シーズーのなりやすい病気は?性格や目についても徹底解説!
・シーズーのなりやすい病気
「シーズー」とは
古代中国宮廷で「聖なる犬」として大切にされていたという歴史を持っています。
ラサ・アプソとペキニーズの交配によって誕生した小型犬で、原産国は中国(チベット)。被毛ダブルコートですが、抜け毛が少なく、性格も穏やかなので飼いやすい犬として人気もあります。
シーズーの特徴
見た目が愛らしいシーズーですが、どんな特徴があるのか紹介します。
歴史
シーズーの起源は7世紀にさかのぼります。チベットの奥地の僧院で聖なる犬として飼育されていたラサ・アプソと中国の宮廷で門外不出とされていたペキニーズを交配させて誕生したのがシー・ズーです。
ちなみに、チベットでは犬は「幸福な動物」とされており、価値のある贈り物として扱われていました。外国の要人、特に中国の皇帝へ「ラサ・アプソ」が献上されたという経緯があります。
中国が原産国で、「獅子狗(シーズーゴウ)」とも呼ばれており、仏教の影響を受けた中国では獅子(ライオン)は最も尊ばれた動物です。
日本でも人気犬種トップ10に入るなど不動の人気を誇っています。
サイズ
JKCによると標準サイズは体高27センチ以下、体重は4.5~8㎏とされています。筋肉質で骨太、大きさのばらつきがあるのもこの犬種の特徴です。豊かな尻尾の毛を揺らしながら歩く姿はまるで金魚と表現されることもあります。
被毛
シー・ズーの被毛の色に関しては特に規定はなく、日本で多くみられるのは「ホワイト&ゴールド」「ホワイト&ブラック」のパーティカラー(白をベースに一、二色のはっきりとした斑があるもの)が多く、ソリッドカラー(単色)ではブラック、グレー、ブラウン、ホワイト、ブラックなど様々です。
成長に伴い、色が変化するのも特徴ですが、一般的には色が薄くなってきます。子犬を見て成犬になったときの被毛の色を想像するのはなかなか難しいようです。
ダブルコートで抜け毛は少ないですが、毎日のブラッシングは必要になります。
オーバーコートは引きずって歩くほど長く伸び、顔もすっぽり隠れるくらい(フルコート)でその姿は美しくエレガントです。
サマーカットは一般的に見られる短くカットする方法で愛嬌たっぷりの顔が見られます。耳の毛を伸ばしてリボンで結ぶなどおしゃれも楽しめます。
お手入れ
シーズーの魅力は長く艶々とした被毛。お手入れは大変ですが、一度は愛犬のフルコートの姿もみてみたいですね。
毎日のお手入れにブラッシングは欠かせません。怠ると柔らかな被毛はすぐに毛玉になり、そこから皮膚炎になる危険性もあります。
ブラッシングをしながら皮膚の状態はもちろん、全身をしっかりと触りボディチェックをしましょう。また、目・耳・皮膚の病気になりやすい犬種なのでチェックを怠らないようにしましょう。
月に1回程度のシャンプーも必要です。
寿命
寿命は14~15歳程度と言われています。
遺伝の有無や日ごろの健康管理、飼育環境により寿命は左右されますが、特に体重管理は大切です。
また、シーズーにとっては日本の夏の高温多湿な環境は過ごしにくく、短頭種であるので呼吸が苦手です。温度管理をきちんと行わないと熱中症などにもなりやすい犬種です。
シーズーの性格
性格はおとなしく穏やかな性格で、子供や高齢者のいる家庭でも飼いやすいと言われています。
シーズーの性格を表現する言葉を並べてみます。
飼い主さんから見ると、個々に性格もことなり、一口で表現するのは難しいようです。
しつけ
基本的に従順で賢い犬種なのでしつけはすやすい犬種です。
しかし、やり方を間違うと頑固な一面も持ち合わせているので、しつけの修正が難しくなってきます。飼い主さんが一貫して、根気よく行うことが大切です。
きちんとしつけないと癇癪をおこしたときに噛みつく危険性もあります。
しつけは犬も人も安全に過ごすために必要なことなので、良い関係を作りながら気長にしつけていきましょう。
ストレス
室内のみの生活は運動不足にもなるので、一日2回、各30分程度の散歩がおすすめです。ゆっくりと気分転換もかねて散歩を楽しみましょう。体型からみるとゆったりしているように見えますが実は活動的な面も持っています。
シーズーのなりやすい病気・ケガ
シーズーがかかりやすく、他犬種と比べても圧倒的に多いのが「目の病気」と「皮膚炎」「外耳炎」です。
【シーズーの皮膚の特徴】
アトピー性皮膚炎
犬の最も多い皮膚疾患です。環境アレルゲン(花粉・ダニ・カビなど)に対してアレルギー反応を起こします。
シーズーは犬アトピー性皮膚炎の好発犬種として挙げられており、生まれつき皮膚のバリア機能が弱い体質に関係していると言われています。
3歳以下の若いころに発症「良くなったり悪くなったり」を繰り返し、特に夏場に悪化しやすいという特徴があります。主に四肢の屈伸部や脇、内股に症状がでます。
アトピー性皮膚炎は脂漏症やマラセチア皮膚炎を併発することが多く、またアレルゲンを特定することも難しく、他の皮膚炎との見分け方が非常に難しい疾患です。
目の病気① 第三眼瞼腺脱出(チェリーアイ)
【シーズーの目の特徴】
シーズーは他犬種に比べて突出して目の疾患が多い犬種です。通常犬の眼瞼裂の長さは3センチ以下ですが、シーズーは3センチ以上と大きく、しかも眼窩が浅く、瞬きも不完全になりがちです。目が大きくて飛び出しているので、乾燥したり、傷がつく危険性が大きくなってきます。アニコム統計によると、シーズーの目の病気は他犬種では9.3%に対して23.2%と1.5倍近くになっています。目に傷がつくと他の眼科疾患の原因となり、網膜剥離や白内障の原因ともなります。
第三眼瞼は下瞼の内側にあり、眼球の保護や涙の産生などの役割を果たしています。普段は目頭の中に隠れているのですが、チェリーアイは第三眼瞼の付け根が緩むことにより飛び出してしまいます。
目脂や涙が出てくるので違和感から前肢で目をこすることにより眼球を傷つけ結膜や角膜を傷つけることになります。
点眼薬や内服薬で炎症を抑える治療を行い、効果がない場合や繰り返し症状が出る場合は手術が必用です。
目の病気② 白内障
人にも多くみられる疾患で、目の水晶体が白濁して視力が失われていきます、大きな原因は加齢ですが、シーズーは目を傷つけやすくそのことが白内障の原因になることもあります。
またアトピー性皮膚炎にかかりると白内障になりやすいという報告もあります。
【補足:白内障・ブドウ膜炎(左目)の実際の治療費】
期間/回 | 合計治療費 | |
通院 | 6日 | 45.400円 |
入院 | 5日 | 114,600円 |
手術 | 1回 | 249,200円 |
合計金額 | 409,200円 |
※PS保険での実際の保険金請求額を参考にした金額になります。
目の病気③ 網膜剥離
物を見るのに大切な役割を担っている網膜の病気で、視力低下、更には失明の危険性もあります。神経細胞などが存在する神経網膜が神経上皮細胞膜から剥がれることによって視力が低下していきます。
原因としては外傷・感染による網膜の炎症、全身疾患(腎疾患、甲状腺疾患など)との関連など様々ですが、シーズーでは3%が網膜剥離を発症していると言われています。
シーズーのかかりやすい目の病気としてはその他、睫毛乱生・乾燥性結膜炎・潰瘍性角膜炎・外傷性角膜炎・結膜炎などが挙げられます。
椎間板ヘルニア
椎間板は前後の脊椎を連結する重要な組織です。中心の髄核はゼリー状をしており、その周囲を強靭な繊維輪で包み込んでいます。中心がゼリー状であることにより、衝撃を吸収するクッション的な役割をしています。
椎間板ヘルニアはハンセンⅠ型とⅡ型に分類され、Ⅱ型は加齢に伴い椎間板の繊維輪が膨らみ脊髄を圧迫するために生じます。
ハンセンⅠ型は軟骨異栄養性犬種(遺伝的要因により骨格が作られる際に骨が長く成長しない)に生じる椎間板ヘルニアです。シーズーはこのタイプのヘルニアにかかりやすい犬種です。
成長に伴い2歳くらいまでに、本来はゼリー状である髄核が軟骨様に変性、繊維輪を突き破って脊髄神経を圧迫します。3~6歳くらいの時には発症し、その後再発を繰り返しながら悪化していきます。
症状としては痛み・ふらつき・麻痺・感覚消失などがあります。
【補足:椎間板ヘルニアの実際の治療費】
期間/回 | 合計治療費 | |
通院 | 9日 | 133,830円 |
入院 | 7日 | 114,200円 |
手術 | 1回 | 182,420円 |
合計金額 | 430,450円 |
※PS保険での実際の保険金請求額を参考にした金額になります。
シーズーにおすすめの保険は?
ここではシーズーに合ったおすすめのペット保険、比較・選び方について解説します。
全てのペット保険で補償の対象外である去勢の費用等の項目は除き、あくまで保険会社・プランで差別化になるポイントに絞って解説します。
他サイトのようなランキング形式ではなく、あくまでシーズー目線で解説していきます。
【シーズーのペット保険加入の選び方のポイント】
・チェリーアイ
・睫毛乱生
・椎間板ヘルニア②加入後に発症した先天性、遺伝性疾患が補償されるか
③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも手術は他社と比較しても手厚いか
④更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか
①シーズーのなりやすい病気が補償されるか確認
ペット保険は保険会社によって補償する病気や、補償の対象外となる項目が異なります。
中にはシーズーがなりやすい高額治療が必要な椎間板ヘルニアを補償の対象外としているペット保険も存在します。例えば「SBIいきいき少短」では椎間板ヘルニアが補償の対象外です。
特に下記の傷病・疾患は保険会社によって補償されるかが異なりますので、必ず保険約款や重要事項説明書を確認することをおすすめします。
また公式HPでも「保険金のお支払いできない事例」の中に記載されていることがほとんどですので必ず確認しましょう。
【シーズーがなりやすい病気で補償の対象外か確認すべき病気】
・睫毛乱生
・椎間板ヘルニア
②加入後に発症した先天性、遺伝性疾患が補償されるか
シーズーがなりやすい、「椎間板ヘルニア」は先天性、遺伝性の要素も大きい疾患です。
全てのペット保険で加入前に発症している先天性、遺伝性疾患は基本的には補償の対象外となってしまいますが、加入後に発症した先天性、遺伝性疾患を補償するかどうかは保険会社によって異なります。
こちらも併せて公式HP内の「保険金をお支払いできない事例」や保険約款・重要事項説明書を確認しましょう。
せっかく保険に加入するのであれば、シーズーのためにも椎間板ヘルニアにも万全の備えができるようにしましょう。
③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも手術補償の手厚さを重視するのがおすすめ
シーズーがなりやすい病気である「アトピー性皮膚炎」は長期もしくは複数回の治療が必要になる疾患です。また「椎間板ヘルニア」や「白内障」は外科手術を伴う高額治療が必要になる傷病です。
そのため、シーズーには「通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険」に加入することがおすすめです。
また、椎間板ヘルニア、白内障は手術となると40万円以上かかることもあることから、シーズーにはフルカバー型の中でも手術補償が他社より手厚いペット保険に加入することをおすすめします。
特に
④更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか
ほとんどのペット保険が一年契約となっており、契約を毎年更新していくことで終身の補償となっています。
つまり、ペット保険に加入すると毎年契約更新の審査があります。
中には「前年度にかかった傷病や慢性疾患」等の、特に治る見込みが少ない、再発の可能性が高い慢性疾患を、更新の際に「来年度から補償の対象外とします。」と条件を付け加えてくる保険会社があります。
もちろん中には「更新の際に条件を付け加えることはありません」といった記載をしているペット保険もあります。
そのため、上記のようなペット保険だと更新時の際に「来年度から○○は補償の対象外とします」といった条件を付けられる可能性があります。
そのため、加入を検討しているペット保険会社の「更新時の対応」についても必ず確認することをおすすめします。
また、ペット保険比較アドバイザーではそういった情報も一つの記事内でまとめていますのでぜひ一度ご確認ください。
シーズーにおすすめのペット保険をご紹介!
最後に、今回ペット保険比較アドバイザーではシーズーにおすすめのペット保険を2社ご紹介します。
おすすめの理由としては上記で説明したシーズーのペット保険の選び方、ポイントや条件をすべて満たしているからです。
一部PS保険は手術の補償金額が1回あたり最大10万円だったり不安な点はありますが、先天性疾患や更新時の対応が他社より優れています。
ただし、細かい補償内容や金額についてはもちろん違いがありますので必ず重要事項説明書や保険約款、パンフレットや公式HPを確認してください。
あくまで参考ですが、保険料重視であればPS保険補償内容重視であればアニコムに加入することをおすすめします。
メリット | デメリット | |
・「腸内フローラ測定」等の予防型サービスも付帯 ・手術は一回当たり最大14万円まで保障(補償割合70%プラン) ・窓口精算可能 |
保険料が高い
※健康割増引制度により保険の利用状況によって割増引の適応【可】 |
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保険料が安い | ・1つの病気に対しての限度額・回数があり (更新時にリセットされない) ・手術は一回当たり最大10万円まで |
弊社の商品の保険期間は1年間ですが、ご契約には「継続契約特約」を適用して引受をさせていただいておりますので、解約等のお申し出がない限り満期後は、原則ご契約は自動的に継続となり、終身ご継続いただけます。
※ご注意
・ご契約者または弊社より別段の意思表示があった場合には、ご契約は継続となりません。
・自動的にご契約が継続とならない場合や、商品改定により保険料、補償内容などが変更となる場合があります。
引用:重要事項説明書
補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう
ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患は補償の対象外となります。
そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。
また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。
また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。
「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。
補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。しかし保険料も高くなり、補償内容のグレードも普通のプランより下がってしまいます。
よくある質問
シーズーはしつけがしやすい犬種ですか?
犬もストレスが皮膚炎を起こすことがあるのですか?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に入ることをおススメします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【シーズーがなりやすい病気】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・シーズーのなりやすい病気
・シーズーにおすすめのペット保険