この記事では
・犬に豚肉の与え方
・犬に豚肉を与えるのにおすすめのドッグフード
犬は豚肉を食べても大丈夫
ドッグフードで使われることが少ない豚肉ですが、犬は豚肉を食べていい食材です。
勘のいい方だとペット用おやつに豚の部位を使っていることでピンと来たのではないでしょうか。
豚耳、豚鼻、豚の骨など多く利用されています。
豚肉メインのフードが少ない理由は?
豚肉がドッグフードで少ない理由として
と考えられています。
豚肉は調理において捨てるところがないといわれています。沖縄料理では耳や皮まで食べてしまいますよね。
そのため肉が余らずドッグフードに使えなかったのではないかとされています。
豚肉に含まれる栄養素
最近は犬に効果がある豚肉の栄養価が注目されています。
・カリウム
・ビタミンB1
・ナイアシン
カリウム
過剰な塩分を排出してナトリウムとのバランスを保ち、血圧を安定させる効果があります。
ビタミンB1
ビタミンB1はチアミンとも呼ばれ、糖質がエネルギーに変換されるのをサポートします。
疲労回復効果があり、不足すると神経や心臓に障害が起こります。
ナイアシン
ナイアシン(ビタミンB3)はエネルギーを作り出したり脂質や糖質、タンパク質を代謝したりする際に利用されます。
不足すると「ペラグラ」と呼ばれるナイアシン欠乏症を引き起こし、皮膚の炎症や下痢、認知症につながります。
豚肉と牛肉の栄養含有量を比較!
【牛肉と豚肉の100gあたりの栄養素】
エネルギー 豚/牛 |
タンパク質 豚/牛 |
脂質 豚/牛 |
カリウム 豚/牛 |
ビタミンB1 豚/牛 |
ナイアシン(当量) 豚/牛 |
|
かたロース(脂身付き) | 253kcal/411kcal | 17.1g/13.8g | 19.2g/37.4g | 300㎎/210㎎ | 0.63㎎/0.06㎎ | 3.6㎎/3.2㎎ |
ばら(脂身付き) | 395kcal /517kcal | 14.4g/11.0g | 35.4g/50.0g | 240㎎/160㎎ | 0.51㎎/0.04㎎ | 4.7㎎/3.1㎎ |
ヒレ(赤身) | 130kcal/223kcal | 22.2g/19.1g | 3.7g/15.0g | 430㎎/340㎎ | 1.32㎎/0.09㎎ | 6.9㎎/4.3㎎ |
もも(脂身付き) | 183kcal/259kcal | 20.5g/19.2g | 10.2g/18.7g | 350g/320g | 0.90㎎/0.09㎎ | 6.2㎎/5.6㎎ |
参考元:文部科学省HP
同じ部位でも牛肉と比べて、
ことがわかります。
カリウムやビタミンB1,ナイアシンなどの効果的な栄養素は豚肉の方が高めです。
このことから豚肉はダイエット向きの食材だといえます。
もも肉もカロリーはそこそこ低いため、脂身を取り除けばダメではないでしょう。
ダイエット中でも満足できる食材ですね。
犬に豚肉を与える際の注意点
豚肉を犬に与える際には過剰摂取にならないように注意しましょう。特にカリウムは「高カリウム血症」になる場合があります。
- 高カリウム血症とは
- 身体の中のカリウムが多すぎてうまく使うことができず、体調不良の原因になったりする状態。
健康な犬や猫であれば、口から摂取したカリウムは多少量が多くても尿で排泄されるため問題はありません。
しかし腎臓が弱っているとカリウムが尿で排泄されることが妨げられ、心臓にダメージを与えてしまいます。
また過剰摂取は尿路結石など病気の原因にもなることがあるため、量には注意が必要です。
ほかにも
・アレルギーに注意
・豚肉ばかり偏って与えない
など気を付けたい点があります。
1. 生肉ではなく加熱した肉を与える
基本的に豚肉は加熱されたものを与えましょう。一般的にスーパーで売られている豚肉を生で食べると
・E型肝炎ウイルス
・サルモネラ菌
・カンピロバクター
・トキソプラズマ
・旋毛虫
・有鉤条虫
などがあげられます。
・焼く
リスクが大きいとされ、獣医療で生食はすすめられていません。
2. 豚肉アレルギーに注意
豚肉はアレルギーが出にくい食材といわれています。ただし犬によっては出ることが稀にあります。
・下痢
・嘔吐
・発疹
・痒がる など
個体差はありますが、豚肉を食べた後約3~8時間後に発症する傾向があります。
アレルギーを持っている子は、豚肉の汁だけでなく茹でた煮汁でも反応がおきます。
そのため、豚肉を与えていなくても煮汁で吐くような場合には注意が必要です。
マダニの唾液には豚肉と同じ成分の糖質が含まれています。
そのためマダニに噛まれてアレルギーが誘発された場合、マダニの唾液成分と同じ成分を持つ豚肉を食べるとかゆみや発疹等のアレルギー反応を示すようになることがあります。
3. 豚肉ばかり偏って与えない
どの食品に対してもいえることなのですが、
ことがわかっています。
そのため愛犬が豚肉好きだからとそればかり食べさせず、いろいろな種類の肉を与えるようにしましょう。
毎日数種類をローテーションすることをおすすめします。一種類の肉の量が偏らないように注意が必要です。
犬は進化している
人と暮らすようになった犬は炭水化物を小腸で吸収できるように進化しました。
そのため現代の犬は雑食です。
となってしまいます。
中には「犬はもともと肉食だったから肉だけ与えてればok」といった考えを持つ人もいます。
現在では肉も炭水化物もバランスよく摂ることで健康が維持できると考えられています。
4. 豚肉を使った加工食品はNG
人用には豚肉を使った加工食品としてベーコンやハムなどがあります。それらの加工食品を犬に与えるのはやめましょう。
・犬が食べてはいけない食材が含まれている可能性
があります。
味付けが濃いと…
多すぎる塩分を体外へ排出しようと腎臓に大きな負担がかかり、放置すれば腎不全にまで進行します。
腎不全になると高血圧になり心臓に悪影響を及ぼします。
その結果心不全で死に至るケースもあるため、「少しだけならいいのではないか」という考えは捨てるべきでしょう。
加工食品に含まれる食べてはいけない食材って?
ハムやソーセージにはナツメグやコリアンダー、唐辛子、シナモンなどの香辛料が使用されていることがあります。
ナツメグやシナモンなど香辛料の中には犬が食べると中毒症状を起こすものがあります。
チャーシューの味付けにはニンニクや玉ねぎが使われていることがあり、犬にとって危険であることがわかります。
5. 骨付き肉は与え方に注意
固いものや骨を噛むことが好きな犬は多いでしょう。実際市販でおやつとして食べられる骨が販売されています。
食べてもいい部位である上にカルシウムも取れて犬には効能があるのですが、割れた骨はとがることがあります。
です。
また硬い骨だと歯が折れたり欠けたりすることもあります。そのため飼い主さんが見ているときに与えるようにしてください。
豚肉の与え方
犬に豚肉の与え方は
・豚肉ばかり偏って与えないこと
・加工された豚肉を与えないこと
・骨付き肉には注意をすること
適切な量
総合栄養食にトッピングやおやつとして与える場合には
初めて豚肉を食べる犬には、アレルギーの反応を見るため最初は少量与えるようにします。
かゆみや発疹、嘔吐や下痢などが見られたら与えるのを中止し、獣医師に相談してください。
【犬が1日に必要とするカロリー】
月齢/体重 | 1㎏ | 2kg | 3kg | 4kg | 5kg | 6kg | 7kg | 8kg | 9kg | 10kg |
4ヶ月 | 210kcal | 353kcal | 480kcal | 594kcal | 702kcal | 804kcal | - | - | - | - |
4~12ヶ月 | 140kcal | 253kcal | 320kcal | 396kcal | 468kcal | 536kcal | 602kcal | 666kcal | 728kcal | - |
1~6歳 | 112kcal | 188kcal | 256kcal | 317kcal | 374kcal | 429kcal | 482kcal | 533kcal | 582kcal | 630kcal |
6歳以上 | 98kcal | 165kcal | 224kcal | 277kcal | 328kcal | 375kcal | 421kcal | 466kcal | 510kcal | 552kcal |
※あくまで目安です。環境や運動量で違ってきます。
調理法で異なる豚肉の栄養成分量
豚肉は調理方法で含まれる栄養成分が大きく変化します。今回はロースで調理方法を変えた栄養成分の比較をしました。
愛犬に合った調理方法を見つけるための参考にしてください。
脂身つき、生 | 脂身つき、焼き | 脂身つき、ゆで | |
エネルギー(kcal) | 263 | 328 | 329 |
たんぱく質(g) | 19.3 | 26.7 | 23.9 |
脂質(g) | 19.2 | 22.7 | 24.1 |
ナトリウム(mg) | 42 | 52 | 25 |
カリウム(mg) | 310 | 400 | 180 |
リン(mg) | 180 | 250 | 140 |
マグネシウム(mg) | 22 | 29 | 19 |
カルシウム(mg) | 4 | 6 | 5 |
(※豚肉100gあたり)
参考元:文部科学省HP
部位で異なる豚肉の脂身の量
豚肉の脂身には
・抗酸化作用があるステアリン酸
・ばら(生) 395kcal
・ロース(生) 263kcal
・かた(脂身付き、生) 253kcal
・もも(脂身付き、生) 183kcal
・ヒレ(生) 130kcal
※参考元:文部科学省HP
犬に豚肉を与えるのにおすすめのドッグフードは?
ここまでは豚肉が犬に良い効果を解説してきましたが、
メインはドッグフードで豚肉はおやつやトッピング程度がベストだと考えます。
犬の食事の中心であるドッグフードは愛犬の体を作ります。そのため厳選された肉が使われたものを選びましょう。
原材料や製造・保管方法が人間の食べ物と同じように管理されているヒューマンクオリティのものだと安心です。
補足:ドッグフード先進国ドイツで認められたドッグフード
テラニカスが作られているドイツは世界随一のペット先進国といわれています。
そんな国だからこそペットフードの規制は厳しく、しかしながら飼い主は安心できるものとなっています。
・いわゆるヒューマングレードの人間が食べることができる原料で作らなければならない
・当然人工着色料や人工保存料、人工香料、遺伝子組み換え食べ物などはいっさい使用してはいけない
・オーガニックのペットフードが多い
ヒューマングレードであることと添加物を使用してはならないことは法律で決められています。
さらにドイツは最も厳しいと言われるEU規則に従わなければいけません。そのためドッグフードの品質の良さは折り紙付きです。
EU規則には世界最高の動物福祉基準があり、40年以上にわたって動物福祉を提唱しています。
そのため世界最高の動物福祉基準のいくつかを備えたグローバルリーダーとして広く認識されています。
一方ペット後進国である日本は、ドッグフードは雑貨として扱われています。ヒューマングレードも添加物も企業努力次第です。
このように日本とドイツではペットに対して国としての考え方が違うことがわかります。
ペット先進国であるドイツの厳しい基準をクリアしたテラニカスのドッグフードなら安全だといえます。
よくある質問
調理前の生の豚肉を愛犬が食べてしまったのですが、犬は生肉を食べても大丈夫なんでしょうか。
さらに健康な成犬であれば食中毒を発症することも少ないです。生肉を食べたからといって重症化することもあまり見られません。
ただし寄生虫の心配があることから、念のため動物病院に相談してもいいでしょう。
豚肉が犬にとって効果があると聞いたので与えたいのですが、犬に食べさせていいのか迷います。
きちんと適量のドッグフードをあげているのであれば必要な栄養素は満たしているため、時間をかけて納得した上で与えることをおすすめします。
かかりつけの動物病院で相談してもいいですね。
【犬は豚肉を食べていいの?危険な症状とアレルギーについても解説】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・犬に豚肉の与え方
・犬に豚肉を与えるのにおすすめのドッグフード