この記事では
・猫の耳掃除の方法
猫の耳をチェックしてみよう
猫の耳の内部はL字型になっています。
そのため通気性が悪く、細菌などに感染しやすい傾向にあります。
猫は耳を触られると嫌がる子が多いです。
体をなでたり遊んだりしながら、そっと耳の中を確認してみましょう。
ペンライトなどで中を見やすくするとさらに良いです。
健康な猫の場合、耳垢で汚れていたり臭ったりすることはありません。
多少耳垢がある程度であれば問題ありませんが、耳垢が多い場合や何らかの異常がある場合は、適切な治療を受けさせてあげる必要があります。
定期的に猫の耳チェックをしてあげれば、異常が起きたときに飼い主さんがすぐに気づけます。
【猫の耳垢】こんな症状があるときはすぐに動物病院へ!
猫の耳から臭いや耳垢がみられる場合、自然治癒することはありません。
放っておくと悪化するケースが多いため、愛猫に長期間つらい思いをさせることになります。
軽度であれば10日前後きちんと薬を飲むなどの治療を行うことで、症状を改善させることが可能です。
耳垢や耳の臭い以外にも、以下のような症状がみられた場合、できるだけ早く病院を受診するようにしましょう。
・耳がジクジクしている
・耳に傷がある
・耳をしきりにかいている
・耳が倒れている
・耳が汚れている
・頭が傾いている など
症状が重くなると治療が長期化したり、再発したりすることもあります。
また、他の症状を併発する場合もあるので、早期発見・早期治療がなによりも重要です。
病気が考えられる猫の耳垢
猫の耳が臭い、耳垢が多い、猫が耳をしきりに気にするようなしぐさをする場合は、猫の耳が何かしらの病気になっていることが考えられます。
猫の耳垢による病気で考えられるものは以下の4つです。
・中耳炎
・マラセチア
・耳ダニ
外耳炎
外耳炎は犬や猫がかかる病気のうち最も代表的なものの1つです。
外耳炎は耳の穴から鼓膜までの外耳道に炎症が起こることで発症します。
外耳に炎症が起こる理由は以下の事柄が考えられます。
・耳ダニなどの寄生虫
・アレルギー
・腫瘍 など
・耳をかゆがるしぐさをする
・頭をしきりに振る
・耳を床にこすりつける
・耳が臭う
・耳が赤く腫れている
・耳に湿疹ができている など
中耳炎
中耳は外耳のさらに奥にある場所で、中耳炎は鼓膜の奥にあたる中耳に炎症が起きることで発症する病気です。
中耳炎になると痛みを伴うことがあり、交感神経につながる場所でもあるため、神経症状が出ることがあります。
猫の中耳炎の症状は以下の事柄があげられます。
・耳からドロッとした耳ダレが出る
・耳や頭に触られるのを嫌がる
・耳を後ろに倒す
・首が傾く
・瞼が下がる
・目の瞳孔が左右で違う
・ふらつき など
マラセチア
マラセチアは、猫の皮膚に常在している酵母菌の1つです。
しかし、免疫力が低下するなど、何らかの原因によりマラセチアが異常に繁殖することで耳に炎症を起こします。
マラセチアによる耳の炎症の症状には、以下のような症状があります。
・独特な異臭がする
・外耳道の肥厚 など
マラセチアは、皮脂の分泌が多い体質や、高温多湿の環境で増えるため、定期的に耳掃除をして皮膚や被毛を清潔に保つようにしましょう。
耳ダニ
猫の耳ダニ症は耳疥癬症(みみかいせんしょう)とも呼ばれます。
耳ダニの原因は多くの場合、ミミヒゼンダニという小さなダニが寄生したことによるものです。
ミミヒゼンダニは0.5㎜程度の大きさで、耳の穴から鼓膜までの間に寄生します。
そして、耳垢や耳から出る分泌液を餌にして繁殖していきます。
産み付けられた卵は3週間程度で成ダニまで成長し、繁殖を繰り返していくのです。
耳ダニの感染経路は以下の2つです。
・他の猫からうつる
耳ダニに感染すると激しいかゆみとともに、以下のような症状が出ます。
・しきりに耳をかく
・頻繁に頭を振る
・耳から異臭がする
・耳に触れることを嫌がる など
耳垢トラブルの多い猫はペット保険への加入を検討しよう
耳垢のトラブルは、完治しても再発する可能性があります。
耳垢のトラブルは放っておいても治らないので、その都度動物病院へ通院しなくてはなりません。
動物病院の治療費は人間とは違いすべて自由診療です。
そのため、多くの治療費がかかることが考えられます。
耳の治療費は1回あたりそれほど高くはありませんが、何度も通院すればその都度治療費がかかるため、気が付いたときには治療費がかなりかかっていた……というケースも少なくありません。
耳垢のトラブルだけでなく、他の病気やケガに備えてペット保険に加入することを検討しておきましょう。
現在は数多くのペット保険が販売されています。
ペット保険会社によって補償内容も異なるため、各保険会社の公式サイトを見比べて、自分のペットに合った内容のペット保険を見つけてください。
猫の耳垢に異常があるときの治療費
動物病院や症状にもよりますが、猫の耳垢に異常があるときの治療費を紹介します。
治療内容 | 1回当たりの治療費 | |
外耳炎 | 耳の洗浄
点耳薬 内服薬 など |
約2,000~3,000円 |
中耳炎 | 皮下注射
内服薬 点耳薬 など |
約5,000~10,000円 |
マラセチア | 内服薬
点耳薬 など |
約3,000~6,000円 |
耳ダニ | 駆虫薬 など | 約3,000~4,000円 |
上記の表はあくまでも1回あたりの薬の処方や再診料の治療費です。
検査を行うと10,000円以上かかることもありますし、通院回数が増えればその都度治療費があかります。
事前にペット保険に加入するなど、猫の耳の症状を完治させてあげられる環境を整えてあげるのが大切です。
猫に耳垢掃除は必要?
立ち耳の猫は、耳の通気が良く蒸れにくいため汚れはあまり溜まりません。
耳垢の増殖を防ごうと耳掃除をしすぎると、逆に耳を傷つけてしまうことがあるので注意が必要です。
耳の中を確認して、特に汚れや耳垢が確認できない場合は耳掃除をしなくても大丈夫です。
しかし、スコティッシュフォールドのように折れ耳になっている猫は耳の通気が悪いため、雑菌が繁殖してしまうケースがあります。
汚れが溜まらないように定期的に耳掃除をしてあげるようにしましょう。
猫の耳垢掃除のやり方
まず猫の耳を傷つけてしまわないように、飼い主さんの手の爪を切ってください。
手の爪がとがってないか、欠けていないかをきちんと確認しましょう。
猫の多くは耳掃除を力で嫌がります。
急に耳掃除を始める、押さえつけて耳掃除をするなどの行為は絶対にやめましょう。
猫をなでたり遊んであげるなどしてリラックスさせ、猫が嫌がらないような状況で耳掃除をするようにしてください。
耳洗浄液(イヤークリーナー)をつけたコットンで拭き取る
猫の耳掃除で一番安全&簡単なのは、イヤークリーナーを付けたコットンやガーゼで耳の汚れをふき取る方法です。
耳の外側だけでいいので、力を入れずに優しくふき取ってあげてください。
猫の耳の皮膚は薄いので、なでるように拭いてあげるのがポイントです。
もし汚れがあってもこすり取ろうとせず、丁寧にやさしくふき取ってあげてください。
イヤークリーナーを耳の中に垂らす方法
イヤークリーナーは耳垢や古い皮脂を取り除いてくれるものです。
コットンやガーゼでふき取る耳掃除に猫が慣れてきたら、イヤークリーナーを耳の中に数滴たらしてしばらく待った後、耳の付け根あたりを軽くもんであげる掃除方法にチェレンジしてみてください。
ただし、イヤークリーナーを垂らしすぎると耳のトラブルを引き起こすことがあるため、無理にやる必要はありません。
イヤークリーナーを垂らして耳の付け根をもむと、耳の中にある汚れが浮いて出てきます。
耳の中に洗浄液が残っていても、猫が頭を振ることで残りの液が外に出てきますし、自然に乾燥するので問題はありません。
ただし、多くの猫はイヤークリーナーを耳の中に垂らされることを嫌がるため、愛猫が嫌がった場合はやめてあげましょう。
イヤークリーナーは数多く販売されているので、どれを使えばよいか迷ってしまう飼い主さんも多いかもしれません。
迷ったときは、かかりつけの動物病院に相談し、すすめられたものを購入するのがおすすめです。
耳に傷や異常がある場合は、イヤークリーナーを使うことで耳のトラブルを起こすことがあるため、事前に獣医師に相談の上で使用するようにしましょう。
綿棒は使った方が良い?
猫の耳掃除で綿棒を使うと、逆に汚れを耳の奥に押し込んでしまったり、耳の皮膚を傷つけてしまったりすることがあるので、使わないようにしてください。
猫の耳掃除は、ガーゼやコットンで拭きとる程度で問題ありません。
耳垢掃除の頻度
耳掃除の頻度は耳の汚れは、飼い主さんが猫の耳の汚れが気になったときで構いません。
あまり頻繁に耳掃除をしようとすると、かえって猫が耳を気にして、耳を傷つけてしまうことがあります。
耳の汚れは週に1回程度のペースで確認してあげてください。
折れ耳の猫の場合は、週に2回ほどの確認で問題ありません。
猫が耳垢掃除を嫌がるときは無理せずできるところまででOK!
猫は耳を触られたり、耳にイヤークリーナーを入れられるのを嫌がるものです。
ストレスを与えないためにも、耳掃除を嫌がらないようにしなければいけません。
そのため、猫の耳掃除は、猫がリラックスしているときに優しく素早く掃除をするのが重要です。
猫が耳掃除を嫌がったときは、無理にケアを続けずにすぐ止めてあげください。
また機会をうかがって、耳掃除ができるタイミングでケアしてあげましょう。
よくある質問
猫の耳の汚れがふき取っても取り切れません。どうすればいいですか?
猫の耳のケアでやってはいけないことはありますか?
ペット保険は必要?
ペットには公的医療保険制度がありません。そのため診療費の自己負担額は100%です。
もしものときに、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【猫の耳が臭いのは耳垢のせい?耳垢の病気や耳のケアについて解説】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・猫の耳掃除の方法