犬が下痢になったとしても食欲や元気があれば、1.2日程度様子を見ても大丈夫です。しかし3日以上下痢が治らない・嘔吐や繰り返す症状があれば動物病院で受診する必要があります。
この記事では
・犬が下痢になったときの対処法
・犬が下痢にならない予防法
犬の下痢の種類
正常な犬の便は手でつかめる程度のものを指します。地面やペットシーツに便が残ったり、便に形はない場合は「下痢」と言えます。
下痢になるときには小腸か大腸に原因があることが多く、どちらに異常があるかで症状が異なります。
便の形は少しやわらかい泥状便の軟便から水っぽい液体のような水様便までさまざまなものがあります。
小腸に出血が起きていると黒っぽい便が出ます。重症化すると体重が減少したり嘔吐したりすることがあります。
便の形は柔らかい軟便であることが多く、場合によっては粘液が付着していることもあります。
大腸に出血が起きていると便に鮮血がついていることがあります。体重の増減はほとんどありません。
愛犬が下痢になってしまう原因って?
愛犬の体調を管理するために、排泄物のチェックというのはとても大切なことです。
色や量、形状など一目見て確認できるので、飼い主さんでも簡単に判断できます。
犬の下痢にはさまざまな原因は考えられ、場合によっては家で様子を見られるものもあります。
食べ物が原因で下痢になる
フードを変えたときや、フードが古くなっていると下痢を起こすことがあります。
また、食べ過ぎで消化不良になり、下痢になっていることも考えられます。
1~2日目ほどで症状が改善しなければ病院を受診しましょう。
食事の後すぐに下痢をするのであればアレルギーの可能性が高いです。
下痢の他にも嘔吐していたり皮膚をかゆがっている様子が見られたら、できるだけ早くその食事を持って病院を受診しましょう。
ストレスが原因で下痢になる
環境の変化にストレスを感じ、下痢になってしまうことがあります。
犬のストレスの原因には以下のようなものが考えられます。
・ペットホテルにお泊りした。
・ペットや家族が増えた
・長時間留守番した。
・来客があった。
・引っ越しをした。
・旅行に行った
・季節の変わり目の寒暖差
・運動不足 等
上記のような理由に思い当たるところがあり、下痢をしているのであれば、多くの場合は下痢が治るまで1~2日程度の期間です。
3日目以上続く場合や吐くなどの症状などがある場合は動物病院を受診してください。
異物の誤飲が原因で下痢になる
散歩中での拾い食いや家で誤飲をしたことが原因で下痢を起こしている場合、まず動物病院に連絡をしてください。
薬や玉ねぎなど食べてしまったものにより、命に係わる危険もあります。
自分で判断して様子をみることは絶対にやめましょう。
ウイルスが原因で下痢になる
犬が下痢を起こす原因になるウイルスには以下のようなものがあります。
・コロナウイルス
・犬ジステンバー
・大腸菌
・サルモネラ菌 等
特にパルボウイルスは感染力の強いウイルスです。
感染症は嘔吐や脱水なども起こすことがあり、子犬やシニア犬などは命にかかわることもあります。
寄生虫が原因で下痢になる
犬が下痢を起こす寄生虫には以下のようなものがあります。
・回虫
・条虫
・鉤虫(こうちゅう)
・鞭虫(べんちゅう)
・原虫 等
寄生虫は目に見える大きさのものから小さなものまでさまざまな種類がいます。
子犬やシニア犬などは重症化することもあり、中には人に感染する可能性があるものも存在します。
虫のようなものが便に交じっていたら、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。
病気が原因で下痢になる
下痢になる原因が病気である可能性もあります。下痢を起こす病気は以下のようなものです。
・慢性腸症…原因不明の腸炎
・胃炎
・膵外分泌不全
・膵炎
・腹膜炎
・腫瘍
・アジソン病(ホルモン疾患) 等
下痢になるその他の原因
元々消化器官が弱かったり、アレルギー体質である場合は下痢を起こしやすいです。
また、子犬やシニア犬、神経質でストレスに弱い犬も下痢になりやすいことがあります。
すぐに病院に連れて行くべき? 危険な下痢の症状とは?
犬が下痢になる原因についてご説明してきましたが、なぜ犬が下痢をしたのか、どうするのがベストな選択なのか飼い主さんでは判断がつかないこともあります。
下痢をしたらどのように対処すればよいのでしょうか。
様子を見るか、動物病院に行くか。どうやって判断する?
犬が下痢をした場合、すぐに動物病院に行った方が良いのは、下痢以外に以下のような症状がみられる場合です。
・下痢を何回も繰り返すなど頻度が多い
・嘔吐するなど吐き気がある
・便が黒い
・ぐったりして元気がない
・食事を食べない、食欲がない
・3日以上下痢が長引く 等
このような症状が1つでもみられる場合はすぐに病院に連れて行きましょう。
下痢以外に何らかの病気の恐れがあります。
元気はある、餌を食べる・食欲はあるなど他に症状がなく、軽度の下痢であれば治るまで1~2日程度です。
特にゼリー状の下痢をしている場合は、食事やストレスが原因であることが多いです。
しかし、他に症状がなくても下痢が治らないのであれば、他の原因で下痢をしていることも考えられます。
必ず動物病院を受診をするようにしましょう。
病院に行くときに用意しておくと良いもの
病院での検査をスムーズに進めるために、時間のあまり経っていない便を持っていきましょう。
また、下痢の他に症状が無いか、いつから下痢をしているか、下痢の頻度なども詳しく伝えるようにしてください。
子犬やシニア犬など、愛犬の年齢も重要な判断基準
子犬やシニア犬は体力があまりないので、家で様子を見ているうちに状態が悪化してしまうことがあります。
動物病院に連絡をし、できるだけ早めに受診するようにししましょう。
愛犬の下痢、症状が軽い場合、家でできることはあるの?
下痢以外に症状がなく、元気も食欲もあるようであれば、家で様子を見るとよいでしょう。
家で様子を見るときにはどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
食事を減らして様子を見る
食事をするとそれが下痢になってしまい、腸に負担がかかってしまいます。
大人の成犬であれば食べ物を抜いて絶食し、腸を休ませるのよいのですが、子犬やシニア犬などは食事の量を減らして様子を見てあげましょう。
食べさせるドッグフードはドライフードではなく、ドライフードをお湯でふやかしたものやウエットフードなど、消化が良く水分が摂れるものがおすすめです。
ご飯を抜く場合でも、脱水にならないように水を飲むように気を付けてあげてください。
水分を摂らない場合は、ドライフードをふやかしたりウエットフードなどで水分を摂らせるのも良いでしょう。
安静に過ごす
犬の下痢が落ち着くまでは家で安静に過ごすようにしましょう。散歩は歩く距離を少なくし、激しい運動をしないようにしてください。
フードを変更した場合は元のフードに戻しましょう。ただし、アレルギーが原因の場合は、フードを戻しても症状が改善しないことがあります。
犬の下痢の予防法
犬が下痢にならないように、飼い主さんが気を付けられることもあります。
以下のポイントに注意してみてください。
散歩中の犬の行動に気を付ける
好奇心が旺盛な犬は、散歩中に誤飲誤食をしやすいです。散歩中の犬の行動には十分注意しましょう。
口に入れてしまったらすぐに取り出してください。
においをかぐのは犬の習性であり、情報収集です。
においかぎをリードを引っ張ってすぐにやめさせるのではなく、誤飲誤食しないように飼い主さんが愛犬から目を離さないようにしましょう。
家の環境を整える
犬がストレスを感じないように、スキンシップをしっかりとるようにしましょう。ただし、犬が寝ているときなど構いすぎても犬のストレスになるので注意が必要です。
運動不足もストレスになるので、散歩の距離や時間を見直したり、家の中でも遊べるように工夫することも重要です。
また、誤飲誤食をしないように部屋の中を片付けてください。犬が届くところに犬が口にできるような大きさのものを置かないようにしましょう。
犬のおもちゃも飲み込めないサイズのものを選んでください。
フードを変えるときのコツ
フードの種類をいきなり変えると、犬が食べなくなったり下痢をしてしまうことがあります。
新しいフードを前のフードに少しずつ混ぜて、徐々に新しいフードの量を増やしていってください。
定期的な駆虫やワクチン接種
感染が原因で起こる下痢はワクチン接種で防ぐことができます。また、駆虫することで寄生虫による下痢も防げます。
駆虫は月に一回の薬が必要です。動物病院で処方してもらったものを忘れずに与えるようにしましょう。
腸内環境を整える
ゆるいうんちを繰り返すなどお腹を壊すことが多い犬には、少量のヨーグルトやサプリメントなどで腸内環境を整えてあげるようにしましょう。
ヨーグルトは小型犬ならティースプーン1杯、中型犬なら大さじ1杯程度、大型犬なら大さじ2杯程度が目安です。
ヨーグルトやサプリメントをあげすぎたことで下痢を起こすこともあるので、過剰摂取しないように注意してください。
よくある質問
犬が下痢をしたら市販の整腸剤やサプリメントは使っても大丈夫ですか?
下痢をしているときに食物繊維がいいのは本当ですか?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
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また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【食欲があるのに犬が下痢をしている!原因や対処法をご紹介!】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・犬が元気で食欲もあれば1~2日の様子見は可
・犬が下痢にならないように生活環境を見直す