アメリカンショートヘアのかかりやすい病気とは？遺伝性疾患も紹介！
アメリカンショートヘアや猫全般がかかりやすい病気として尿石症や糖尿病が挙げられます。また多発性嚢胞腎という遺伝性疾患もなりやすいため腎不全にもなりやすいのが特徴です。
この記事では
・アメリカンショートヘアを飼育する上で気を付けるポイント
・アメリカンショートヘアのかかりやすい病気
アメリカンショートヘアとは
アメリカンショートヘアは「アメショ」や「アメショー」と略して呼ばれることもあります。名前の通りアメリカ原産の猫種で、アメリカで一番古い純血種です。
もともとはネズミ駆除などに使われる猫でした。しかし、かわいらしいしぐさや優しい性格などから、次第にペットとして飼育されるようになりました。
好奇心が旺盛で高い身体能力があり、性格が穏やかで頭の良いアメリカンショートヘアは、しつけもしやすい人気の高い猫種です。
アメリカンショートヘアの特徴・遺伝性疾患
アメリカンショートヘアだけでなく、猫を飼育する上でその猫種の特徴をよく知っておくことはとても大切なことです。
特によく知っておくべき体の特徴や遺伝性の疾患について解説します。
身体的特徴
アメリカンショートヘアは元々狩りをする猫種であることもあり、他の猫種と比べると胴がやや短くがっしりとしていて、手足が筋肉質で太くなっています。
また、アメリカンショートヘアの模様は70種類以上もあるのも特徴の1つです。中には特徴的な縞模様のない単色の個体もいます。
運動が大好きな猫種なので、日頃から体を動かす時間を設けて運動不足にならないようにすることが大切です。
食欲旺盛なため肥満になりやすいところがあります。体重が増えすぎると関節に負担がかかりますし、さまざまな病気にかかりやすくなります。
そのため食事の管理に気を配ることはとても重要です。
アメリカンショートヘアは他の猫と比べて抜け毛が少ない猫種です。それでも抜けた毛が他の毛にからんでしまうこともあります。
週2～3回程度でかまわないので定期的にブラッシングをするようにしましょう。
遺伝性疾患
先に解説した通り、アメリカンショートヘアは遺伝的な疾患になりにくい猫種です。
平均的な寿命は10～13年と猫種の中では短い方ではありますが、食生活や運動など生活習慣をきちんと整えてあげていれば、20年近く長生きすることもあります。
しかし、遺伝性の疾患が全くないわけではありません。特に気をつけたいのは以下の疾患です。
肥大型心筋症（ひだいがたしんきんしょう）
猫がなりやすい心臓病の1つです。心臓から全身に血液を送る機能の1つである左心室の心筋は徐々に肥大していく病気で、初期はほとんど症状がでません。
しかし、症状が進んでいくと呼吸困難や、食欲や元気がなくなることがあります。また、血液が体の中を巡らなくなってくるので、体が冷たく感じることもあります。
肥大型心筋症を完治させることはできず、現在では対処療法が中心となっています。
多発性嚢胞腎（たはつせいのうほうじん）
腎臓の構造に異常が発生する病気で、腎臓に小さな嚢胞が徐々に増えながら肥大していくことで腎不全を起こします。
多発性嚢胞腎の症状は慢性腎臓病と同じような症状（食欲不振、多飲多尿など）が3～10歳くらいに現れます。
多発性嚢胞腎も完治させることはできず、体外に毒素を排出させるなどの対処療法になります。
脂漏性皮膚炎
別名「マラセチア皮膚炎」とも呼ばれる病気で、猫の皮膚に常在しているマラセチア菌が何らかの原因で病原体となることで発症します。
遺伝的なことが原因であることもありますが、食生活の偏りやホルモン異常、細菌によるもの、ストレス、シャンプーが合わないなどさまざまな原因が考えられます。
症状には以下のようなものがあります。
・カビのような異臭がする
・フケが多い
・皮膚にかさぶたができる
脂漏性皮膚炎は原因に応じて治療を行います。例えば食事が原因であれば食事療法を、細菌であれば抗生物質の投与などです。
その他でアメリカンショートヘアがなりやすい疾患
遺伝性以外にもアメリカンショートヘアのかかりやすい病気は以下のものがあります。
病気の中には生活習慣に気を付けることで防げるものもあるので、日頃の生活には十分に気を配ってあげるようにしましょう。
尿石症
腎臓や尿道、膀胱、尿管などに結晶や結石ができる病気です。肥満の猫や雄猫がかかりやすいとされています。
以下の症状がみられる場合は尿石症である可能性が高いので、日頃の具合をよく観察しておくようにしてください。
・尿を出すときに痛がっている
・尿がキラキラ光っている
・1日尿が出ない
糖尿病
猫がかかりやすい病気の1つです。インスリンが十分に分泌しないことや作用しないことから血中に糖が増えることで発症します。
食べすぎや肥満が原因で糖尿病を発症することが多く、主に以下の症状がみられるようになります。
・食欲はあるが痩せる
飼育時に気をつけたいポイント
どんな動物でもそうなのですが、動物を飼育するときは病気にならないように気を配ることがとても重要です。
日頃の生活に気を十分に配ることで、元気で健康に長生きさせることができます。
基本的な注意点
アメリカンショートヘアはとても好奇心が強く、気になったものを追いかけまわしたり口に入れることがあります。
その結果、異物を誤って飲み込んでしまうことがあります。猫の口に入るような小さいものは猫の近くにおかないようにしましょう。
猫は家の中しか知らなければ外にはあまり出たがりません。しかし、一度外の世界の楽しみを知ってしまうと外に出られないことがストレスになってしまいます。
猫の病気やケガ、ストレスを減らすためにも完全室内飼いにすることをおすすめします。
生活面の注意点
アメリカンショートヘアは人懐っこい性格ですが抱っこは苦手です。下手に構いすぎるとストレスになることもあるので、適切な距離を保ってあげてください。
アメリカンショートヘアはとても活発な猫です。しかし、家の中だけだと運動不足になりやすく、肥満の原因になることがあります。
キャットタワーを設置したり一緒に遊ぶ時間を作るなどして、体を動かす時間を作ってあげてください。
年齢別の注意点
アメリカンショートヘアだけでなく、年齢別に気を付けたい事柄があります。
これらに注意することで病気やケガを防ぐことにもなるので、ぜひ覚えておいてください。
子猫(0歳)
アメリカンショートヘアだけでなく、子猫の時期は免疫力があまり高くないので、さまざまな病気にかかりやすい時期です。
体を作る時期でもあるので、高たんぱくで消化吸収の良い子猫用の食事を用意してあげましょう。
また、去勢手術や避妊手術を考えている方は生後6か月程度が目安になるので、獣医さんによく相談してください。
成猫(1歳から7歳)
猫は1歳をすぎると大人になります。1歳から3歳くらいまでは体の成長が続くので栄養価の高い食事をあげてください。ただし、太らないように食事量には十分に注意しましょう。
食事の適正量を3～4回に分けることで早食いを防ぐことや、食べられないことへのストレスを軽減させることができます。
高齢期(7歳以上)
猫は7歳を超えるとシニア期になります。見た目に変化が見られなくても確実に年を取っています。
食事はシニア期のものに切り替え、病院で定期検診を受けるようにしましょう。
病気になりやすい時期でもあるので、普段と違うところがないかを注意深く観察するようにしましょう。
また、自律神経が衰えるので、部屋の温度設定に十分に気を配ってあげてください。
アメリカンショートヘアにおすすめの保険は？
ここでは猫及びアメリカンショートヘアに合ったおすすめのペット保険、比較・選び方について解説します。
全てのペット保険で補償の対象外である去勢の費用等の項目は除き、あくまで保険会社・プランで差別化になるポイントに絞って解説します。
他サイトのようなランキング形式ではなく、あくまで猫・アメリカンショートヘア目線で解説していきます。
猫及びアメリカンショートヘアのペット保険加入の選び方のポイント
・歯科治療（歯周病等）②加入後に発症した先天性、遺伝性疾患が補償されるか
③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも通院は他社と比較しても手厚いか
④更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか
①猫・アメリカンショートヘアのなりやすい病気が補償されるか確認
ペット保険は保険会社によって補償する病気や、補償の対象外となる項目が異なります。
中には猫がなりやすい、歯周病を含む一切の歯科治療を補償の対象外としているペット保険も存在します。例えば「プリズムコール」では一切の歯科治療が補償の対象外です。
また、「日本ペット少額短期保険：いぬとねこの保険」では「歯肉に触れる治療は補償されるが、歯に触れる治療は補償の対象外」といった細かい制限があります。
特に歯科治療は保険会社によって補償されるかが異なりますので、必ず保険約款や重要事項説明書を確認することをおすすめします。
また公式HPでも「保険金のお支払いできない事例」の中に記載されていることがほとんどですので必ず確認しましょう。
補足になりますが、予防目的の歯石除去等は全てのペット保険で補償の対象外なので注意しましょう。
猫がなりやすい病気で補償の対象外か確認すべき病気
②加入後に発症した先天性、遺伝性疾患が補償されるか
全てのペット保険で加入前に発症している先天性、遺伝性疾患は基本的には補償の対象外となってしまいますが、加入後に発症した先天性、遺伝性疾患を補償するかどうかは保険会社によって異なります。
アメリカンショートヘアは腎不全につながる多発性嚢胞腎や、肥大心筋症等の遺伝性疾患になりやすい猫種です。
こちらも併せて公式HP内の「保険金をお支払いできない事例」や保険約款・重要事項説明書を確認し、加入後に発症した先天性疾患が補償されるかしっかり確認しましょう。
③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも通院補償の手厚さを重視するのがおすすめ
猫がなりやすい病気である「腎臓病」や「膀胱炎」は長期もしくは複数回の治療が必要になる疾患です。また「尿結石」は症状が重い場合、外科手術を伴う高額治療が必要になる傷病です。
そのため、猫・アメリカンショートヘアには「通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険」に加入することがおすすめです。
しかし、猫は腎臓病等の慢性疾患になりやすいのに対し、そこまで手術の可能性は高くありません。そのため猫にはフルカバー型の中でも通院補償が他社より手厚いペット保険に加入することをおすすめします。
【通院治療費】
・年間平均診療費 ： 272,598円
・平均診療単価 ： 9,329円
・年間平均通院回数 ： 15.2回
参考：アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」
参考：猫との暮らしとお金「猫が慢性腎臓病になったときにかかる費用はどれくらい？」
（あくまでも統計による平均なので一つの参考資料として見てください）
④更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか
ほとんどのペット保険が一年契約となっており、契約を毎年更新していくことで終身の補償となっています。
つまり、ペット保険に加入すると毎年契約更新の審査があります。
中には「前年度にかかった傷病や慢性疾患」等の、特に治る見込みが少ない、再発の可能性が高い慢性疾患を、更新の際に「来年度から補償の対象外とします。」と条件を付け加えてくる保険会社があります。
もちろん中には「更新の際に条件を付け加えることはありません」といった記載をしているペット保険もあります。
アメリカンショートヘアがなりやすい「糖尿病」や「肥大心筋症」は慢性疾患のためかかってしまったら一生の付き合いが必要な病気です。
加入を検討しているペット保険会社の「更新時の対応」についても必ず確認することをおすすめします。
また、ペット保険比較アドバイザーではそういった情報も一つの記事内でまとめていますのでぜひ一度ご確認ください。
アメリカンショートヘアにおすすめのペット保険をご紹介！
最後に、今回ペット保険比較アドバイザーではアメリカンショートヘアにおすすめのペット保険をご紹介します。
おすすめの理由としては上記で説明したアメリカンショートヘアのペット保険の選び方、ポイントや条件をすべて満たしているからです。
また、アニコムに関しては「腸内フローラ測定」を年一で行えるため、猫の死因ランキング1位である腎不全の予防までできる他、外出しずらい猫には有効な健康チェックです。
測定結果によっては血液検査も無料で受けることができます。
ただし、細かい補償内容や金額についてはもちろん違いがありますので必ず重要事項説明書や保険約款、パンフレットや公式HPを確認してください。
あくまで参考ですが、補償内容重視であれば楽天ペット保険に加入することをおすすめします。そもそも病気にさせたくないと考える飼い主様にはアニコムがおすすめです。
| メリット | デメリット | |
 |
・歯科治療も補償 ・「腸内フローラ測定」等の予防型サービスも付帯 ・手術は一回当たり最大14万円まで保障（補償割合70％プラン） |
保険料が高い
※健康割増引制度により保険の利用状況によって割増引の適応【可】 |
2年目以降のご契約継続について
弊社の商品の保険期間は1年間ですが、ご契約には「継続契約特約」を適用して引受をさせていただいておりますので、解約等のお申し出がない限り満期後は、原則ご契約は自動的に継続となり、終身ご継続いただけます。
※ご注意
・ご契約者または弊社より別段の意思表示があった場合には、ご契約は継続となりません。
・自動的にご契約が継続とならない場合や、商品改定により保険料、補償内容などが変更となる場合があります。
引用：重要事項説明書
補足：先天性疾患が発症する前に！遅くとも7.8歳までには加入しよう
ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患は補償の対象外となります。
そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。
また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。
また一般的にペット保険では8～12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。
「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7～8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。
補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。しかし保険料も高くなり、補償内容のグレードも普通のプランより下がってしまいます。
高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。
よくある質問
アメリカンショートヘアを留守番させても大丈夫？
アメリカンショートヘアを飼うときはどうすればよい？
ペット保険は必要？
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100％です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ！
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【アメリカンショートヘアのかかりやすい病気とは？注意点もご紹介！】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・アメリカンショートヘアのかかりやすい病気
・アメリカンショートヘアを飼育するときに注意すること