犬のお腹がキュルキュル鳴る原因は?考えられる病気と対処法を解説!
2023年12月1日
犬のお腹がキュルキュル鳴る原因は、空腹時、ストレス、運動不足等の理由が考えられます。お腹が鳴る以外に、下痢や嘔吐、食べない等の症状がある場合は病気の可能性があるので要注意です。
この記事では
・犬のお腹がキュルキュル鳴る時に考えられる病気
・犬のお腹がキュルキュル鳴る時の対処法
犬のお腹がキュルキュル鳴るのはなぜ?
犬のお腹からキュルキュル、グルグル、ポコポコなど、音が聞こえることがあります。
音の大きさや鳴り方は、胃の中の内容物の状態や胃の形状によっても異なります。
犬のお腹が鳴る原因は、大きく分けて「生理現象」と「腹痛」の2つの理由が挙げられます。
生理現象の場合
まずひとつ、人間と同じように生理現象で犬のお腹がキュルキュルやグルグルと鳴ることがあります。
お腹が空いている時、食事の後に食べ物を消化するため、胃や腸が動いて音が鳴ります。
犬が特にいつもと変わりなく、元気ある状態なら特に心配はいらないでしょう。
お腹が痛い場合
犬はお腹が痛い時にお腹が鳴ることがあります。
原因は、お腹にガスがたまっていたり、胃の調子が悪い、異物を食べてしまった、ご飯が合っていないなどが考えられます。
また、膵炎や寄生虫による感染症など、炎症や病気の可能性もあり注意が必要です。
犬のお腹がキュルキュル鳴る時に考えられる病気以外の主な原因とは?
ここからさらに詳しくお腹がキュルキュル鳴る原因について解説します。
お腹が減っている
人間と同じように、犬もお腹が減るとお腹からグルグル、グーグーなど、音が鳴ることがあります。
空腹になると胃の収縮運動が始まり小腸にその動きが伝わります。
この時に、消化しきれなかった食べ物のカスや水分、空気などが動くことで空気が振動し、お腹の音が鳴ると考えられています。
ご飯が体に合っていない
犬も個体によって、ご飯が体質、胃腸に合わない場合があります。
ご飯が犬の胃腸に合っていないと、消化不良を起こしたり消化する際に胃に負担がかかってしまいます。
自分の胃腸に合わない物を食べることにより、腸内環境が悪くなりお腹がキュルキュルと鳴ることがあります。
胃や腸が消化活動をしている
食べ物を食べた後、胃で食べ物を消化するときにお腹の音が鳴ることがあります。
また、消化が進んだ食べ物が腸へと移動した時に、胃が動いたり、腸の筋肉が収縮する蠕動(ぜんどう)運動により、お腹の音が鳴ると考えられます。
食べた後に犬のお腹が鳴っているようなら、胃や腸が消化活動をしていると考えられるでしょう。
お腹にガスが溜まっている
フードを早食いをすることによって、食べ物と一緒に空気を飲み込んでしまいお腹にガスがたまってしまいます。
また、便秘になるとお腹にガスがたまりやすくなってしまい、お腹がギュルギュルやポコポコと鳴ったり、ゲップやおならが出るようになります。
犬が便秘になる原因は、水分不足や運動不足、フードが合っていない、腸の働きが悪くなっているなどが挙げられます。
ストレスを感じている
犬は繊細で、ストレスを感じやすい動物です。
ストレスを感じることによって自律神経が乱れ、胃腸に負担がかかり働きに影響が出ます。
また、免疫力が低下し、悪玉菌が増えることで腸内で異常な発酵が起きてしまい、お腹がギュルギュルやゴロゴロと鳴ることがあります。
ストレスを感じる理由は、「お散歩に行きたいのに連れて行ってもらえない」「飼い主さんに遊んでもらいたいのにかまってもらえない」など、犬によってもさまざまです。
愛犬がストレスを感じない生活環境を整えてあげましょう。
運動不足から食欲や胃腸機能が低下している
犬は運動不足によって、消費カロリーが少なくなり、食欲が落ちてしまいます。
胃腸の機能も低下してしまい、腸が正常に働かず、お腹が鳴っていることがあります。
また、運動不足によってストレスを感じていたり、便秘になってしまう場合もあるので気をつけましょう。
また老犬の場合、胃酸が過剰分泌している状態、つまり胃腸が疲れて機能が正常に働いていない場合、犬のお腹がキュルキュルとなることがあります。
異物誤飲
犬が異物を誤飲した時、外に排出しようと腸の運動が起こり、お腹からギュルギュル、ゴロゴロなど音が聞こえることがあります。
犬が誤飲をした後、落ち着きがない、便秘や嘔吐を伴っている場合、危険な状態のケースがあります。
誤飲した疑いがあり、愛犬に異常が見られた時は、早急に動物病院を受診してください。
犬のお腹がキュルキュル鳴る時に考えられる病気は?
犬は、病気が原因でお腹がキュルキュル鳴ることもあります。
病気の場合は、早めの治療が必要なケースもあるので注意が必要です。
腹痛
犬のお腹が鳴る時、腹痛を伴っているかもしれません。
原因は、人間と同じように、お腹が冷えることによって、便秘や下痢になって腹痛を起こすことがあります。
また、体質に合わない食べ物を食べたり、アレルギー反応を起こしてお腹が痛くなる可能性もあります。
膵炎
膵炎を発症すると、犬のお腹が鳴ることがあります。
膵炎は、膵臓に炎症が起こり、膵臓内の消化酵素が膵臓自体を溶かしてしまう病気です。
主な症状は、強い腹痛、激しい嘔吐、下痢、食欲不振などがあり、重度になると命に関わります。
腹部に激しい痛みを感じると犬は、フセの体勢でお尻だけ高く持ち上げる、通称「祈りのポーズ」をすることがあります。
腹痛や嘔吐、下痢などの症状が見られたら早急に動物病院へ連れていくようにしましょう。
過敏性胃腸炎
過敏性胃腸炎は、ストレスとの関連が深いと考えられていますが、原因は明確にはなっていません。
症状は、お腹が鳴ったり、腹痛、軟便、下痢、時には便秘の症状が見られることもあり、慢性的に続きます。
また、抱き上げた時や、腹部に触れた時に痛がることがあります。
腸閉塞
腸閉塞は、異物の誤飲などによって、腸が塞がれてしまう、または腸の内容物が深刻な通過障害を起こす病気です。
腸閉塞になると、異物によって通り道が狭くなり、便やガスの排出が難しくなります。
症状は、腹痛や嘔吐、便秘、下痢、食欲がないなどで、腸の閉塞の状態によっても異なります。
完全に塞がってしまった場合や、閉塞によって腸が損傷している場合、緊急性が高く、命に関わる危険があります。
胃拡張・捻転症候群
胃拡張・胃捻転は、胃がガスによって膨張し、さらに胃が捻じれてしまった状態です。
胃の捻転により血管を圧迫してしまうと、循環不全・ショックなどを起こし、重篤な状態となってしまいます。
胃の拡張、または捻転によりお腹が張り、腹痛を伴いお腹から音が聞こえることもあります。
その他に、落ち着きがなくなる、震える、吐きたいのに吐けない、大量のよだれが出るなどの症状が見られます。
早食いや大量摂取などが原因となるため、一回の食事で大量に与えず、小分けにしてあげるなどの工夫をするといいでしょう。
食後すぐの運動を控えることも大切な予防対策です。
緊急性の高い病気で、発生から数時間で死に至ることもあります。
胃拡張・胃捻転と思われる症状が見られたら、早急に動物病院へ連れていきましょう。
寄生虫
回虫などの寄生虫が犬の体内に入り込み、感染症を起こしてしまい、お腹が鳴ることがあります。
寄生虫が消化器官に住み着いてしまうと、腸内環境が悪化してしまいます。
重度になると症状が現れるようになり、食欲低下、消化不良、下痢、腹部膨満、粘血便などが見られます。
原因は、便や汚染された環境から感染可能な虫卵を摂取することによる感染、または母体から子犬への胎盤感染などです。
子犬の時期に定期的な検便を行う、犬の便はすぐに片付けるようにするなどの対策をしましょう。
犬のお腹がキュルキュル鳴るのが止まらないときの対処法は?
犬のお腹がキュルキュル鳴り止まない時、どう対処すればいいかを解説します。
安静にして休ませる
お腹がキュルキュル鳴っている時に、無理に動かしたり触ったりすることは避けましょう。
まずは、安静にして休ませて、しばらく様子を見てみます。
それでも症状が治まらなかったり、さらにひどくなる場合は、動物病院で獣医師に相談しましょう。
食事の内容や回数を見直す
お腹がキュルキュル鳴っている時に、一気に食事を摂ることで、さらに悪化してしまう可能性があります。
特に早食いをする犬は、フードと一緒に空気もたくさん飲み込んでしまいます。
一気にたくさんの量を食べるのを防ぐため、1日の食事の量を数回に分けて少しずつ与えるようにしましょう。
早食い防止の食器を使うことも対策のひとつです。
早食いを防止することで、不要なガスの発生を抑え、消化不良の予防にもなります。
消化不良を起こしやすい犬には、ドライフードをふやかしてあげることも対策になります。
水を飲ませて様子を見る
お腹が鳴っている時、お水を適量飲ませて安静にさせると落ち着く可能性があります。
ただし、冷たい水はお腹を冷やしてしまい逆効果になってしまうので注意が必要です。
冷水ではなく、常温の水を与えるようにしましょう。
24時間の絶食をさせる
お腹がキュルキュル鳴ることに加えて、嘔吐や軽い下痢の症状があった場合は、食事を与えず24時間の絶食をします。
胃腸が不調の時に、食事を摂るとさらに症状が悪化してしまう可能性があります。
絶食によって胃腸を休め、体内の不要物を排出させることで回復が期待できます。
もし、嘔吐や下痢の症状が重く元気がない場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
お腹をマッサージする
腸の動きが悪い時、腹部のマッサージで改善されることがあります。
犬にとって、大好きな飼い主さんに触ってもらえることは、リラックス効果も期待できます。
下腹部を「の」の字を描くように優しくマッサージします。
ただし、触る位置や強さを間違えてしまうと、体調不良の原因となることがあり逆効果です。
マッサージを行う場合は、獣医師に相談し、方法を指導してもらうといいでしょう。
犬のお腹がキュルキュル鳴っている時、動物病院に連れて行くタイミングは?
犬のお腹が鳴っている時、病院へ連れて行くべきかどうか判断に迷うこともあるでしょう。
早めに動物病院へ受診した方がいいケースもあるので、愛犬の様子や症状を見て判断する必要があります。
様子を見ても大丈夫な場合
お腹が鳴る以外に特別な症状がなく、元気に普段通り過ごしているようなら、特に心配はないと言えるでしょう。
ただ、油断はせず、様子は気にして見るようにしておきましょう。
すぐに動物病院に連れていくべき症状
お腹がキュルキュル鳴っていて、元気がなく、ご飯を食べない、下痢や嘔吐、腹痛、お腹が張るなどの症状が伴う場合は動物病院へ連れていきましょう。
お腹の音が鳴る以外に他の症状が見られる場合、緊急性の高い病気の可能性があります。
お腹の鳴る音が大きかったり、安静にしていても音が鳴りやまない時も、動物病院で獣医師に相談をしてみてください。
犬のお腹がキュルキュル鳴っているとき、市販の整腸剤を与えてもいい?
市販で売られている人間用の調整剤を犬に与えても、特に問題ないと言われています。
調整剤を服用することで、腸内の善玉菌を増やし、消化不良などの軽減が期待できます。
ただし、犬と人間では体の大きさが異なるため、服用する量に注意しなければなりません。
犬用の調整剤も市販されているので、心配であれば犬用を選ぶ方が安心です。
人と犬の腸内細菌は違うので、犬専用につくられた調整剤の方がより効果的です。
できれば犬用の調整剤を与えることをおすすめします。
よくある質問
犬のお腹が鳴っている時、散歩中に草を食べたがります。食べても大丈夫でしょうか?
普段と変わらず元気ですがお腹の音がずっと鳴っています。病院へ行くべきですか?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
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【犬のお腹がキュルキュル鳴る原因は?考えられる病気と対処法】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・犬のお腹がキュルキュル鳴る時に考えられる病気
・犬のお腹がキュルキュル鳴る時の対処法