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ペット保険はもったいない? 加入が必要な人と不要な人についても解説

2023年8月24日

ペット保険 比較

 
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ペット保険はもったいない・必要ないといわれます。掛け捨てで無駄に思えたり、高すぎると感じるのが理由ですが、動物病院で治療費が払えない事態にならないようにすることは飼い主の義務です。

ペットを飼い始めたら気になるのが病気やケガによる治療費です。そんなもしもの場合に備えてペット保険というものがあります。
一方でペット保険は掛け捨てが多く、もったいないといったイメージを持たれがちです。
果たしてペット保険は必要なのでしょうか?

この記事では

について解説します。
最後までお読みいただければ、「ペットの治療費の相場」もわかるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。


 

ペット保険と人間の保険の違いとは

同じ保険でもペット保険と人間の保険は違いがあります。中でも「終身」の意味が大きく異なります。

保険期間 保険料 更新
ペット保険 多くは1年契約で毎年更新をする 更新のたびに上がることが多い 審査によっては更新できない場合もある
※加入時の条件で更新できると明言している保険会社もあり
人間の終身保険 終身(一生涯) 契約後は変わらない なし

ペット保険の多くは更新が1年で設定されており、毎年契約を更新する必要があります。保険会社によって違いがあるものの年齢とともに保険料が上がる場合が多く、保険会社によっては更新時に条件を付け加えたりする場合や、最悪な場合契約が更新できない可能性もあります

もちろん「加入時の条件のまま終身で更新ができる」と明言しているペット保険もあります。

一方人間の終身保険というと、一度契約をしてしまえば保険料は上がらず一生涯保険が適用されるのが特徴です。

つまりペット保険でいう「終身」は

更新が年齢制限なく終身(一生涯)可能

という意味です。

人間の終身保険と同じように加入してしまい、「こんなはずではなかった」とならないよう注意が必要です。

 

ペットの治療費の相場はいくら?

ペットの治療費は、人間の治療費と違ってすべて100%自己負担です。そのため人と比べて高額になります。

アニコム損保「家庭どうぶつ白書2018 ペットにかける年間支出調査」によると、ケガや治療費の年間の相場は

【2016年】
・犬 57,129円
・猫 35,016
【2017年】
・犬 71,135円
・猫  43,057円

となっています。

犬は体格ごとに治療費の違いがあり

  • 超小型犬(5kg 未満) 51,526円
  • 小型犬(5 ~ 10kg) 75,622円
  • 中型犬(10 ~ 20kg) 66,285円
  • 大型犬(20kg 以上) 85,879円

と、体が大きくなるほど治療費も上がることが分かります。

ペット保険に加入していないと満足な治療が受けさせられなかったり、手術費用が払えないなどのケースも考えられる金額です。

 

主な診療料金の中央値

日本中医師会が行った「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査結果(令和3年度)」を元に、主な診察料金を表でまとめたものが下記になります。

項目 中央値
初診料 1,500円
再診料 750円
時間外診療(平日) 2,500円
時間外診療(休診日) 2,500円
時間外診療(深夜) 6,250円
入院料(犬・小型) 2,500円
入院料(犬・中型) 4,000円
入院料(犬・大型) 4,000円
入院料(犬・特大) 6,250円
入院料(猫) 2,500円

手術や投薬、点滴などの処置が加わればさらに高額になります。

 

動物病院にかけている1ヵ月の概算費用の平均

日本中医師会の「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」によると、1ヶ月に動物病院にかけている費用はこのようになっています。

超小型犬 7,435円
小型犬 8,217円
中型犬 8,183円
大型犬 9,281円
6,991円

年齢別だと犬も猫も13歳以上になると費用が高額になります。最も高値だったのは犬13歳以上で、1ヶ月9,801円でした。

 

1つの病気にかかったときの治療費の最大額の平均

日本中医師会では犬の大きさや猫ごとにこれまで1つの病気にかかった時の最大の治療費の統計を発表しています。

超小型犬 58,046円
小型犬 66,533円
中型犬 59,386円
大型犬 74,893円
54,197円

参考:家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)

体が大きいため大型犬が最も治療費が高額です。年齢でいえば犬も猫も13歳以上で最高値をたたき出し、犬の平均80,912円が最も高額でした。

年齢が上がるほど治療費も必要になるため、ペットが若いころから備えておかなければいけません。

 

ペットがかかりやすく、高額になりがちな病気

ペットがかかりやすく高額になりがちな病気は

※↑それぞれの治療費を解説した記事にリンクしています。

などがあげられます。

外耳炎や胃腸炎は犬に多い病気です。再発しやすいためきちんと治療をしておく必要があり、治療期間も長期になりがちです。

犬も猫もかかりやすい歯周病は自然治癒が期待できず、治療方法は歯石取りや抜歯手術が主になります。

パテラと椎間板ヘルニアは、それぞれプードルとダックスフンドに多くみられます。重症になると痛みで歩けなくなり、手術を必要とするケースも少なくありません。パテラは平均手術費用22万円程度、椎間板ヘルニアは30~40万円程度の手術費用です。

猫に最も多いのが腎不全です。手術ができないため内科療法となり、一生涯の治療が必要です。

治療費が高額になるのは手術だけではありません。腎不全のように手術ができなく対症療法での治療になると生涯続けなければいけないため、総合的にみると治療費は高額になります。

 

動物病院の利用頻度の年平均

動物病院の利用頻度の年平均は

・超小型犬 6.6回
・小型犬 8.2回
・中型犬 8.1回
・大型犬 10.1回
・猫 6.9回
参考:日本中医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)

です。

半年に1回のペースで動物病院を利用する人が21%と最も多く、全犬種・猫の年平均は7.4回です。

一方で猫は27%の「年1回未満の利用」が最も多い回答です。

犬・猫の年齢別では13歳以上になると動物病院へ通う頻度が増えてきます。猫だと次いで0~6歳の子猫・成猫世代の頻度が高くなっています。

実は若い猫の異物誤飲は多く、アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」でも手術入院理由第2位です。
若い猫はシニア猫と比べて病気にはかかりにくいものの、異物誤飲などの事故で動物病院に通いがちなことが分かります。

 

ペット保険で一般的に補償される内容

ペット保険では一般的に

・ケガや病気による動物病院の通院での治療費用
・入院での治療費用
・手術による治療費用

が補償されます。

補償内容や保険料など、保険会社によってそれぞれ違いがあります。特徴をしっかり調べて、どこがいいのかを検討することが重要です。

 

ペット保険がもったいないと思われやすい理由

ペット保険は「必要ない」や「不要」などといった声を耳にします。実際選ぶ商品によっては保険料が高いものもあり、ペットが若いうちは病気になりにくいことから無駄な気がするのも当然です。

しかし保険とは「万が一の備え」です。ペットが健康なうちは無意味だと思われがちですが、いざ病気になった時には治療費の心強い味方となってくれます。

ペット保険がもったいないと思われる理由として主に

  • 保険料が掛け捨てであること
  • すべての病気が補償されるわけではないこと

があげられます。

ひとつずつ解説していきましょう。

 

保険料が掛け捨て

ペット保険は基本的に多くが掛け捨てです。人間の保険のように貯蓄としての機能は期待できません。

そのため「保険を使わないと元取れない」と感じてしまい、結果「もったいない」につながると考えられます。

一方で掛け捨ては良くないばかりではありません。商品によっては保険料がお手軽なものも多くあり、月1000円以下のものも多くあります。

保険料と補償内容のバランスが良いものを選びましょう。

 

すべての病気が補償されるわけではない

ペット保険によって補償される病気が異なります。補償対象外の病気は下記のとおりです。

【ペット保険対象外の病気】
・臍ヘルニア
・不正咬合
・肛門腺しぼり

一方で保険会社によっては対応が異なる病気もあります。

【対応が異なる病気】

  • 歯周病
  • パテラ
  • 椎間板ヘルニア
  • なみだやけ
  • 鼠経ヘルニア
  • 股関節形成不全
  • レッグペルテス
  • てんかん
  • チェリーアイ
  • 気管虚脱

 

プリズムコールアニコム損保を例に挙げて解説していきます。

 

【例1:プリズムコール】

4.保険金のお支払いができない主な場合
中略
( 7 )先天性または後天性にかかわらず次に記載する障害
鼠径ヘルニア、膝蓋骨脱臼、股関節形成不全症、レッグペルテス、
てんかん、停留睾丸、チェリーアイ、気管虚脱、猫免疫不全ウイル
ス感染症
中略
(13)歯削(歯切)および歯石除去ならびに歯肉、歯牙、歯周病、不正咬
合などの歯に係る一切の歯科医療措置
引用:プリズムコール【 重要事項説明書

プリズムコールでは歯に係る一切の歯科医療措置を補償対象外としていることから、歯周病も補償されないと考えられます。

レッグペルテスてんかんチェリーアイなども補償対象外として記載されています。一方で椎間板ヘルニアは補償対象外の疾患として明記されていません。

 

【例2:アニコム損保】

2 保険金をお支払いできない場合
(保険制度運営上)ケガ・病気にあたらないもの
●去勢(停留睾丸による去勢を含む)・避妊手術 等
●乳歯遺残、停留睾丸、睫毛乱生、涙やけ、臍(サイ:へそ)ヘルニア、そけいヘルニア 等
●歯石取り、過長歯に起因するすべての処置(不正伵合を含む)、肛門腺しぼり 等
●耳掃除、爪切り〔狼爪(ろうそう)の除去を含む〕、断耳、断尾 等
引用:アニコム損保「ご契約のしおり

アニコム損保では臍ヘルニア補償対象外に明記されているものの、歯周病股関節形成不全などは記載されていません

 

このように保険会社によっては対象外となる病気が大きく異なることが分かります。

ほかにも更新時に条件が付く保険会社・プランは最後まで補償がされない場合や、条件を付けることはないと明言しているペット保険もあり、注意事項約款などでしっかりと確認して検討することが重要です。

 

全額補償されるとは限らない

ペット保険に加入していても全額補償されるとは限りません。ただしペット保険加入時に補償割合補償限度額などを選択することで、必要な補償を受けることができます。

 

補償割合

補償割合とは保険の対象となる治療費のうち保険金として支払われる割合のことをいいます。

例えば補償割合を70%とした場合、対象の治療費の70%が支払われ、残りの30%が自己負担となり、ヒトの皆保険と同じ基準になります。

ペット保険の補償割合は主に50%70%90%100%とあり、補償割合が高くなるほど保険料も上がります。

 

補償限度額

補償限度額とは保険会社から被保険者に対して支払われる保険金の限度金額のことです。

  • 1年間の支払保険金の限度額を定めているもの
  • 入院・通院・手術などの日数や回数に対して限度額を定めているもの

などがあります。

 

免責金額があるペット保険もある

免責金額とはペットの治療費から差し引く金額で、契約者が負担する額のことです。一般的に免責金額が少ないほど保険料は高くなります。

ペット保険にぴては免責金額が0円に設定されているケースがほとんどですが、一部免責金額をデフォルトで設定しているプランや、付帯的に免責金額を設定することで保険料を安くできるペット保険もあります。

例えば、補償割合70%免責金額5,000円、保険の対象となる治療費が10,000円の場合で考えてみましょう。

治療費から免責金額が差し引かれ、そこに補償割合がかかった数字が補償される金額です。

(10,000円 – 5,000円)× 70% = 3,500円

契約者の自己負担額は、治療費から補償額を引いた数字となります。

10,000円 – 3,500円 = 6,500円

結果的には自己負担額が上がりますが、月々の保険料をおさえたい場合には免責金額を設定する方法がおすすめです。

 

ペット保険がいらないケース

ペット保険が必要ないケースはどのようなものでしょうか。

2つ考えられます

  1. 高額な治療費を支払える経済的余裕がある
  2. 補償してもらいたい病気や治療が補償されない

入るべきかどうなのか迷っている人はぜひ参考にしてください。

 

1.高額な治療費を支払える経済的余裕がある

ペット保険はいざペットが病気になって治療費を払えないような状況にならないために必要です。逆をいえば

・経済的余裕がある
・もしものための貯蓄ができる

人であれば必要ないといえるでしょう。

目安としておよそ150万円程度を躊躇なく支払えれば問題ありません。

保険料を支払う代わりにペットの治療の貯蓄に充てるのも、備える方法のひとつだといえます。

 

2.補償してもらいたい病気や治療が補償されない

すべてのペット保険において、加入前に発症していた病気は補償の対象外になります。これは疑いや経過観察も含まれ、引き受けや条件付与については保険会社の判断となります。

補償してもらいたい病気や治療が補償対象外であると保険が適用されず、保険料と治療費の二重の負担になります。

ほかの病気も気になるところではありますが、割り切って加入しないのも選択肢のひとつでしょう。

 

ペット保険が必要なケース

一方でペット保険が必要なケースはこのような場合です。

  • 高額な治療費に備えたい
  • ペットに十分な治療を受けさせたい

急な高額の出費に対応するために、多くの人がペット保険を利用してると考えられます。ペットの治療費は100%自己負担ですので、些細な通院でも高額な出費になってしまうことが多々あります。

 

高額な治療費に備えたい

ちょっとしたケガや病気であればさほど高額にはなりませんが、入院や手術などでは治療費が跳ね上がるのを覚悟しなければいけません。

金銭的に余裕があったり早めに貯蓄をしているのであれば心配ありませんが、多くの人は負担になります。

金額によっては治療費を払えない場合もあり、そんな時にはペット保険が味方になってくれます。

補償割合によっては7割9割補償してもらえるため、治療費を支払えないといったリスクが減ります。

 

ペットに十分な治療を受けさせたい

治療をすれば助かる見込みがあるのに、費用が高額になるのを恐れて治療に踏み切れないケースが多々あります。

ペット保険に加入しておくと自己負担額が全額ではなくなる分負担も軽くなり、治療を受けさせやすくなるでしょう。

ペットに十分な治療を受けさせたい場合にはペット保険が有効です。

 

よくある質問

ペットが病気をせず健康です。高すぎるペット保険を掛け続ける必要はあるのでしょうか?

ペットが健康な状態だと、ペット保険を続けるかどうか迷うところでしょう。飼い主さんの判断によるところですが、万が一のためにペット保険は解約しないことをおすすめします。犬も猫も人と同じように成犬猫時は健康なことが多いですが、シニア期(7.8歳)から急激に慢性疾患含めた病気のリスクが上がります。もし保険料が高くて負担になっているようなら、保険料や保険会社の見直しも方法のひとつです。
自分のペットに必要な補償内容と保険料のちょうどいいバランスで加入し続けることが重要です。

どのペット保険に入るべきか迷っています。

ペット保険は多くの会社が取り扱っています。補償内容や保険料など様々なため、愛犬に必要な補償内容を備えていて、飼い主さんの負担にならない保険料のものがおすすめです。ペットの対象犬種や猫種がかかりやすい病気が補償されているペット保険を選んでも良いでしょう。
分からないことがあれば約款で調べたり問い合わせるなど、補償内容をきちんと理解することも大切です。

ペット保険は必要?

ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。

もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

 

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

【ペット保険はもったいない? 加入が必要な人と不要な人についても解説】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・ペット保険がもったいないと思われる理由
・ペット保険がいらないケース
・ペット保険が必要なケース
について解説してきました。
ペット保険は万が一のために加入しておくことをおすすめします。
ペットが病気やケガで急な出費になっても満足な治療を受けさせられるように準備しておくことが重要です。
ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。