寿命が長い犬種は?平均寿命や長生きする秘訣も紹介!
2024年1月26日
寿命が長い犬種の多くは小型犬です。大型犬はあまり長生きせず、最も短命なバーニーズマウンテンドッグだと10歳未満といわれています。オスとメスに寿命の違いはありませんが、どちらも不妊手術で長生きできます。
この記事では
・犬の最高齢ギネス世界記録
・性別による平均寿命
犬の平均寿命
アニコム損保「家庭どうぶつ白書2022」によると
となっています。
調査が開始された2008年より約1歳も伸びており、平均寿命が徐々に延びているのが分かります。
寿命が延びた主な要因としては下記のことが考えられます。
- 感染症の減少
- 不妊手術の徹底
- フードの進歩
- 健康意識の向上
- 獣医療のレベルアップ
中でも「健康意識の向上」は飼い主さんが普段からできることです。
参考にして愛犬を長生きさせましょう。
感染症の減少
近年のワクチンの普及により、パルボウイルスやジステンパーウイルスなどの感染症が減少しました。
フィラリア予防薬が当たり前になり感染数も激減。さらには毎日の投薬が月1回と投薬がしやすくなったのも一役買っていると考えられます。
不妊手術の徹底
不妊手術が一般的に知られ、子孫を残さなければ不妊手術を受けるケースが増えています。不妊手術を受けたことで生殖器系疾患の発症が減ったのは明らかです。
これは寿命が延びたことと大きく関係しているといえます。
文献により異なりますが、4歳以上のメス犬で15%程度発症し、9歳以上になるとさらに発症率が高くなると言われています
フードの進歩
一昔前では、人間の食べた残りをあげるのが一般的でした。
しかし近年ではドッグフードが重要視され、犬の健康に良いドッグフードが数多く発売されています。
飼い主さんはより良いものを求め、メーカーもそれに応えようとしており、ドッグフードは進歩し続けるでしょう。
健康意識の向上
室内飼育が主流になっているため、愛犬の変化に気づきやすくなったことも寿命が延びた要因です。
飼い主さん個人個人の健康意識が上がっているのもあり、少しの異変でも治療を受けるケースが増えています。
ペット保険が普及したことも、診察を受けやすくなった理由の一つでしょう。
獣医療のレベルアップ
獣医療は確実にレベルアップしており、犬の長寿は間違いなく関係しています。
アメリカと比べると、日本の獣医療は10年遅れているといわれています。
それでも以前はできなかった病気の診断や治療ができるようになり、多くのペットの命を救ったことには変わりありません。
まだまだ発展は望め、犬の寿命は延びていくでしょう。
犬の最高齢ギネス世界記録
犬の最高齢ギネス世界記録は
ボビくんについて飼い主さんはこのように述べていました。
ボビくんの長寿の秘訣について、「ボビがしゃべってくれれば、説明してくれるのに」とレオネルさんは首をかしげます。
レオネルさんは、都会からほど遠く、自然に囲まれた穏やかな環境で生活してきたことが、ボビくんの長生きの秘訣ではないかと言います。
参考:ギネスワールドレコード公式「ポルトガルに住む犬「ボビ」が史上最高齢の犬に認定」
リードでつないだことがないとも明かしており、自由に散策できるストレスフリーな環境も長寿の要因なのだと考えられます。
世界最長寿の犬としてギネスブックに認定されていた日本の雑種犬
日本の雑種犬「プースケ」くんは2010年12月から2011年12月まで、存命中の最高齢の犬としてギネスブックに登録されていました。
26歳9ヶ月
26歳といえば人間に換算すると125歳になります。
プースケくんの死因は老衰で、亡くなる前日まで散歩をして食事もしっかり摂っていたそうです。
プースケくんのギネス記録によって、「長生き説」が優勢になりそうですね。
小型犬・中型犬・大型犬の平均寿命
小型犬・中型犬・大型犬の平均寿命は、サイズ別でそれぞれ異なります。
一般的には小型犬の方が平均寿命が長いのですが、その理由は解明されていません。
アニコム損保「家庭どうぶつ白書2022」では「犬種別の寿命」を公開しており、TOP5は次のような結果になっています。
犬種 | 年齢 |
---|---|
トイ・プードル | 15.4歳 |
チワワ | 13.8歳 |
混血犬(体重10kg未満) | 14.8歳 |
ミニチュア・ダックスフンド | 14.8歳 |
柴 | 14.8歳 |
この結果から見ても、小型犬が長生きする傾向が強いのは間違いないようです。
サイズ別にそれぞれ寿命がどれくらいなのか、詳しく解説していきます。
小型犬の寿命
ペットフード協会「令和3年全国犬猫飼育実態調査」によると、2021年度の「超小型犬」と「小型犬」の平均寿命は下記のように公表されています。
超小型犬:15.3歳
小型犬:14.05歳
「超小型犬」に関しては15歳を超えています。全体的な平均寿命である14.65歳を上回っており、かなり長生きです。
中には16歳を超えるチワワやトイプードルなども耳にするほどです。
一方、同じ小型犬であっても
- フレンチ・ブルドッグ
- パグ
- ボストンテリア
などの短頭種は寿命が短くなります。
理由は、遺伝的にかかる特定の病気が主な原因だとされています。
中型犬・大型犬の寿命
中型犬・大型犬になると、小型犬よりもさらに寿命が短くなります。
13.52歳
ただし、柴犬は上位5位に入るほど長寿犬種です。
心臓疾患が少なく体が丈夫な犬種が長生きする傾向にあり、柴犬はマッチするのでしょう。
一方で、特に寿命が短い犬種は「バーニーズマウンテンドッグ」です。平均的な寿命はおよそ6~8歳と短命なのが分かります。
バーニーズは大型犬特有のものや遺伝性など、様々な疾患にかかりやすいことが原因だといわれています。
・胃拡張・胃捻転症候群
・進行性網膜萎縮
・肘関節形成不全
・悪性リンパ腫
・肥満細胞腫
・血管肉腫
バーニーズは癌にかかりやすいとされていますが、定期的な健康診断による早期発見・早期治療で長生きできます。
適切な運動や食事で日常的に病気を予防して、長寿を目指しましょう。
性別(オス・メス)による平均寿命
性別によって平均寿命の違いはありません。ただし不妊手術を行うと、メスのほうが長生きできるといった研究結果があります。
アメリカの研究機関で2,504,518頭を対象にした「オスとメス不妊手術の有無による寿命の違い」の調査が行われました。
結果は次のように明らかにされています。
未不妊 | 不妊済み | |
---|---|---|
オス | 14.09歳 | 14.15歳 |
メス | 13.77歳 | 14.35歳 |
参考:「プライマリケア動物病院で評価されたペットの犬の寿命に関連する危険因子」
特にメスは、「子宮蓄膿」や「乳腺腫瘍」といった命に関わる病気が多くあります。
これらの病気は避妊で予防ができるため、不妊手術は寿命と深い関係があると考えられます。
愛犬が健康で長生きするための3つの秘訣
愛犬が健康で長生きするための3つの秘訣は
- 散歩(運動)
- 食事
- 飼育/医療環境
です。
健康な体作りで長寿犬を目指しましょう。
散歩(運動)
愛犬の長生きのためには散歩が重要です。犬のサイズや犬種、年齢によっても散歩の時間や回数が違ってくるので、愛犬が無理をしない範囲で合わせましょう。
・小型犬…1回15~30分を1日2回
・中型犬…1回30分を1日2~3回
・大型犬…1回30分~1時間を1日2~3回
犬の散歩には、
- 運動不足解消
- ストレス発散
- 社会性育成
などの意味があり、心の健康にはとても重要なことが分かっています。
単純な運動量で言えば、小型犬だと室内でも十分です。しかし部屋の中に閉じこもりっきりだと社会性が養われることもなく、新しい刺激が苦手になってしまいます。
部屋の中以外では気が張ってちょっとしたことでも攻撃的になってしまうケースがあり、心の余裕を持たせるためにも散歩はとても大事です。
繊細な犬は音や他の犬など、少しのことでストレスを溜めがちなのも特徴の一つです。
ストレスは万病のもとになるため、ストレスを溜めにくい心作りのためにも散歩はしっかりと行いましょう。
食事
食べ物は犬の体を作ります。そのため、毎日食べる食事は重要です。
かつての飼い犬は、人間の食事の残りを与えられていました。
しかし現在では、
が販売されています。
人間の食事ほど塩分やカロリーが高すぎず必要な栄養素が賄われるため、愛犬の長寿のためにもドッグフードだけ与えるようにしましょう。
また食事の量にも注意が必要です。
与えるだけ食べてしまうので、愛犬の体重や生活習慣、年齢に合わせて適量を量るようにしましょう。
飼育/医療環境
飼育環境や医療も、愛犬が長生きする大切な要因です。
飼育環境を考えると、以前では犬も猫も外飼いが一般的でした。
夏は暑く冬は寒いといったストレスはペットにとって厳しく、室内飼育が一般的となった現在ではそれらのストレスが緩和されています。
ペットが生活する環境がいかに大切かが分かりますね。
ペット後進国である日本が、ペットを「物」ではなく「家族」として国全体で見直す時期にきたのではないかと思います。
また室内飼育で身近になったことに伴い、愛犬の健康にも気づかいやすくなりました。側にいると愛犬のちょっとした変化に気づくことができ、早期治療が可能です。
またペットの病気に対する知識の向上により、フィラリア予防や混合ワクチンなどを定期的に行う飼い主さんも増えました。
そのうえ、獣医療の進歩で以前ではできなかった病気の治療やワクチンでの予防が可能になっています。
動物病院を適切に利用することも大切です。
愛犬の寿命を延ばすためにも正しい知識を身に着けよう
愛犬の長寿は、病気や食事など正しい知識の上に成り立ちます。
「ご飯を食べないけど明日は食べるだろう」や「人間が食べるものだから犬も大丈夫」などでは、どこかでほころびが出そうですよね。
食欲がない時にはそれに伴う病気や犬に適した食事など、知識を身に着けておく必要があります。
犬を長生きさせるのも苦しめるのも飼い主さん次第です。
正しい知識をもって、愛犬を健康に長生きさせてあげましょう。できるだけ一緒に長くいられるといいですね。
よくある質問
雑種など純血種と比べて長生きするのは何でですか?
その理由は純血種のような「特定の遺伝的疾患がない」からです。雑種は様々な犬種が混ざっているのが特徴で、遺伝に関しても混ざり合い、うまく分散されます。
そのため雑種は体が強く健康的であることから、長生きするイメージが付いたと考えられます。
高価なドッグフードで長生きできますか?
また長生きするためには、ドッグフードだけでなく適切な散歩や病気の早期発見に努める必要があります。
「愛犬が健康で長生きするための3つの秘訣」を参考にして、愛犬の長寿を目指しましょう。
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【寿命が長い犬種は?平均寿命や長生きする秘訣も紹介!】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・犬の最高齢ギネス世界記録
・性別による平均寿命