スタンダードプードルは寿命は?かかりやすい病気について解説
2023年9月22日
この記事では
・スタンダードプードルのかかりやすい病気
・スタンダードプードルが長生きするコツ
スタンダードプードルについて
スタンダードプードルは賢い動物です。
ここでは「スタンダードプードルの特徴・性格・歴史」について解説します。
特徴
プードルは「スタンダード」「ミディアム」「ミニチュア」「トイ」の4種類に分けられます。
スタンダードプードル | ミディアムプードル | ミニチュアプードル | トイプードル |
体高45~60cm | 体高35~45cm | 体高28~35cm | 体高24~28cm |
体高はジャパンケネルクラブの犬種標準で規定されています。
スタンダードプードルはフランスが原産国の大型犬です。
体重は16~25キログラム程度で体長と体高がほぼ同じのスクエア型の体をしています。
中にはそこまで大きくならないスタンダードプードルもいますがその犬の個性です。
プードルの毛色は
・ホワイト
・ブルー
・ブラウン
・カフェオレ
・アプリコット
・クリーム
・シルバー
・レッド
など
があります。単色(ソリッドカラー)が理想となっています。
性格
プードルは
・賢い
・運動能力が高い
・好奇心旺盛
・愛情深い
・人や犬が好き
など
の性格をしています。
プードルはとても賢く、ボーダーコリーと同様の知能レベルをしているためしつけなども比較的早い段階で覚えてくれます。
しかし賢いためにしつけを怠ると全く言うことを聞かずわがままになる可能性があります。
飼い主さんの行動によって吠え癖や噛み癖などの問題行動がみられることもあるためしつけについて勉強しておくことが大切です。
プードルは初めて犬を飼育する方にも向いている犬種です。
しかしスタンダードプードルはブラッシングなどのケアが必要となるだけでなく子犬の頃からのしつけもとても大切になります。
犬を初めて育てるという方にはスタンダードプードルは飼育は不向きです。
歴史
プードルはフランスが原産ですが東西ヨーロッパ全体にプードルに似た犬はいました。
発症はロシアまたは中央アジア北部ですが地域の犬と交雑されヨーロッパを横断しフランスに入ったときには今のプードルに近い犬となったとされています。
16世紀までのプードルはスタンダードプードルほどの大きいサイズに限られており使役犬や水猟犬として活躍していました。
17世紀に入ると体が小さいトイプードルが愛玩犬として愛されるようになりました。
このときには他の種類のプードルも存在していたとされています。
スタンダードプードルの平均寿命は?シニア期はいつから?
大型犬は小型犬に比べると寿命が短い傾向がありますがスタンダードプードルはどうなのでしょうか。
ここでは「スタンダードプードルの平均寿命」について解説します。
スタンダードプードルの平均寿命は12〜15歳
スタンダードプードルの平均寿命は12~15歳ほどです。
大型犬は小型犬に比べて寿命が短い傾向がありますがスタンダードプードルの寿命は他の犬種に比べて長めです。
トイプードルに比べると少し短いですが長い時間を一緒に過ごすことができます。
スタンダードプードルのギネス最高齢は28歳?
スタンダードプードルのギネス記録は登録されていません。
そのためギネス記録から読み取ることはできませんが最高齢としてはアメリカに28歳のスタンダードプードルがいるようです。
28歳という年齢は犬の中でもかなり長寿の方です。
犬の平均寿命は昔に比べてだいぶ長くなりました。
その背景には獣医療の進歩だけでなく飼い主さんの健康への意識の向上などがあげられます。
犬の寿命を延ばすためには「これをしたらいい」というものはありませんが日頃から犬の健康に配慮することで寿命を延ばすことにつながります。
スタンダードプードルの年齢を人間に換算すると?
犬は人間に比べるとかなり速いスピードで成長していきます。
犬の中でも体の大きいスタンダードプードルは小型犬よりも早く年齢を重ねていきます。
年齢換算表
犬の年齢 | 人間に換算した年齢 |
---|---|
1ヶ月 | 1歳 |
3ヶ月 | 2歳 |
6ヶ月 | 6歳 |
1歳 | 12歳 |
2歳 | 20歳 |
3歳 | 27歳 |
4歳 | 34歳 |
5歳 | 41歳 |
6歳 | 48歳 |
7歳 | 55歳 |
8歳 | 62歳 |
9歳 | 69歳 |
10歳 | 76歳 |
11歳 | 83歳 |
12歳 | 90歳 |
13歳 | 97歳 |
14歳 | 104歳 |
15歳 | 111歳 |
20歳 | 146歳 |
大型犬は小型犬に比べると2歳になるまではゆっくりと成長します。
しかし人間換算すると2歳以降は1年で7歳ごとに年齢を重ねていきます。
小型犬は人間換算で1歳までで20歳1歳以降は4歳ごとに年をとっていくため小型犬に比べると早く歳を取ることがわかります。
スタンダードプードルのシニア期・高齢期はいつから?
スタンダードプードルのシニア期・高齢期はだいたい7~8歳ごろからです。
シニア期に入ると「運動能力の低下」「体の機能の低下」「代謝機能の低下」などがみられるようになります。
そのため
・運動管理
・定期的な健康診断
などのケアがおすすめです。
食事内容の変更
シニア期にはいると代謝機能が低下します。
そのため成犬時と同じ食事を与え続けてしまうとカロリーオーバーになってしまいます。
オールステージ対応であれば摂取量の見直しをしましょう。
食欲が低下してしまう場合は
・トッピングやふりかけをかける
・ウェットフードを与える
などの対応がおすすめです。
ただドッグフードをふやかすことやウェットフードなどの柔らかい食事は歯垢や歯石がつく原因にもなります。
歯垢や歯石は歯周病の原因にもなるためオーラルケアも毎日行いましょう。
運動管理
シニア期に入ると体力も少しずつ低下していきます。
しかしシニア期に入ったからといって運動量を少なくしてしまうと肥満やストレスの原因にもなります。
筋力も一気に低下してしまうため犬の体調や体力を見ながら運動量を調節しましょう。
定期的な健康診断
シニア期に入ると病気を患う可能性も高くなります。
そのため定期的に健康診断をしていきましょう。
1年に1度は血液検査やレントゲン検査、超音波検査などをしてもらい病気が隠れていないか検査してもらうこともおすすめです。
「心臓」や「腎臓」などの病気は初期症状がほとんどなく病気に気づくのが遅れることも多いです。
検査で病気の早期発見につなげることができるためかかりつけの獣医師さんに相談してみましょう。
スタンダードプードルがかかりやすい病気やその治療・治療費は?
どんな犬種でもいつかは病気になります。
病気になることは仕方ないことですがかかりやすい病気を知ることで対処することができるようになります。
ここでは「スタンダードプードルがかかりやすい病気やその治療・治療費」について解説します。
病名と治療法①:胃捻転
胃捻転とは胃がねじれてしまう病気で胸が深い大型犬に多く見られます。
胃がねじれた状態はかなり苦しいためすぐに動物病院で処置を行う必要があります。
治療が遅れることで命を落とす可能性もある怖い病気です。
原因
胃捻転の原因は
・食後すぐの運動
・食後の水のがぶ飲み
・早食い
・遺伝
・加齢
などがあげられます。
胃や腸は体の中で固定されているものではないためこれらの衝撃で捻転してしまう可能性があります。
「食後すぐに散歩に連れ出したり」「外で遊んでいるときに水をがぶ飲みする」など胃に負担をかけるため注意が必要です。
食生活での予防
・食事回数を分ける
・食後の水のがぶ飲みは避ける
食生活での予防として食後は1~2時間経過してから散歩に連れ出すことがおすすめです。
さらに1回の食事量を減らすために食事回数を増やしましょう。
1回の食事量を減らすことで胃捻転のリスクを下げることができます。
さらに食後は水のがぶ飲みは避けるようにしましょう。
どうしても飲んでしまう場合は少しずつ与えるようにすることをおすすめします。
症状
・大量のよだれ
・吐こうとしても吐けない
・呼吸が荒い
・お腹を触ると痛がる
などの症状がみられます。
食後このような症状がみられるときにはできるだけ早く動物病院に連絡し受診しましょう。
治療法
胃捻転では治療法として「外科手術」が行われます。
手術では胃の捻転を解除するため全身麻酔で開腹手術となります。
緊急性が高い病気なためあらかじめ動物病院に連絡しておくことがおすすめです。
手術費
胃捻転の手術用は「消化管内異物・誤飲」にかかる治療費を参考にしてみましょう。
消化管内異物・誤飲の手術費用
1 回あたりの診療費 中央値 |
1 回あたりの診療費 平均値 |
105,009 | 128,024 |
腸内異物では開腹手術を行うことが多く費用も胃捻転の費用も同様もしくはこれ以上の金額になることがあります。
開腹手術となると10万円程度はかかりその後入院が必要となるため10~20万円以上はかかります。
動物病院によって手術費用が異なるためこれ以上かかるケースもあるため入院中などに確認することをおすすめします。
病名と治療法②:脂腺炎
脂腺炎と皮膚のバランスを保つための皮脂を出す腺に炎症が起こる病気です。
原因
・皮脂腺の自己免疫による破壊
・皮脂腺の発達不良
・脂質代謝異常など
原因はわかっていませんが免疫が関与していると考えられています。
スタンダードプードルの遺伝性疾患だとも言われています。
症状
・痒みのない脱毛
・皮膚の乾燥
などの症状がみられます。
スタンダードプードルでは2~6歳で発症することが多いです。
治療方法
治療方法としては「対症療法」が行われます。
原因がわかっていないため現在出ている症状に対して治療を行います。
・サプリメントの投薬
・シャンプー療法
など犬の状態に合わせて治療をすすめていきます。
治療費
脂腺炎の治療費は「原因不明の皮膚炎にかかる治療費」を参考にみていきましょう。
原因不明の皮膚炎にかかる治療費
1 頭あたりの 年間診療回数 |
1頭あたりの年間診療費 中央値 |
1頭あたりの年間診療費 平均値 |
3.1 | 9,667円 | 49,689円 |
脂腺炎の治療では免疫抑制剤やシャンプー療法など犬の状態によって治療費が変わるため治療費も異なります。
診察と内服薬(免疫抑制剤)を処方してもらう場合では1回の治療で数万円かかることもあります。
定期的に治療が必要となる病気なため治療費も高額になる可能性が高いです。
ただシャンプー療法で管理できる場合ではシャンプー代や定期的な診察で済むため1回の治療費は1万円以内でおさまることもあります。
病名と治療法③:アジソン病
アジソン病とは「副腎皮質機能低下症」とも呼ばれる病気で副腎皮質ホルモンが不足することで引き起こされます。
副腎皮質ホルモンは健康に生活するためにも大切なホルモンなため不足してしまうと体に様々な影響がみられるようになります。
症状
・元気がなくなる
・嘔吐
・下痢
・体重減少
・徐脈
・震え重症化すると
・痙攣
・虚脱
・失神
そのため「定期的に動物病院に通うこと」や「何か気になることがあれば通院する」などでできるだけ早く気がつけるようにすることが望ましいです。
治療方法
アジソン病の治療方法は「内服療法」で今の状態を維持できるようにしていきます。
不足しているホルモンを投薬することで補っていきます。
内服治療では生涯飲み続けなければいけないためかかりつけの獣医師とよく相談して治療を開始しましょう。
治療費
アジソン病の治療費は「元気喪失(食欲不振含む、原因不明)にかかる治療費」を参考にみていきましょう。
元気喪失(食欲不振含む、原因不明)にかかる治療費
1 頭あたりの 年間診療回数 |
1頭あたりの年間診療費 中央値 |
1頭あたりの年間診療費 平均値 |
2.2回 | 11,496円 | 45,390円 |
元気喪失という症状はいろんな病気でみられる症状です。
そのためアジソン病だと判明するまでは血液検査が必要となり治療費も数万円かかることもあります。
内服療法を始めると毎日内服が必要なため1回の診療で1万円以上かかることもあり「元気喪失(食欲不振含む、原因不明)にかかる治療費」より高額になることが多いです。
スタンダードプードルが長生きする3つのコツ・飼育法を解説!
犬には長生きしてもらい少しでも一緒に過ごしたいものです。
しかし長生きするためにはこれをすればいいというものはありません。
ここでは「スタンダードプードルが長生きする3つのコツ・飼育法」について解説します。
長生きのコツ①:適度な運動
スタンダードプードルが長生きするコツとして「適度な運動」をすることがおすすめです。
体を動かすことでストレス発散できるだけでなく体の筋肉も鍛えることができます。
シニア期は代謝能力の低下から肥満を引き起こすことも多いため肥満予防のためにも効果的です。
成犬の頃は体力も有り余るほどあるため散歩だけでは足りずストレスをためてしまうことがあります。
大型犬の1日の運動量は2~3時間程度ですが犬の体力に合わせてあげましょう。
足りないようであれば室内遊びやドッグランなどに連れて行ってあげることもおすすめです。
長生きのコツ②:飼育環境を整える
スタンダードプードルが長生きするコツとして「飼育環境を整える」ことがおすすめです。
大型犬を飼育するためには色んなものの準備が必要となります。
・大型犬用のおもちゃ
・家の中でも走り回れる場所
・床にマットを敷く
など準備を整えていきましょう。
特にケージやおもちゃは必ず大型犬対応のものを選びましょう。
小さいサイズを購入してしまうといざというときに使えないことやおもちゃを飲み込んでしまうというトラブルにもつながります。
さらに、家の中でも走り回ることができるようなスペースが必要です。
散歩に行けなかったときに体を動かすことができるスペースを用意しましょう。
床がフローリングの場合はマットを敷いて足を滑らすことのないようにすることがおすすめです。
フローリングは足を滑らせてしまうだけでなく犬の怪我にもつながるため生活環境を見直ししてみましょう。
長生きのコツ③:毎日のケア
スタンダードプードルが長生きするコツとして「毎日のケア」がおすすめです。
毎日のケアとして
・歯磨き
・健康チェック
などをしていきましょう。
ブラッシング
ブラッシングはできれば毎日行います。
体が大きく全身を1日でブラッシングすることはとても大変なため日にちを分けて少しずつとかしてあげましょう。
ブラッシングをこまめにすることができない場合はトリミングで全身の被毛を短くしておくこともおすすめです。
歯磨き
歯磨きは子犬の頃から毎日行いましょう。
口の中は犬が見せることを嫌がる部位なため口の中の病気にも気が付きにくいです。
毎日歯磨きをすることで歯周病を予防できるだけでなく口の中の病気にも気がつくことができます。
健康チェック
健康チェックもできるだけ毎日行いましょう。
チェック項目として
・排泄物の状態・回数など
・皮膚の状態
・歩き方
・粘膜の色
などみていきましょう。
毎日チェックすることで犬の様子の変化にも気が付きやすくなるため病気の早期発見にもつなげることができます。
犬が長生きするためには病気になったときすぐに治療を開始することが大切です。
普段から犬の様子を観察してあげましょう。
よくある質問
スタンダードプードルの飼い方は?
スタンダードプードルはペット保険に加入したほうがいい?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【スタンダードプードルは寿命は?かかりやすい病気について】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・スタンダードプードルのかかりやすい病気
・スタンダードプードルが長生きするコツ