この記事では
・猫エイズの治療法
・猫エイズの治療費
猫エイズとは
猫エイズ(正式名称:猫免疫不全ウイルス感染症)は、猫免疫不全ウイルスが体内に入ることで猫が免疫不全になってしまう感染症です。猫エイズは咬傷により感染し、空気感染はしません。
猫エイズの進行は非常にゆっくりで、10年以上症状が出ないケースもあります。
猫エイズは完治が難しい感染病なので、一生付き合っていかなくてはなりません。
猫エイズの治療法
猫エイズの治療法は主に5つです。
ワクチン接種、FIV検査を受ける
まずは愛猫が猫エイズにかからないよう、猫エイズを予防するワクチン(商品名:フェロバックスFIV)を接種しましょう。
フェロバックスFIVを打てば70%の確立で猫エイズを予防できるとされています。
猫エイズを発症した後にワクチンを打っても意味がないため、早めに打っておくのがおすすめです。
猫エイズの疑いがある場合は、病院でFIV検査を受けましょう。
FIV検査では、猫の血液を少量採取し、専用の検査キットで検査します。猫エイズのウイルスに対する抗体が産生されるまで約1~2ヶ月かかるため、FIV検査をしてから6~8週間後に再検査しなくてはなりません。
抗ウイルス治療
猫エイズに感染していた場合、抗ウイルス薬を投与することで寿命が伸びたケースもあります。
しかし、ほとんどの抗ウイルス薬は初期のウイルス複製の過程を阻害する効果しかみられず、副作用も強くでる傾向にあります。
抗ウイルス薬の中でもジドブジン(AZT)は、比較的副作用も少なく、効果もあるとの報告が上がっていますが、抗ウイルス治療を行う際は獣医師としっかり相談する必要があるでしょう。
ステロイド
猫エイズになると、免疫機能が低下するため、口内炎や結膜炎などにかかりやすくなります。
これらの症状が見られた場合は、ステロイド(抗炎症薬)を投与して症状を緩和するのが一般的です。
ただ、ステロイドはあくまでの対症療法なので、猫エイズを根本から治療できるわけではありません。
インターフェロン治療
インターフェロン治療とは、ウイルスや腫瘍細胞の増殖を抑制する効果が期待できる猫用製剤「ネコインターフェロン-ω」を投与する治療法です。
抗ウイルス作用をもつネコインターフェロンωを使用した治療で、生存期間の延長がみられたという報告もあります。
免疫調整因子
免疫調整因子とは、CD4陽性T細の成熟を抑制しCD8陽性T細胞の活性化を手助けする薬剤です。
免疫調整因子を投与すると病原体の抵抗性を高めるとされているため、アメリカでは猫エイズの治療に用いられていますが、日本ではまだ使用例がありません。
猫エイズの治療費
猫エイズにかかるとどれくらいの治療費がかかるかを紹介します。
インターフェロンの治療費用
インターフェロンの注射は、1回約2,000~5,000円です。
1回の料金はそこまで高くないように感じるかもしれませんが、この他に診察料などがかかるため、1度の受診で5,000~8,000程度はかかると考えていいでしょう。
また、インターフェロンを打つ間隔が短い場合は月に2~5万円程度の治療費がかかります。
最初は月1回のインターフェロン治療だった場合でも、徐々に効果が薄くなり2週間に1回、1週間に1回と打つ間隔が短くなれば、それだけ治療費もかさみます。
ステロイド注射の治療費用
ステロイドの注射は、1回約1,500~4,000円前後です。
ステロイド注射は、猫が口内炎や結膜炎になった際に対症療法として使用します。
頻繁に口内炎や結膜炎などになった場合は、その分ステロイド注射の回数も増え、治療費も高くなると考えておきましょう。
また、猫の体重によっても投与量が異なります。投与量が多ければ多いほど料金も高くなります。
猫におすすめの保険は?
ここでは猫に合ったおすすめのペット保険、比較・選び方について解説します。
全てのペット保険で補償の対象外である去勢の費用等の項目は除き、あくまで保険会社・プランで差別化になるポイントに絞って解説します。
他サイトのようなランキング形式ではなく、あくまで猫目線で解説していきます。
猫のペット保険加入の選び方のポイント
・歯科治療(歯周病等)
③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも通院は他社と比較しても手厚いか
④更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか
①猫のなりやすい病気が補償されるか確認
ペット保険は保険会社によって補償する病気や、補償の対象外となる項目が異なります。
中には猫がなりやすい、歯周病を含む一切の歯科治療を補償の対象外としているペット保険も存在します。例えば「プリズムコール」では一切の歯科治療が補償の対象外です。
また、「日本ペット少額短期保険:いぬとねこの保険」では「歯肉に触れる治療は補償されるが、歯に触れる治療は補償の対象外」といった細かい制限があります。
特に歯科治療は保険会社によって補償されるかが異なりますので、必ず保険約款や重要事項説明書を確認することをおすすめします。
また公式HPでも「保険金のお支払いできない事例」の中に記載されていることがほとんどですので必ず確認しましょう。
補足になりますが、予防目的の歯石除去等は全てのペット保険で補償の対象外なので注意しましょう。
猫がなりやすい病気で補償の対象外か確認すべき病気
②加入後に発症した先天性、遺伝性疾患が補償されるか
全てのペット保険で加入前に発症している先天性、遺伝性疾患は基本的には補償の対象外となってしまいますが、加入後に発症した先天性、遺伝性疾患を補償するかどうかは保険会社によって異なります。
猫種によっては、なりやすい遺伝性疾患があります。例えばスコティッシュフォールドでは 骨軟骨異形成症という遺伝性疾患が存在します。
こちらも併せて公式HP内の「保険金をお支払いできない事例」や保険約款・重要事項説明書を確認し、加入後に発症した先天性疾患が補償されるかしっかり確認しましょう。
③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも通院補償の手厚さを重視するのがおすすめ
猫がなりやすい病気である「腎臓病」や「膀胱炎」は長期もしくは複数回の治療が必要になる疾患です。また「尿結石」は症状が重い場合、外科手術を伴う高額治療が必要になる傷病です。
そのため、猫には「通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険」に加入することがおすすめです。
しかし、猫は腎臓病等の慢性疾患になりやすいのに対し、そこまで手術の可能性は高くありません。そのため猫にはフルカバー型の中でも通院補償が他社より手厚いペット保険に加入することをおすすめします。
【通院治療費】
・年間平均診療費 : 272,598円
・平均診療単価 : 9,329円
・年間平均通院回数 : 15.2回
参考:アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」
参考:猫との暮らしとお金「猫が慢性腎臓病になったときにかかる費用はどれくらい?」
(あくまでも統計による平均なので一つの参考資料として見てください)
④更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか
ほとんどのペット保険が一年契約となっており、契約を毎年更新していくことで終身の補償となっています。
つまり、ペット保険に加入すると毎年契約更新の審査があります。
中には「前年度にかかった傷病や慢性疾患」等の、特に治る見込みが少ない、再発の可能性が高い慢性疾患を、更新の際に「来年度から補償の対象外とします。」と条件を付け加えてくる保険会社があります。
もちろん中には「更新の際に条件を付け加えることはありません」といった記載をしているペット保険もあります。
猫がなりやすい「腎臓病」は慢性疾患のためかかってしまったら一生の付き合いが必要な病気です。
加入を検討しているペット保険会社の「更新時の対応」についても必ず確認することをおすすめします。
また、ペット保険比較アドバイザーではそういった情報も一つの記事内でまとめていますのでぜひ一度ご確認ください。
猫におすすめのペット保険をご紹介!
最後に、今回ペット保険比較アドバイザーでは猫におすすめのペット保険をご紹介します。
おすすめの理由としては上記で説明した猫のペット保険の選び方、ポイントや条件をすべて満たしているからです。
アニコムでは保険金請求回数に応じた保険料割増制度ありますが、「腸内フローラ測定」を年一で行えるため、猫の死因ランキング1位である腎不全の予防までできる他、外出しずらい猫には有効な健康チェックです。
測定結果によっては血液検査も無料で受けることができます。
ただし、細かい補償内容や金額についてはもちろん違いがありますので必ず重要事項説明書や保険約款、パンフレットや公式HPを確認してください。
あくまで参考ですが、そもそも病気にさせたくないと考える飼い主様にはアニコムがおすすめです。
メリット | デメリット | |
![]() |
・歯科治療も補償 ・「腸内フローラ測定」等の予防型サービスも付帯 ・通院は一日当たり14,000円×年20日まで補償(補償割合70%プラン) |
保険料が高い 保険金請求回数に応じた保険料割増制度あり |

2年目以降のご契約継続について
弊社の商品の保険期間は1年間ですが、ご契約には「継続契約特約」を適用して引受をさせていただいておりますので、解約等のお申し出がない限り満期後は、原則ご契約は自動的に継続となり、終身ご継続いただけます。
※ご注意
・ご契約者または弊社より別段の意思表示があった場合には、ご契約は継続となりません。
・自動的にご契約が継続とならない場合や、商品改定により保険料、補償内容などが変更となる場合があります。
引用:重要事項説明書
補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう
ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患や、既に発症している病気や疾患は補償の対象外となります。
そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。
また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。
一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。
「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。
補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。
高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。
よくある質問
猫エイズにかかった猫の寿命は?
また、最初の100日で死亡した猫を除くと、6年生存率は80%まで上がります。猫エイズは根治が難しい病気ですが、うまく付き合っていけば長生きできる病気です。
猫エイズは猫や人に移りますか?
愛猫が猫エイズになってしまいました。長生きしてもらうにはどうしたらいいでしょうか。
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
猫エイズ等、ワクチンで予防できる病気は基本的に補償の対象外ですが、ワクチン接種していたのに罹ってしまったケースにおいては補償されることもあります。
詳しくは重要事項説明書所や保険約款を確認しましょう。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【猫エイズの治療費】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・猫エイズの治療法
・猫エイズの治療費