庭ではより気をつける必要があります。
消しゴムの大きさによっては丸呑みして喉につまらせてしまう可能性もあるため注意しましょう。
⑥ペットボトルキャップ
犬が誤飲しやすいプラスチックとして「ペットボトルキャップ」があげられます。
ペットボトルは犬が飲む込めるほどの大きさではないため飲み込むケースは少ないですが、キャップは簡単に飲み込んでしまいます。
ペットボトルを飲み終わった後は犬が届かない場所においておくかすぐに処分するようにしましょう。
⑦ボール
犬が誤飲しやすいプラスチックとして「ボール」があげられます。
犬が食べることができない大きさならそこまで心配はいりません。
しかし犬がくわえやすいサイズのものは注意が必要です。
特にビー玉やスーパーボール程度の大きさのものはあっという間に飲み込んでしまいます。
ボールは決まった場所においておき使用後はすぐに片付けるようにしましょう。
犬に誤飲させないための注意点・予防対策!
犬が誤飲してしまうと治療費がかかるだけでなく命に関わる症状に陥る可能性もあります。
そのため犬が誤飲することがないようにしっかり対策していくことが大切です。
ここでは「犬の誤飲させないための注意点・予防対策」について解説します。
犬がいたずらできないゴミ箱に変更する
犬に誤飲させないための対策として「ゴミ箱の変更」がおすすめです。
誤飲の原因として「しっかり処分していたのにも関わらず犬がゴミ箱をあさり飲み込んでしまった」というケースがあります。
予防するためにはゴミ箱をいたずらできないものに変えることがおすすめです。
・蓋付きのゴミ箱
などに変更しましょう。
他にも
こともおすすめです。
散歩中の拾い食いをやめさせる
犬に誤飲させないための対策として「拾い食いをやめさせる」がおすすめです。
家で「落ちているものは食べてはいけない」としっかりしつけましょう。
口にしようとしたときに「ダメ」と伝えすぐに片付けるようにします。
何度か繰り返すことで拾って食べてはいけないと認識してくれるようになります。
しかし、飼い主さんの目を盗んで拾い食いをするケースもあるため、落としたものはできるだけすぐに片付けるようにしましょう。
散歩中の拾い食いはやめさせることが難しいです。
飼い主さんが見る前にすぐに飲み込んでしまうため注意が必要です。
そのため
ことがおすすめです。
小さなものは片付けておく
犬に誤飲させないための対策として「小さなものは片付けておくこと」がおすすめです。
犬が口にしてしまいそうなものは全て片付けましょう。
小さなお子様がいる家庭では難しいかもしれません。
その場合は
がおすすめです。
おもちゃは飼い主の目の届く場所で遊ばせる
犬に誤飲させないための対策として「おもちゃは飼い主の目の届く場所で遊ばせること」がおすすめです。
犬用のおもちゃでも夢中になって遊ぶとすぐに壊れてしまいます。
壊れてしまったおもちゃは誤飲だけでなく犬がケガをしてしまう可能性もあります。
・壊れたおもちゃは処分する
ことをおすすめします。
プラスチックをくわえているときは落ち着いて対処する
犬に誤飲させないための注意点として「落ち着いて対処」ようにしましょう。
犬がプラスチックをくわえているとき大きな声を出してしまうと驚いて飲み込んでしまうことがあります。
まず気持ちを落ち着かせてから犬を呼びプラスチックを回収しましょう。
犬がなかなか来ない場合はおやつや他のおもちゃなどで誘い出してみることもおすすめです。
誤飲が心配な場合は獣医師に相談
誤飲が心配な場合は「獣医師に相談」しましょう。
犬が誤飲しないように見張ることはとても大変です。
犬が何でも口にしてしまうのには何らかの原因があるかもしれません。
・食事量が足りない
・ストレスが溜まっている
・飼い主さんの興味を引きたい
などが原因の可能性もあります。
他にも何らかの病気が隠れている可能性もあるため動物病院で一度相談してみることがおすすめです。
よくある質問
犬がプラスチックを食べたけど様子を見て平気?
ペット保険には加入するべき?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう
ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患や既に発症している病気や疾患は補償の対象外となります。
そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。
また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。
また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。
「健康なうちに加入しないと意味がない」また「年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。
補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。
高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。
【犬がプラスチックを誤飲したときの対処法や治療費】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・動物病院を受診したときの治療法や治療費
・誤飲の注意点や対策法について