犬の脱毛の原因はストレス?抜け毛から考えられる病気についても解説
犬の脱毛の原因として自然に抜ける換毛期以外にも、パターン脱毛症等の病気やストレス、加齢が原因であることもあります。部位や皮膚の色、症状で原因が特定しやすくなります。
この記事では
・犬の脱毛が病気か自然なものかを見極める方法
・犬の抜け毛で考えられる病気一覧
犬の脱毛の原因とは?
犬の脱毛の原因で最も多いものは、春と秋の「換毛期」です。これは夏の暑さや冬の寒さをしのぐために毛を生え変わらせるもので、換毛期の春や夏には沢山の毛が抜け落ちます。
温度が一定に保たれる室内で犬を飼っている場合は、季節を問わず毛が抜けることもあります。
しかし、犬の脱毛の中には病気やストレス、老化、アレルギー、ホルモン異常、栄養失調などが原因であることもあります。その場合は早急に皮膚科が専門の獣医師に診察してもらわなくてはいけません。
犬の脱毛で受診した方が良い症状
犬の脱毛が気になったときには、以下の症状がないかを確認してみましょう。
・頭や後ろ足、肘など部分的に毛が抜けている
・しっぽの毛が抜けている
・皮膚が赤くなっていたり黒い場所がある
・かゆがって皮膚をよくなめる
・フケがある
・皮膚にかさぶたがある
・皮膚が匂う 等
・アレルギー検査
・皮膚検査
犬の脱毛(抜け毛)で考えられる病気
脱毛が起こる病気はいくつか考えられますが、ここではその中でも代表的な病気をご紹介します。
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
腎臓の近くにある副腎という臓器からは「コルチゾール」というホルモンが分泌されています。このホルモンは炭水化物や脂肪、たんぱく質などの代謝をコントロールする役割があります。
このコルチゾールが脳下垂体の腫瘍などの原因により異常分泌すると免疫力が低下して発症するのがクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)です。
この病気を発症してしまうと、皮膚炎や膀胱炎、糖尿病などにかかりやすくなります。この病気はシニア期に入った高齢犬がかかりやすいです。
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)では、左右対称性の脱毛が起こります。ただしあまりかゆみは伴いません。この病気は脱毛の他にも多飲多尿の症状がみられます。
この病気は腫瘍が原因で発症することが多いので、治療は外科手術になることが多いです。外科手術が難しいとされた場合は生涯投薬治療が行われます。
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の治療費は10~15万円ほどかかります。
甲状腺機能低下症
甲状腺は喉の付近にある臓器で、この甲状腺からは全身の代謝をよくするためのホルモンが分泌されています。
甲状腺機能低下症は甲状腺から出るホルモンに分泌が少なるなることで発症する病気です。クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)と併発することもあります。
この病気はラブラドールレトリーバーや中型犬や大型犬、シニア期に入った高齢犬がかかりやすいとされています。
この病気が原因で脱毛が起きる場合は、以下のような症状がみられることがあります。
・皮膚に黒ずみがある
また、動くのを嫌がったり寒さに弱くなるなどの症状が特徴的です。
甲状腺機能低下症は投薬で甲状腺ホルモン剤で治療しますが、完治するのは難しいとされています。治療費は7万~13万円程度かかります。
アトピー性皮膚炎
犬のアレルギー疾患は皮膚で起こるトラブルの中でも最も多いですが、その中でもアトピー性皮膚炎はよくみられる病気です。
この病気はハウスダストや花粉などさまざまな刺激に体の免疫が過剰反応することで発症します。
基本的には遺伝が原因であることが多く、柴犬、シーズー、フレンチブルドッグなどが発症しやすい犬種であるとされています。
若年で発症することがあります。年齢を重ねることで一時的だった症状が一年中発することもあります。
アトピー性皮膚炎の初期には以下のような症状が、みられます。
・目、口、肛門、足先に脱毛や赤みがみられる
症状が進行すると、
・皮膚が固くなる
また、アトピーを引き起こす原因を除去した生活を送れるようにすることも重要です。アトピー性皮膚の治療費は4~7万円ほどです。
膿皮症
皮膚には細菌が一定数常在菌として存在しています。しかし何らかの原因で常在菌のバランスが崩れてしまい発症してしまうのが膿皮症です。
膿皮症には2つの症状があります。
・膿皮症の中でも多くみられる病気。大きく3つに分けられ、以下のような症状がある。
・膿痂疹…脇屋鼠径部に膿疱(のうほう)ができる。若年期で発症することが多い
・表在性拡大性膿皮症…背中や腹部で円形のフケや赤みがある
・細菌性毛包炎…毛孔に赤みや膿疱がある
・皮膚の深部にまで細菌が感染してしまい、広範囲の皮膚に強い炎症とかゆみや痛み、脱毛がある
パターン脱毛症
子犬の時期から若年期に発症の多い原因不明の病気です。遺伝性であるとも言われていますが、定かではまりません。
パターン脱毛症にはかゆみや炎症などは起こりませんが、以下のような症状が見られます。
・耳、耳の後ろ、鼻、胸、首周り、お腹、足、しっぽなどが徐々に薄毛になる
・チワワ
・トイプードル
犬の脱毛(抜け毛)の対処法
犬の脱毛を防ぐためには、以下のようなことを気を付けるようにしましょう。
・こまめにブラッシングをする
・月に1~2回はシャンプーする
。すでにかゆみなどの皮膚トラブルがある場合は通気性の良い服を着せる
また、早期に病気を発見するために、年に1回健康診断を受けることもとても重要です。
補足:犬の膿皮症・皮膚疾患におすすめのペット保険
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・自動的にご契約が継続とならない場合や、商品改定により保険料、補償内容などが変更となる場合があります。
引用:重要事項説明書
補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう
ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患や既に発症している病気や疾患は補償の対象外となります。
そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。
また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。
また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。
「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。
補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。しかし保険料も高くなり、補償内容のグレードも普通のプランより下がってしまいます。
高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。
よくある質問
犬が脱毛を起こした病気は人にうつりますか?
犬の脱毛を防ぐ食べ物やサプリメントはありますか?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【犬が脱毛する原因は何?生理的なものと病的なものがある!】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・脱毛以外の症状があるときは病院で受診しよう
・脱毛も起きる犬の病気の種類