保健所で猫がもらえます。ほかにも動物愛護センターや保護猫カフェでも譲渡可能です。保護猫を引き取るためには審査条件がありますが、猫自体に費用はかかりません。保護猫を飼い始めたら最後まで責任をもって飼うことが重要です。
この記事では
・保護猫を飼う際の注意点
保健所でも猫がもらえる?保護猫との出会い方を詳しく解説!
保健所で猫がもらえます。
保健所の他にも
・猫カフェ
・保護団体
などで運命の猫と会えるチャンスがあります。
それぞれの出会い方を解説していきましょう。
保健所・動物愛護センターでも保護猫が引き取れる
動物に関連した機関には
- 保健所
- 動物愛護センター
の2つがあり、保護猫の譲渡ができます。
愛護センターは簡単に言えば、
です。保護された生まれたての子猫は一時的に保健所に預けられますが、譲渡できるくらいまで育てたり里親探しなどは動物愛護センターで行います。
譲渡可能な猫の情報は各市町村や愛護センターのホームページに掲載されており、どのような子がいるかを確認できます。
保護猫をもらう前に考えること
猫を飼育するには
・病気になった時の治療費
・歯磨き
・爪切り
・ブラッシング(特に長毛種は毎日)
などが重要です。
トイレのしつけが犬ほど難しくない猫でも、トイレ以外でおしっこをするケースがあります。また猫とのコミュニケーションを取るために遊ぶ時間を作ってあげなければいけません。
さらに壁やソファで爪とぎをするといった「爪とぎトラブル」も多く見かけます。夜中の運動会は猫飼いには有名な話です。
簡単そうに見えて、猫の飼育は案外トラブルだらけです。
実は保護猫は、
といった「闇」があります。どんな理由があっても飼育放棄は許されることではありません。
最終的に手放す結果にならないよう、飼育する前に「猫を飼う」ということをきちんと考えましょう。
終生飼育の覚悟が必要
保護猫を引き取りたい人には
- 癒されたい
- 子供が欲しがる
- 殺処分がかわいそう
など、様々です。理由はどうであれ、猫を飼い始めるのであれば「終生飼育」の覚悟を持たなければいけません。
もし飼えなくなったからといって再度保健所に引き取りをお願いしても、引き取りの条件はかなり厳しくなっています。
・新しい飼い主は探したか?
・複数の仔猫なら何頭か譲れないか?
・老猫ならあと少しの間一緒に過ごし看取ることはできないのか?
・しつけは十分か・うまくいかないならNPO法人などでのトレーニングを受けたか?
・行政に飼い続ける方法を相談したか?
・転居するなら、ペット可の住居を選ぶことはできないか?
・拾ってきた猫なら責任を持って自分で飼えないか
「飼い主には飼い続けるために最大限の努力をしたか」が厳しく問われる内容なのが分かります。当たり前です。どうにもできず捨てたいからといって遺棄すると100万円以下の罰金が科せられます。
悲しい思いをする猫が増えないよう、
- 猫が幸せに暮らしていけるか
- 猫を生涯飼うことができるか
をしっかり考えてお迎えを検討してくださいね。
保健所以外にも、猫カフェや保護団体の里親募集も必見!
保健所や動物愛護センター以外で保護猫をもらうには
・ボランティア
・保護猫カフェ
などでの里親募集が利用できます
動物愛護センターのホームページには保護団体や譲渡会などの情報が載っています。譲渡会などに参加して保護猫をもらうことも可能です。
また、猫カフェには保護猫カフェというものがあります。
保護猫カフェの中でも
- 保護猫の譲渡を目的
- ふれあいのみを目的
とした2種類があります。
譲渡を目的としたものは、猫と触れ合いながら
保護猫の里親譲渡活動は多くの団体が行っているため、動物愛護センターのホームページで探してそこからもらうのも良いでしょう。
保健所から保護猫を引き取る方法は?審査条件、かかるお金を解説
保健所から保護猫を引き取る際には審査があります。「猫を飼うときの心構え」や「飼育環境」をきちんとしていないと引き取りの許可はおりません。
保護団体やボランティア、保健所や愛護センターなど、里親になるためには審査に合格してからの引き渡しとなります。
ここからは
- 保健所や動物愛護センターから猫を引き取る方法
- 保健所から保護猫を引き取る費用
について解説します。
審査条件や飼育にかかるお金を参考にして保護猫を検討してください。
保健所や動物愛護センターから猫を引き取る方法を解説
保健所や動物愛護センターから猫を引き取るには
- 条件に合格
- 書類の準備
が必要です。
必要な条件
保健所や愛護センターによって違いがあるものの、主に
・飼育者は20歳以上60歳以下であること
・居住地が動物の飼育が可能であるかの文書が提出できること
・マイクロチップを挿入し、所有者明示をすること
・譲渡前講習会に参加し、譲渡後の調査に協力できること
・不妊去勢手術を行うこと
・最期まで責任を持って飼い続けることができること
などがあげられます。
中には
- 現在、犬や猫を飼育していない方
- 経済的、時間的に余裕がある方
- 家族に動物に対するアレルギーを持っている方がいない方
などが追加されている保健所や愛護センターもあります。
必要な書類
必要な書類は
・譲渡対象者の住居が集合住宅又は賃貸住宅の場合は、動物の飼養が認められていることを確認できる契約書等の写し
・ご自宅の間取り図等
・譲渡前講習会修了時に交付した譲渡前講習会修了書
などです。
子猫のうちは階段から落ちて骨折するケースが多くあります。
自宅の間取り図ではこのような危険な個所がないかが考慮され、階段がある場合には「階段にあがらないような柵の設置」など、対応が求められます。
譲渡を受ける流れ
譲渡を受ける大まかな流れとしては下記のようになります。
② 事前講習会の受講
③ 譲渡会の参加
④ 書面の手続き
最初に譲渡条件が満たされているかの確認が行われます。
その後事前講習会を受講し、希望の保護猫がいた場合には譲渡際に参加、問題がなければ書面の手続きといった流れになります。
保健所から保護猫を引き取る費用は?飼う上でかかるお金も紹介!
保健所から保護猫を引き取る場合には、猫自体に費用は発生しません。かかるのは飼い始めてからです。
猫を飼い始めると、最初に
- ワクチン
- 避妊・去勢手術
の費用がかかります。避妊・去勢手術は保健所の譲渡条件にあるため、必ず行わなければいけません。
ワクチンの費用は種類によって違いがあるものの
です。
避妊や去勢手術は動物病院によって異なり、
・去勢手術 10,000円~20,000円程度
です。これに術前検査代が10,000円前後加わります。
猫に必要な日用品には
- トイレ
- 飼育ケース
- ケージ
などがあり、くわえてキャットフード、食事食器、給水食器の準備が必要です。
猫が病気になった時には医療費がかかります。人と違い公的ではないため全額負担となり、高額になりがちです。
このように飼育にはある程度の経済力が必要です。保護猫は無料ですが、飼い始めた後を考えて検討してください。
保護猫の上手な飼い方は?飼う上での5つの注意点を詳しく解説!
保護猫の場合、何らかの形で飼い主とお別れしているケースがあります。心に傷があることも考えられ、それを踏まえた接し方を心がけなければいけません。
保護猫を飼う際の注意点として5つあげられます。
- なつくまでは見守る
- トイレのしつけもゆっくりと行う
- 病気や障害を持っている場合がある
- 避妊・去勢は必ず受けさせる
- 必ず最後まで責任をもって飼う
急がずゆっくりと信頼関係を作っていくことが重要です。
注意点①:なついてくれるまでゆっくり見守りましょう
保護猫の中には、「捨てられた」「野良猫の期間に怖い思いをした」などから人に対して不信感を抱いている場合があります。
信頼関係を築くためにも
昔から"猫は家に居つく"といわれているように、先に家の中で自分の居場所を見つけてから人に慣れさせるといった順番だと猫も安心するでしょう。
注意点②:トイレ等のしつけも少しずつしていきましょう
トイレのしつけも行いましょう。しつけといっても犬ほど難しくありません。
猫が砂の上で用を足すのは本能です。そのため多くの猫はトイレトレーと砂を準備しておけば排泄をします。
愛護センターや保護団体などでもともとできていたのであれば、お迎えしても新しいトイレの移行はスムーズにできるでしょう。
その際
とより安心です。
もともとできていた子ができなくなるのは、
- 猫砂が気に入らない
- トイレの形状が気に入らない
- 安心してトイレができない
などが考えられます。
・できていた時の猫砂と同じものを使う
・慣れるまでは、オープンタイプやフラットタイプなどシンプルな形状のトイレを使う
・静かな場所にトイレを設置する
ほかにもトイレを認識していないケースもあります。猫が排泄のそぶりを見せたらトイレまで連れていくと理解してくれるでしょう。
何度か失敗する可能性もありますが猫は必ずトイレを覚えます。根気よくトイレのしつけを行ってくださいね。
注意点③:病気や何かしらの障害がある子もいる
保護猫には病気や障害を持っている可能性があるのも知っておかなければいけません。
保護猫は出生が不明です。親猫の状態が分からず、
があります。
また6ヶ月未満の子猫の場合はエイズ・白血病などの検査を行えません。そのため飼い始めてから病気を発症するケースもあります。
保護猫は健康面でも不安定なので、その点を考慮した医療費の貯えが必要です。
注意点④:去勢・避妊手術は必ず受けさせよう
保護猫を飼う上で、避妊・去勢は必ず受けさせましょう。保健所や愛護センターで引き取った場合には必須の条件です。
条件に避妊・去勢が含まれていなくても
を考えると、受けておく必要があります。
生殖器の病気として
- メス 子宮蓄膿症
- オス 精巣腫瘍
などが代表的です。これらは避妊・去勢を行うことで予防できます。
また猫の妊娠率は100%といわれいます。猫は「交尾排卵」の動物で、交尾の際に排卵するため着床の確率が高くなるからです。
各自治体や保護団体で猫の保護活動が行われていますが
です。
望まれない子猫を増やさないためにも、避妊や去勢手術は受けておきましょう。
片耳がVにカットされている「さくら猫」は、この活動で避妊・去勢を受けた猫です。
注意点⑤:必ず最後まで責任を持った上で飼おう
保護猫を飼う上で最も重要なのが「最後まで責任をもって飼育すること」です。
一度人に心を許した猫は、捨てられても知らない人間についていきます。その人が善良な人なら良いのですが、虐待や暴行を行う人間だと絶望的な結果になるのは目に見えています。
最近ではそのような残酷な事件も増えています。
また外の世界は
- 縄張り争い
- 交通事故
など、猫にとっては過酷です。
人間の都合で捨てて猫を自由にしたつもりでも自己満足でしかなく、猫にとっては決して良い結果にはなりません。
猫にも命があり、飼育者には命を預かる責任があります。飼い始めたのなら生涯飼育は当然です。
保護猫が2度と悲しく痛い思いをしないように、暖かな環境を与えて最後まで責任をもって飼育しましょう。
よくある質問
譲渡条件を満たしていないと保護猫の引き取りは難しいですか?
ただし「近くに猫の面倒が見れる親せきや友人がいる」と大丈夫など、代替案が通るケースもあります。
保健所や愛護センターで相談してみると良いでしょう。
動物愛護センターに保護猫を見に行きたいです。
愛護センターによって違いがあるため、対象の愛護センターに問い合わせてみてください。
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【保健所で猫がもらえる!保護猫の引き取り条件や注意点も解説】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・保護猫を飼う際の注意点