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チンチラの寿命は長い?長生きさせる飼育方法やお世話のポイントも解説

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最近ペットとして人気が高いチンチラ

愛くるしい瞳とふわふわの被毛は、一緒にいて癒されることでしょう。

そんなチンチラは、他の小型哺乳類の中では長生きなのを知っていますか?

およそ10年生きるといわれており、体も丈夫なのでコツを抑えれば長寿も可能です。

この記事では

  • チンチラの長生きの秘訣
  • チンチラを長生きさせる飼育方法

について解説します。

最後までお読みいただければ、「チンチラがどんな動物なのか」「チンチラの飼育方法」などがわかるようになっていますので、ぜひ参考にしてください。

目次

チンチラの起源や歴史

チンチラのペットとしての歴史は浅く、チリの鉱山技師のアメリカ人が現地でチンチラを買い取って飼育を試みたのがペットとしてのきっかけとなります。

1923年には初めてアメリカに輸出、その後繁殖が成功し、現在のペットとしてのチンチラの始まりとなります。

ちなみに日本に導入されたのは、1961年静岡県三島市の動物愛好家が最初であったといわれています。

チンチラの特徴

野生のチンチラは南米のアンデス山脈付近に生息しており、岩と岩の隙間をトンネルのように利用することで巣穴を作って群れで生活しています。 

頂上付近は気温が15度〜20度、降雨量が少く湿度ほぼ0%という厳しい地帯だったため、チンチラは寒さと乾燥に強い動物です。

そんなチンチラの、見た目の特徴や性質など深掘りしてみましょう。

性格

チンチラは甘えん坊で人になつきやすく、飼いやすいとされています。

特に単体で飼育すると飼い主さんべったりになるケースが多くあります。

一方で繊細な一面もあり、逃げようとした時にあわてて捕まえようとしたり大きな音を立てたりすると、気絶したりショック死したりすることが多ので注意しましょう。

また、ストレスをためると体調を崩すことがあるため、ストレスをかけないような飼育が重要です。

多頭飼育はできる?

野性のチンチラは群れをつくって生活をするため、多頭飼育は可能です。

時期や性別などの相性があり、タイミングによっては成功する確率が上がるので覚えておきましょう。

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時期相性
幼年期遊び相手になり、比較的受け入れやすい
成年期(~3歳)若々しく活発な時期なので、性格や性別によっては受け入れが難しい場合もある
成年期(3歳~)飼い主さんとの信頼関係により、受け入れるか嫉妬してしまうかが分かれる
シニア期性格も落ち着き、受け入れるまたは関心を示さない
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性別相性
オス×オスオスのチンチラは縄張り意識が強く、けんかになりやすい
オス×メス最初のお見合いが肝心
メス×メスオス同士に比べてけんかも少なく、比較的仲良くできることが多い

成功するタイミングで新しいチンチラをお迎えしても、それぞれの性格によっては相性が合わないことがあります。

相性が合わない時の対策もきちんと立てて、多頭飼いを検討してください。

加えて野生のチンチラであっても群れの中でケンカになることがあるため、基本的には1匹に対し1ケージの「単独飼育」です。

1匹1ケージを守らないと、ケンカがおこった時逃げ場がなく、命を落としてしまう危険があります。

チンチラを複数飼育する場合にはチンチラの数だけケージを準備し、ケージを置くスペースの確保も重要です。

大きさ

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体長25~30cm
体重450~700g

野性と飼育下では体重に差があり、野生だとオスで400g、メスで450gほどなのに対し、飼育下では450~700gくらいまで成長します。

中にはオスで500~600g、メスで800gまで成長することもあります。

ずんぐりむっくりした体型ですが、両手の中にギリギリ収まるサイズです。

被毛

チンチラは非常に柔らかい毛質が特徴的です。

気温と湿度が低いアンデス山脈で生息するチンチラの被毛は、過酷な気候から体を守るため密集しています。

そんなチンチラの被毛は陸上に生息するすべての哺乳類の中で最も毛が密集しているともいわれており、その美しく柔らかい被毛は世界三大毛皮のうちの一つとしての高級品な扱いを受けています。

もともとアンデスの原住民が身に着けていたチンチラの毛皮は16世紀にヨーロッパ人に知れ渡り、乱獲が始まりました。

20世紀初頭には絶滅の危機に陥り、野生の数が激減。それを鑑みて現在は政府の保護下に置かれ、ワシントン条約により捕獲および国際間の取引きは禁止されています。

ちなみに日本で飼育されているチンチラは国内繁殖となり、ワシントン条約違反にはなりません。

夜行性

チンチラは夜行性です。

野生下では陽が沈むと地上へ出て枯れ草や雑草、低木の樹皮、植物の根、サボテンの根や葉などを食べ、雪解け水や岩に結露した水滴などで水分補給を行います。

そのため飼育下のチンチラは昼間は寝ている時間が多くみられます。

ただしずっと寝ているわけでもなく、時々起きてきて牧草やエサを食べたりします。

基本的には夜中に活動をするため、ケージの置き場所には注意しましょう。

飼い主さんや家族の寝室とは別の部屋に置くことをおすすめします。

チンチラは運動能力が高いうえに運動量が多い生き物です。

活動する時間帯になれば派手に動き回ります。

夜中の騒音で眠れないといった悩みを耳にするため、飼い主さんとチンチラケージの部屋は別々に設けておくことは、チンチラと仲良く共同生活を送るポイントとなるでしょう。

チンチラの毛色パターンは10種類!

チンチラは毛色のパターンがかなり多く存在します。

その中から代表的なものを10種類ほど紹介します。

好みのカラーを見つけてくださいね。

スタンダードグレー

スタンダードグレーはチンチラ原種のカラーです。

この色は鉱山に擬態しやすく、野性では一般的な毛色となっています。

原種なことからペットとして最も多くみられ、価格も比較的安価です。

胸元からお腹にかけて白っぽく、全身の濃淡はそれぞれ異なります。

スタンダードグレーの濃淡にはかなり個性が現れるため、多く存在するといっても個体差が出やすい種類です。

バイオレット(サファイア)

スタンダードグレーよりも薄い色でお腹は白く、毛色が青紫色に見えます。

高級感があり、人気のカラーですが希少な種類です。

耳は薄いグレーや黒っぽく見える子もいます。

シナモン

全身が薄茶色で、柔らかい印象のチンチラです。

目はブドウ色か赤目に近くお腹は白で、よく見かける種類です。

ベージュ

ベージュはシナモンと同じ毛色ですが、目は黒色といった違いがあります。

目の色が異なるだけなので、シナモンと同じ種類とされることもあります。

ブラウン

全身が濃い茶色一色、耳はピンクの種類です。

お腹が白い子はブラウン・ベルベット、全身茶色の子はブラウン・エボニーなど、細かく分けて呼ばれることもあります。

ブラックベルベット

スタンダードグレーを濃くしたような黒いカラーに、あごからお腹にかけて白いのが特徴です。

白い部分はグラデーションで、この部分に個体差が出ます。

黒い色の部分がベルベット調になっており、光沢・手触りともに素晴らしく、人気のカラーです。

ブラックエボニー

ブラックベルベットのお腹が白いのに対し、ブラックエボニーは全身真っ黒です。

ただし黒の濃淡がある子も存在し、個体差があります。

色が薄いとチャコールと呼ばれることがあります。

真っ黒な子ほど希少で高額になります。

ブラックパール

ブラックパールはブラックベルベット同様、お腹だけが白です。

両者の違いは、ブラックパールが白と黒のグラデーションなのに対して、ブラックベルベットは白と黒のカラーのメリハリがあります

珍しいカラーで高額です。

ルビーホワイト(アルビノ)

白い身体に赤い目を持つチンチラは、「ルビーホワイト」や「アルビノ」などと呼ばれます。

突然変異で色素を持たずに生まれてきたとされており、鼻や耳は地肌が透けてピンク色に見えます。

希少種で高額なカラーです。

シルバーパイド

「パイド」とは「モザイク」のことで、全体がグレーっぽくモザイクがかかっていれば「シルバーパイド」、全体が白っぽければ「ホワイトパイド」と呼ばれることがあります。

モザイクのかかり方には個性が出やすく、配色によっては高額にもなります。

チンチラの寿命と長生きの秘訣

せっかくチンチラを飼い始めたのだから、平均寿命までは長生きしてもらいたいと願うでしょう。

ここではチンチラの寿命と長生きの秘訣を解説します。

ポイントを抑えて、平均寿命以上に長生きさせてください。

平均寿命は10歳前後

チンチラはペットとして飼われる他の小型哺乳類の中では平均寿命が長く、およそ10~15年です。

一方で体が丈夫な固体も多く、20年以上生きるケースがあります。

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種類平均寿命
チンチラ10~15年
ハムスター2~3年
ハリネズミ5~8年
モルモット6~7年
リス6~7年
ウサギ6~8年

チンチラの最高齢ギネス記録は29歳299日となっており、犬の最高齢ギネス記録である21歳66日を上回っているのにも驚きです。

ちなみに哺乳類の中で平均寿命が10年以上あるのは、コアラやキリン、ラッコやクマなど大型の種類が主となっています。

このことからも、チンチラが身体の大きさに対して長寿なのが分かるでしょう。

それでは、飼育下のチンチラを長生きさせる秘訣とはなんなのでしょうか。

長生きの秘訣として5つあげられます。

長生きの秘訣その1:食生活に気を配る

チンチラの食生活に気を配りましょう。

チンチラに与える基本的な食事は「牧草」と「ペレット」です。

牧草を主食とし、足りない栄養素をペレットで補います。

理想は牧草9割・ペレット1割ですが、最低でも牧草7割・ペレット3割で与えるようにしてください。

足りなくならないよう、牧草は多めに入れておきましょう。

乾燥した牧草を床材として敷いておくと、いつでも食べられるのでおすすめです。

繊維質が高い牧草を食べることで咀嚼回数が増えて、歯が伸びすぎたり不正咬合を防ぎます

また、繊維は腸内に溜まった毛やガスをスムーズに排出する役割があるため、充分な量を与えておきましょう。

ペレットは1日1回、新しいペレットに交換します。

チンチラはちょこちょこ食べるのでペレットが食器に残っているかもしれませんが、1日1回は全て新しいものに取り替えましょう。

チンチラに生の野菜は与えてもいい?

チンチラに生の野菜は避けてください

ただし、乾燥させて水分を取り除いた野菜であれば、食べさせても大丈夫でしょう。

野生のチンチラの水分量は草の露や結露程度で、水分量が多い野菜などは身体が対応できずに下痢をしてしまいます。

また、食べさせてはいけないものにも注意が必要です。

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食べさせていいもの食べさせてはいけないもの
野菜キャベツ・ニンジン・パセリ・ブロッコリー・レタス・小松菜等タマネギ・ネギ系・ニンニク・ビワ・アンズ・ウメ・モモ・スモモ・オウトウ・サクランボの種・アボカド・アサガオ・スイセン・アジサイ・ガジュマル・アセビ・ヒヤシンス・その他観賞植物
野草タンポポ・オオバコ・大麦若葉・クローバー・ハコベ・ぺんぺん草・セージ・レッドクローバー・葛葉・琵琶の葉・柿の葉等
※食用として販売されているものを与えてください
果物リンゴ・バナナ・クコの実・パパイヤ・イチゴ・ブルーベリー・ナツメ・パイン・メロン・ブドウ等

食べさせてはいけないものは、下痢や嘔吐、血尿や貧血などの中毒症状が出ます。

中には呼吸困難や心臓不整脈などの症状が見られ、最悪死に至ることがあるため注意が必要です。

加えて、おやつは与えすぎないようにしましょう。

食べさせていいものであっても与えすぎると健康を害してしまいます

特に、果物はカロリーや糖度が高く肥満や虫歯の原因になるため、少量ずつ与えるようにしてください。

チンチラに与える際には乾燥させて水分を飛ばし、牧草を食べなくならないよう適度な量をあげましょう。

長生きの秘訣その2:ストレスを与えないようにする

チンチラはデリケートな動物です。

ストレスでショック死するケースがあるため、ストレスを与えないようにしましょう。

飼い主さんが与えがちなストレスには次のようなものが考えられます。

  • 常にチンチラを見ている
  • 一日中ずっとうるさい、部屋内が騒がしい
  • 餌をしょっちゅう変える
  • 敷いている床材を濡らす、濡れたままにする
  • おもちゃ、かじり木を与えない
  • 気温、湿度が極端な場所に置いておく
  • 砂浴びをさせない、回数が少ない
  • 相性の合わないチンチラを同一のケージに入れる

かわいいチンチラを常に見ていたい気持ちもわかりますが、長時間の監視状態はNGです。

また、チンチラは驚いたりビックリするようなことも苦手なため、エサや水をしょっちゅう変えたりなどの過度なお世話は避けましょう。

さらに気温、湿度が極端な場所でもストレスになるので、エアコンの風が直接当たる場所や気温の変化が激しい窓やドアのそばにケージを置かないようにしてください。

お世話やスキンシップは適切な回数で、チンチラが過ごしやすい環境に配慮しましょう。

ストレスを溜めたチンチラが見せる行動

  • 「プゥプゥ」という鳴き声を上げて足をばたつかせる
  • 軟便、食欲不振
  • 素早い動きで巣箱に隠れる

これらが見られたら、チンチラの環境などストレスが隠れていないか考えてみてください。

チンチラはストレスを上手に表に出すことができません。溜め込んで、突然死もあり得ます。

チンチラの様子を見ながら、早急に対処してくださいね。

長生きの秘訣その3:体重管理をしっかりする

チンチラは太ったり痩せたりしやすいので、体重の管理をしっかり行いましょう。

肥満にならないためにも、おやつの与えすぎに注意が必要です。

おやつをあげすぎると、淡泊な味の牧草やペレットを食べなくなってしまう可能性があります。

コミュニケーションを取りたいときなどにおやつを利用して、意味もなくおやつを与えてしまわないようにしましょう。

また、チンチラは毛でおおわれているため、見た目では痩せたことになかなか気づきにくい傾向があります。

体重管理をするためにも、定期的に体重測定することをおすすめします。

主食である牧草をしっかり食べさせて、同時に体調も整えていきましょう。

長生きの秘訣その4:誤飲・コード対策をしておく

チンチラが室内で散歩をした際に、誤飲したりコードをかじらないよう対策をしておきましょう。

対策としては

  • サークルで囲って危険なものがない場所を散歩させる
  • 片付けられるものは手が届かないところに隠す

などがあります。

チンチラはビニール袋や紙、輪ゴム、細かいプラスチック製のパーツなどに興味を持ち、遊んでいるうちに飲み込んでしまうケースがあります。

飲み込んでしまうと腸で詰まってしまい、命を落とす危険があるので注意しましょう。

また、電気コードなどを見つけたらかじってしまうのは本能です。

チンチラの目につくところに電気コードがあり隠せないようなら、電気コードカバーなどで対策をしましょう。

長生きの秘訣その5:体を濡らさないようにする

チンチラはもともと乾燥した寒冷地で生活しています。そのため湿度が苦手です。

シャンプーは必要なく、体が濡れてしまうとストレスになりうまく体温調節ができなくなります

もし水食器をひっくり返したなどのトラブルで濡れてしまったら、タオルで優しく体を拭いてあげましょう。

ただし、早く乾かそうとしてドライヤーを使うのはNG。

驚いてショック死することがあるので、タオルドライだけにしておいてください。

飼育方法以外のチンチラを長生きさせるコツ

飼育以外でチンチラを長生きさせるコツには2つあります。

  • チンチラを診てくれる動物病院を探しておく
  • 病気を早期発見・治療する

どちらも早めに対応しておくことが重要です。

ひとつずつ解説していきます。

チンチラを診てくれる動物病院を探しておく

チンチラを診てくれる動物病院は多くありません。

そのため、チンチラを飼育する前に近所に診てくれる動物病院があるか探しておきましょう。

できれば、夜間でもチンチラを診てくれる動物病院があるか調べておくと、もしもの時に安心といえます。

病気になってから探すのではなく、病気になる前に見つけておくことが大切です。

病気を早期発見・治療する

病気の早期発見・早期治療は、病気の進行を防ぐためにも重要です。

チンチラは基本的には丈夫ですがストレスに弱く、体が小さいことからも下痢や食欲不振が続くと死につながります

さらに体調が悪いことを隠すので、普段のチンチラの様子を知っておき、異常にはすぐに気づけるようにしておきましょう。

早期発見・早期治療のためにも、1年に1回程度、動物病院での健康診断がおすすめです。

自宅でも体重測定やうんちチェックなどは欠かさないようにし、体調不良を見逃さないことが大切です。

チンチラとの暮らし方

チンチラとの暮らしで忘れてはいけないのが

  • 砂浴び
  • 水と食事
  • 快適な温度と湿度

です。

すべてチンチラの健康につながるので、ポイントなどを抑えておきましょう。

毎日砂浴びをさせる

チンチラは清潔な皮膚と被毛を維持させるために砂浴びを行います。

そのため砂浴びは毎日させましょう。

チンチラは皮脂腺から油を出して被毛のコーティングをします。

砂浴びはこの油を落とすために行います。

砂浴び用の砂は、できれば毎日新しいものに取り換えるのが理想的です。

少なくとも1週間に1回は、新しく交換するようにしましょう。

砂にうんちが混ざっていたら毎日取り除き、砂が湿っていたら全部交換してください。

清潔な砂で、チンチラの皮膚の健康を守りましょう。

毎日水と食事を適量与える

食事と水は1日1回与えましょう。

食事は牧草とペレットを与えてください。

ペレットと水は新しいものと毎日交換します。

食事の分量は、牧草は1日あたり50g以上、ペレットは成長期には1日あたり体重の3〜5%、生後1年以降は体重の1〜3%が目安です。

主食である牧草をしっかりと食べるよう、おやつの与えすぎには十分注意してください。

水は、前日の水が残っていても新鮮な水と交換します。

水を交換する際、給水器や水用食器を洗ってあげると衛生的にも良いでしょう。

快適な温度・湿度を保つ

チンチラの快適な温度と湿度は次の通りです。

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快適な温度20度前後
快適な湿度30〜40%

チンチラが生息しているのは、気温が低いアンデス山脈付近です。

そのためチンチラの被毛は密集しており、寒さから体を守れるようになっています。

一方で、高温が苦手です。

加えてアンデス山脈付近は湿度が低いため、湿度が上がりすぎないよう注意しましょう。

チンチラの寿命が長いことを先述しましたが、長寿の秘訣として生息する環境が関係しているといわれています。

冷感な土地で暮らすチンチラは代謝が低く、細胞に有害な物質が蓄積しづらいのではないかと考えられています。

つまりチンチラの長生きに大切なのは、温度管理だといえます。

チンチラがいる室温は、1年を通して上記の温度と湿度を保つようにしましょう。

チンチラと人が同居できる温度は?

上記ではチンチラの「快適な室温」として紹介しましたが、チンチラの適温だと同居している飼い主さんや家族は体調を崩してしまう可能性があります。

そのためにも、チンチラが「適応できる温度」を知っておきましょう。

多くの文献ではチンチラが適応できる温度は25℃までで、25℃を超えると熱中症を含めて何かしらの体調不良が見られるリスクが上がると記されています。

さらにチンチラが25℃で暮らすためには、湿度が重要です。

適応できる温度の範囲内であっても、湿度が50%を超えると熱中症になる危険性が高くなります。

つまり、チンチラが適応できる温度は25℃であっても、湿度が高い場合には設定温度を下げるといった調整が必要というわけです。

チンチラには低い湿度も大切なので、体調を崩さないためにも除湿器があると良いでしょう。

チンチラのケージには必ず温度計と湿度計を設置して、定期的にチェックしてください。

また、数字だけにとらわれず、チンチラが体調を崩すようなら設定温度や湿度を見直すことが重要です。

チンチラがかかりやすい病気

チンチラがかりやすい病気を知っておくと、早期発見・早期治療に役立ちます。

脱毛症

チンチラの脱毛の原因には

  • ストレス
  • 毛咬みや毛むしり
  • ケガ

などがあげられます。

チンチラをお迎えして間もなく脱毛してしまったら、ストレスが原因の可能性があります。

また、毛噛みや毛むしりは、自分でむしるパターンと同居のチンチラに噛まれたりむしられたりするパターンの2種類に分けられます。

ほかにもケガが原因で脱毛することがあり、脱毛の原因はさまざまです。

原因によって治療法が変わってくるので、獣医師の指示の下で治療を行いましょう。

熱中症

寒く乾燥する地域に生息するチンチラは、高温多湿が苦手です。

夏場と冬場のエアコンの設定温度には注意しましょう。

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夏場の設定温度24℃
冬場の設定温度20℃

特に日本の夏はチンチラに不向きなため、熱中症にならないよう配慮が必要です。

チンチラは汗をかかず、熱の放出は耳から行います。

温度が適切でない場合チンチラの耳はピンク色に変わり、体を伸ばして横たわるようになるので分かりやすいでしょう。

そのほかの症状として

  • 体が熱くなる
  • 耳の血管が見える
  • 呼吸が浅く速くなる
  • よだれを垂らす
  • チアノーゼで舌が紫色になる
  • ぐったりする
  • 血混じりの下痢をする
  • 痙攣や意識障害

などがあります。

熱中症対策としては基本的にはエアコンでの温度調節が主となります。

同時にペット用のクールマットなどを使用するのもおすすめです。

また、忘れがちなのが冬場の室温です。

湿度を上げないためにも加湿器は使用せず、エアコンの設定温度のあげすぎに注意しましょう。

不正咬合

「不正咬合」とは、前歯や臼歯が伸びすぎてかみ合わせが悪くなる病気です。

チンチラを含めたげっ歯類は生涯歯が伸び続けるため、牧草などで歯を研磨させて長さを調節します。

そのため飼育下では特に不正咬合になりやすいとされています。

不正咬合になりかみ合わせが悪くなると

  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 柔らかい食餌を好むようになる
  • よだれや涙が増える
  • 歯軋り

などの症状がみられます。

噛みにくくなるため牧草やペレットを食べなくなり、体重が減り始めます

中には小さなペレットや牧草の柔らかい部分だけを選んで食べるようになるケースもみられます。

よだれも出やすく、あごの下が濡れていたり、手で拭うため手も濡れていたりすることがあります。

あごが濡れているのを気にして、砂浴びの際あごを砂にこすりつけるしぐさが見られる場合もあります。

不正咬合の原因

不正咬合になる原因には次のようなものがあげられます。

  • おやつのあげすぎ
  • 牧草不足
  • ケージをかじる

チンチラにおやつをあげすぎると牧草やペレットを食べなくなり、不正咬合になります。

おやつのあげすぎは肥満や栄養不足にもつながるため、少量与える程度にしましょう。

また、ケージに入れておく牧草が足りず、咀嚼不足で不正咬合になってしまいます。

牧草は主食でもあることから、たっぷりと多めに用意しておきましょう。

さらにケージを噛んだり咥えてガンガン引っ張るような行動があると、かみ合わせが悪くなってしまい不正咬合となります。

ケージをかじる行動が見られたら、不正咬合に要注意です。

不正咬合の対策

不正咬合の対策は、なんといってもしっかり咀嚼させることです。

牧草はイネ科であるチモシーの1番刈りを選んでください。

2番刈りや3番刈といわれるものよりも硬くて栄養価が高く、繊維質も多いのでおすすめです。

一方で、アルファルファと呼ばれるものはマメ科の牧草で、カロリーが高く栄養組成がチモシーと異なります。

柔らかく成長期に適した牧草ですが、成長期以外ではチモシーとなります。

また、ペレットの大きさはそのままでは飲み込めないようなサイズだとたくさんすり潰さなければいけないので、咀嚼回数が増えると考えられます。

対策としては他にも

  • ペット用のかじり木などを用意する
  • ケージをかじる場合にはさらに目の細かい網を設置する

などで対応しましょう。

不正咬合は「硬いものをかじらせる」「咀嚼回数を増やす」ことが重要です。

便秘・下痢

チンチラは便秘や下痢になりやすいので注意しましょう。

それぞれの便の状態の目安は次の通りです。

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便秘黒いかたまり状のうんちがとても小さい
形が楕円ではなく丸い
量が少ない
下痢水っぽい
うんちが茶色
チンチラが踏むとつぶれるくらい軟らかい(軟便)

健康な状態のチンチラのうんちは真っ黒でチンチラが踏んでも崩れないくらい硬く、コロコロしています。

それ以外だと、便秘か下痢を疑いましょう。

便秘

便秘の原因には一過性のもののほかに、「うっ滞」や「異物誤飲」が考えられます。

食欲があり牧草をしっかり食べるようであれば一過性が多く、すぐに元の便に戻るでしょう。

一方で、食欲不振などがみられたら、うっ滞や異物誤飲など病気の疑いがあります。

「うっ滞」とは胃腸の動きが悪くなっている状態を指します。

ストレスや環境などでうっ滞となり、元気や食欲がなくなるので、それらを改善する必要があります。

また、ビニールなどの「異物誤飲」でも便秘になることがあります。

異物誤飲は腸で詰まると「腸閉塞」になる危険があるので、便秘が続く場合には動物病院で診てもらいましょう。

下痢

チンチラが下痢や軟便になる原因はさまざまですが、主に

  • ストレス
  • 食事や水
  • 急激な温度変化
  • 熱中症

などが考えられます。

対策としては、ストレスがかからない環境にケージを設置して、ケージは清潔さを保ち、適切な温度や湿度になるよう調節しましょう。

ケージの設置場所は静かで人通りが少なく、エアコンの風が直接当たらない場所が適切です。

温度や湿度に注意して、熱中症にかからないよう配慮しましょう。

チンチラがうんちを食べるのはなぜ?

チンチラがうんちを食べるのは習慣です。

実はチンチラが食べるうんちは「盲腸便」と呼ばれ、ほかのものとは性質が異なります。

盲腸便は少し柔らかく、ほかの便と比べてビタミンやミネラルがたっぷり含まれています。

チンチラはこの盲腸便を食べることで、栄養を再吸収しているといわれています。

チンチラは食糞ができなくなると体調を崩してしまうため、無理に止めさせないようにしましょう。

皮膚糸状菌症

「皮膚糸状菌症」とは、真菌と呼ばれるカビが原因の皮膚病です。

チンチラに多くみられます。

皮膚糸状菌症の症状は

  • 脱毛
  • 痒み
  • フケや赤み

などがあります。

糸状菌は健康な皮膚にも存在する常在菌です。

何らかの理由で抵抗力が落ちると症状が現れます。

症状が現れる原因には下記のようなものがあります。

  • ストレス
  • 不衛生
  • 高温多湿

カビは高温多湿の環境を好むため、ケージの清掃と温度や湿度は重要です。

そのため、室内の温度と湿度はこまめにチェックしましょう。

皮膚糸状菌症は人や他の動物にもうつる

皮膚糸状菌症はチンチラだけでなく、ウサギや犬、猫、人間にも感染することがあるので注意が必要です。

もしチンチラで皮膚糸状菌症と診断されたら、カビが広がらないような対策をとりましょう。

  • ケージ・ハウスを週に1回程度次亜塩素酸を薄めたもので丸洗い
  • 砂は毎回新品に入れ替える(お風呂も丸洗い)
  • ケージをハイターで丸洗い
  • 布製品を何から何まですべて捨てる(ラグまで捨てる)
  • 木製のものは全て廃棄。(真菌症はキノコの一種なので木に根付くため)
  • ケージを毎日お酢と水を混ぜたもので掃除する
  • 餌、水、砂は全て毎日変える

カビはモノに付着して感染源を広めていくため、掃除が重要となります。

布製品は洗濯という方法もありますが、できれば破棄する方が安心です。

また、ケージにカビが付着したまま残ってしまうと、チンチラが触れた場合、新たに症状が現れるケースがあります。

チンチラにも影響が残らないよう、ケージはお酢を水で薄めたもので毎日掃除しましょう。

カビの拡大防止には清潔が一番なので、こまめに掃除をして家族や同居のペットにうつさないよう気を付けてください。

チンチラを迎えるには

チンチラをお迎えする方法は主に3つあります。

ひとつずつ解説していくので、チンチラ探しの参考にしてください。

ペットショップ

ペットショップで探す方法は最も一般的だといえるでしょう。

ペットショップで購入すれば、必要なものを一式そろえることができます

わからないことがあればショップスタッフにすぐ聞けるのもメリットでしょう。

どんな子かはお世話をしている人が一番よくわかっているので、性格などを聞いてみるのもおすすめです。

ブリーダー

チンチラのブリーダーから購入するのも方法の一つです。

ただし生体の販売は「対面販売」が義務化されているため、現地に行く必要があります

移動距離が長いとお迎えしたチンチラにも負担がかかってしまうため、できるだけ居住地から近いところにあるブリーダーを探しましょう。

ブリーダーは専門的な知識が豊富で悩みや相談に乗ってもらえるため、購入後も安心です。

里親

チンチラの里親募集サイトや保護団体などを通じて、里親になる方法があります。

インターネットでチンチラの里親募集を検索してみると、多くの情報が得られるので試してみてください。

ただし、こちらも居住地から使い譲渡者を探す必要があり、譲渡にも条件が付けられることがあります。

チンチラを迎えるならペット保険への加入を検討しよう

チンチラを迎えるなら、ペット保険の加入を検討しましょう。

ペットの医療費は全額自己負担です。

治療費によっては家計の負担になることがあります。

ペット保険は医療費の負担を軽くしてくれるため、安心して動物病院に連れて行くことができます。

また、ペット保険に加入している「安心感」も大切です。

ペット保険に加入している安心感があると、ちょっとした体調不良でも動物病院に連れて行くようになるでしょう。

体が小さいチンチラの体調不良を放っておくとすぐに悪化し、命を落とすことがあります。

早期発見・早期治療は病気を治す重要なポイントです。

チンチラの寿命を延ばすためにも、ペット保険の加入を検討しましょう。

よくある質問

チンチラの寿命を縮める要因にはどんなものがありますか?

チンチラの寿命を縮める要因は主に飼育環境があげられます。飼育環境の中でも「ストレス」と「温度・湿度管理」は重要なポイントといえるでしょう。

チンチラにはストレスをかけないようにしましょう。静かな場所にケージを設置することや、あまり構いすぎないことが大切です。

またチンチラは暑さと多湿が苦手です。そのためチンチラにとって快適な温度と湿度を保つ必要があります。

詳しくは「快適な温度・湿度を保つ」をご覧ください。

チンチラは基本的には体が丈夫で、10年以上生きるポテンシャルを持っています。

チンチラの寿命を縮める要因を抑えて、長生きさせてください。

チンチラの寝床にヒーターは必要ですか?

チンチラの寝床のヒーターは基本的には室内の温度が10℃を下回るようなら使用しますが、中には寒がりな固体もいるため、ケースバイケースで使い分けましょう

チンチラは寒冷地に生息することから、冬はエアコンや暖房は必要ないと思われがちです。しかし、冬場でもエアコンや暖房で室内は温めて、温度の高低差がないようにしてください。1年中20℃~24℃をキープするのが理想でしょう。

そのうえで

  • 夏で室温が25度近くあるのに毛布によくもぐっている
  • 床暖房の上に居がち
  • 巣箱の中にこもる

などがみられたら、寒がりな証拠です。

逆に、毛布を投げ捨てたり巣箱にあまりこもらないようなら、ヒーターなしで様子を見ても良いでしょう。一緒に暮らしていれば、寒がりなのかどうかは分かるはずです。観察をして、チンチラの適温を見つけていきましょう。

ペット保険は必要?

ペットには公的医療保険制度がありません。そのため診療費の自己負担額は100%です。

もしものときに、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

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【チンチラの寿命は長い?】まとめ

チンチラの平均寿命は10歳前後と長生きです。

長生きさせるコツとして、「ストレスを与えない」「快適な温度と湿度を保つ」などがあります。

チンチラの体重管理にも注意しましょう。

肥満になると熱中症のリスクが上がります。一方体重が減るのは、何らかの病気のサインが考えられます。

不正咬合になっていないかなど観察して、病気の早期発見・早期治療を心がけましょう。

チンチラのもしもの時のためにも、ペット保険の加入がおすすめです。

万が一に備えて、チンチラを飼育する際にはペット保険の加入を検討しましょう。

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