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犬の動脈管開存症の寿命はどれくらい?治療方法や手術費用も解説!

 
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犬の動脈管開存症の寿命は初期に手術を行えば長いといえます。しかし手術ができる動物病院が限られ、愛犬の状態でも手術の可否が左右されます。手術費用も最大数百万円と高額です。

犬の動脈管開存症は先天性疾患には珍しく手術で完治が可能です。初期で手術ができると寿命も長くなります。
そのため早期発見が重要です。

この記事では

・ 犬の動脈管開存症の症状
・犬の動脈管開存症の治療方法
について解説します。
最後までお読みいただければ、「犬の動脈管開存症の治療費」もわかるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。


出生後動脈管が閉鎖せず症状が現れる先天性心疾患

です。生後間もない犬や小型犬に多く見られます。

動脈管は子犬が母犬のお腹の中にいる時に必要な血管で、母犬の肺動脈と大動脈をつなぐ小さな血管のことをいいます。通常は生後肺で呼吸をし始めるとこの抜け道は必要なくなるため、2~3日で自然に閉じます

動脈管開存症になると全身に流れるべき血液の一部が大動脈から肺動脈へ流れるため、肺や心臓に負担がかかり症状が見られるようになります。

動脈管が太いと症状が顕著に現れ、細いとある程度の年齢になるまで疾患に気づかれないといったケースもあります。

発生頻度は11〜31%と比較的高く、文献によっては「最も高い先天性心疾患」とも言われています。

好発犬種

様々な犬種で見られますが、特に

・プードル
・ポメラニアン
・マルチーズ
・コリー
・シェルティー

で多くみられます。

ただし動脈管開存症を引き起こす異常遺伝子などは解明されていないため、原因は不明とされています。

また予防方法がないのもこの疾患の特徴です。

発症が多い犬種はあげられるものの発症原因が分からず、すべての犬種で注意しておかなければいけない疾患です。

 

犬の動脈管開存症の症状

軽度の場合多くは無症状です。5~6歳まで症状が見られないケースもあります。

重症化すると

・咳が出る
・呼吸困難
・食欲不振
・チアノーゼ
・腹水

などが現れます。

ほかにも

  • 疲れやすい
  • 運動を嫌がる

などがあり、子犬にとって異常な状態であることが分かります。

重症度が高い子犬では生後1~2ヶ月で呼吸困難になり、そのまま死んでしまうといったケースがあります。

 

犬の動脈管開存症の診断方法

犬の動脈開存症は早期の治療で予後が良好です。動脈管開存症にかかると心臓に雑音が混ざるため、心音に注意していれば発症に気付きやすいといえます。

早く異常を見つけ治療を行うことが完治のカギです。

 

①聴診

聴診で心臓の音を聴くのは重要です。心雑音が犬の動脈管開存症に気づくきっかけとなります。

典型的な動脈管開存症であれば連続的に雑音が聴こえます。

 

②胸部レントゲン検査

重度の場合血流異常により普段以上の負担がかかるため、動脈管開存症では左心系や肺動脈の拡大などがみられます。

 

③心臓超音波検査

心臓の超音波検査では「カラードップラー」という、血液の流れをカラーで表したものが用いられます。

この検査で大動脈や肺動脈にかかる血液の圧力や血流異常がわかります。

 

犬の動脈管開存症の治療方法と治療費

犬の動脈管開存症の多くは、開いた動脈管を閉じる手術を行います。手術が成功すれば犬の寿命を全うできるでしょう。

一方で手術以外の治療法として内科療法があります。

それぞれの治療方法と治療費を解説していきます。

 

内科療法

内科療法は対症療法であり、症状の軽減を目的としています。病気の完治は期待できません

内科療法として

・薬物療法
・運動療法
・食事療法

などがあげられます。

  • 薬物療法」 強心薬、利尿薬などで心臓をケアしたり負担を減らす。
  • 運動療法」 心臓に負担がかからないように運動量を減らす。
  • 食餌療法」 高血圧や肥満の配慮された食餌で、心臓の負担を軽減。

内科療法だけでは心不全のリスクが高まるため、早期な手術を必要とします。

 

【治療費】
犬の心臓に関する投薬費は症状により変わってくるものの数種類処方されるケースもあり、

4,000円~10,000円程度

かかります。

 

外科療法

外科療法には

・カテーテルによる閉鎖方法
・開胸による結紮(けっさつ)法

の2種類があります。

  • カテーテルによる閉鎖方法」 開胸を行わず動脈管にコイルや専用の器具を挿入して閉鎖する方法。小さな傷で動脈管を閉じるため、術後の回復が早い
  • 開胸による結紮法」 開胸を行い動脈管を結紮する。残存血流が残る可能性が極めて低く、成功率は95%といわれている。

ただし「アイゼンメジャー症候群」と呼ばれる、血流異常で肺の血圧が高くなった状態の時に動脈管を閉じるのは禁忌とされています。

圧力のバランスが急激に変わり致死的な症状が引き起こされるため、内科療法で症状を抑える方法がとられます。

 

【治療費】
動脈管開存症の手術費用は病院や手術方法によって異なるものの、一般的には

数十万円から百万円程度かかる

と言われています。

心臓の手術は難しく、専門的な設備が整っている動物病院でないと受けられません。特にカテーテルは繊細な機械で限られた動物病院にしかないため、カテーテル手術では200万円前後かかることも珍しくないといいます。

このことから動脈管開存症の手術費用は高額になることが分かります。

動脈開存症の開胸手術を行った人のブログによると、手術自体の費用は300,000円でした。
入院費や検査、点滴、投薬費などもろもろ含めて443,784円となっています。

 

治療の見通し

手術で動脈管を結紮した後の見通しは良いと考えられます。

結紮手術を行った

1年後の犬の生存率は92%
2年後の生存率は87%

との報告もあり、多くが術後良好です。

ほかの心疾患を併発していない犬が11.5年生きたといった報告があることから、長期間の生存が期待できます。一方で心疾患の併発がみられると見通しが悪いことが分かっています。

 

先天性疾患の中でも手術で治療可能

先天性疾患の多くで内科療法がとられる中、この動脈管閉依存症は手術で回復の見込みが高い疾患です。

術後定期的に心臓の状態を確認する必要がありますが、心雑音など問題がなければ健康なワンちゃんと同じ生活の質が保てます。

処置と手術の判断が早ければ早いほど治療の見通しも良いため、早期発見と決断の早さが求められます。

 

よくある質問

犬が動脈管開存症になると寿命は短いですか?

病気の発見が早く手術がすぐにできれば寿命は長くなります。一方で病気が進行し重症化すると予後は短いとされています。
そのため早期発見、早期治療が重要です。

犬の動脈管開存症で散歩はやめておいた方が良いですか?

犬が動脈管開存症にかかっても散歩はさせてOKです。ただし心臓に負担がからないよう無理はしないでください。
激しい運動はNGです。心臓の負担を最小限にすることが大切です。

ペット保険は必要?

ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。

もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

【犬の動脈管開存症の寿命はどれくらい?治療方法や手術費用も解説!】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・ 犬の動脈管開存症の症状
・犬の動脈管開存症の治療方法
について解説してきました。
犬の動脈管開存症の寿命は早期の結紮手術で長くなります。そのためには早期発見が重要です。
また手術は専門的なため高額になることが予想され、もしもに備えてペット保険の加入など準備をしておくことも大切です。
ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。