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犬の首の後ろに腫れがある?危険なしこりや良性と悪性の見分け方も解説

2024年4月24日

病気・ケガ

犬の首の後ろに腫れがある?危険なしこりや良性と悪性の見分け方も解説サムネイル

犬の身体に腫れ物があり、心配になった経験はありませんか?

犬にみられるしこりは、やわらかいものやぷにぷにしたものなどさまざまです。

できる場所も頭皮や顔、胸、首の後ろなど広範囲にわたり、痛くないから大丈夫というわけでもありません。

注意したいしこりにはどんなものがあるのでしょうか?

この記事では

・犬のしこりで考えられる病気
・犬のしこりを見つけた時の対処法
・犬のしこりの予防法や早期発見のコツ
について解説します。
最後までお読みいただければ、しこりはペット保険の補償対象かもわかるようになっていますので、ぜひ参考にしてください。
・良性…犬の身体を侵害さない、命を奪わない
・悪性…犬の身体の組織や臓器に広がり、転移をしながら体をむしばむ可能性がある

動物病院では、細胞診や病理組織学的検査などの「組織学的検査」で、良性か悪性かを確定診断します。

悪性だと診断されたしこりは、一般的に「悪性腫瘍」や「癌」といわれます。

悪性腫瘍は放置すると転移し命を脅かすため、早急に治療を始める必要があります。

また、多くの悪性腫瘍は、進行とともに大きくなり破裂の危険があるため注意が必要です。

一方、良性の腫瘍だと多くは経過観察です。

ただし生活に支障が出るなど、腫瘍ができた場所によっては良性でも切除手術を行う場合があります。

犬は皮膚にしこりができることが多くあり、ブラッシングや触れ合いを多く持つと早期発見が可能です。

犬とのコミュニケーションの時間をしっかり作って、同時に健康管理も行いましょう。

そもそもしこりとは?

しこりとは、皮下もしくは皮下組織にできるできものや粉瘤などのかたまりのことです。

腫瘤(しゅりゅう)とも呼ばれます。

犬にみられるしこりには、固いものや柔らかいもの、パッと見て分かりやすいもの、触っても動かないもの、脱毛があるもの、痒みがあるものなどさまざまです。

しこり自体に痛みや痒みがなくても、犬が気にして噛んだり舐めると脱毛するケースがあります。

また、舐めて炎症を起こすと二次感染的にほかの疾患にかかる場合があるため、気にするようなら獣医師に相談しましょう。

しこりには腫瘤以外にも耳に発生する「耳血腫」があります。
アメリカンコッカースパニエルなどたるみがある垂れ耳の犬種に多くみられ、耳たぶの皮膚と軟骨の間に血が溜まることでコブになります。耳たぶが腫れるのが特徴です。
ただし今回は「腫瘍」に焦点を当てて解説します。

しこりができる原因

しこりができる原因は主に

・傷ついた細胞の異常繁殖
・ウィルス感染
・環境的要因

です。

傷ついた細胞の異常繁殖

何らかの原因で細胞が傷つき、傷ついた細胞が異常繁殖を起こしてしこりとなったものが腫瘍です。

中でもシニア犬には腫瘍が多くみられます。

シニア犬は長い年月をかけて細胞が傷ついており、免疫力が落ちていることで回復できずに腫瘍化していくためです。

ウィルス感染

ウィルス感染でもしこりができます。

しこりの原因となるウィルスは、自然界に存在する身近なものです。

エアコンによる乾燥などで皮膚のバリア機能が低下している時にこのウィルスに感染すると、イボやしこりとなります。

加湿器を使用するなど、空気が乾燥しすぎないよう配慮することが大切です。

環境的要因

しこりの原因として、環境的な要因も考えられています。

環境的要因とは

・化学物質
・大気汚染物質
・食品添加物
・放射線
・紫外線

などです。

空気中に舞う化学物質や大気汚染物質は、昔と比べて何倍も増えたといわれています。

また、紫外線が犬の皮膚に与える影響も懸念されます。

さらに、ドッグフードは食品添加物が使用されていないもを選びましょう。

原材料欄を確認して購入することが重要です。

犬の首にしこりがある・腫れている時に考えられる病気

犬の首にしこりや腫れがみられるときに考えられる病気として

・イボ
・肥満細胞腫
・脂肪腫
・乳腺腫瘍
・悪性リンパ腫
・甲状腺癌

があげられます。

犬のしこりには「良性」と「悪性」があり、悪性腫瘍は犬の死因の上位を占めています。

良性と診断されても、気にして舐めたり噛んだりするようなら治療が必要になります。

生活に支障が出るようなら良性でも切除するケースがあるため、しこりを見つけたら動物病院にできるだけ早く連れていってください。

ここからは、犬にしこりや腫れがある時に考えられる病気を一つずつ解説していきます。

イボ

犬にイボができる原因は主に

・ウィルス性
・免疫力の低下

です。

中には原因不明のものもあります。

良性のイボで多いのはパピローマウィルスによる「乳頭腫」です。

一方、悪性のものだと「肥満細胞腫」が多くみられます。

犬のイボは体中のどこにでもできる可能性がありますが、中でも爪の付け根や口腔内は要注意です。悪性の可能性が高くなります。

頬の下や内側などが腫れているように見えたら獣医師に相談しましょう。

他にも、ミニチュア・シュナウザーや老犬に多いとされる良性の「表皮嚢胞」があります。

表皮嚢胞は吹き出物のようなもので、毛穴や皮脂腺に皮脂や細菌が詰まって発生し、膿む場合があります。

イボの原因や種類、予防法などこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

肥満細胞腫

先述したように「肥満細胞腫」は、犬の悪性腫瘍で多くみられます。

「肥満」とありますが犬の肥満とは関係なく、「肥満細胞」と呼ばれる炎症や免疫反応に関わる細胞が腫瘍化したものです。

犬の場合多くが皮膚に現れ、できやすい場所は

・背中
・鼠径部
・太もも
・首筋

などです。

約50%が体~陰部周囲、40%が足、10%が頭部~首の後ろやうなじに発生し、10~15%は多発する傾向にあります。

発生すると痛みやかゆみ、発赤などが現れます。

パッと見ただけでは悪性や良性など見分けるのが難しく、虫刺されと勘違いしやすい症状です。

ペニスや玉袋などに赤いできものを見つけたら、様子を見ずに動物病院で調べてもらいましょう。

脂肪腫

肥満細胞腫とよく似た病名ですが、こちらは良性のしこりです。

皮下組織にできる脂肪の塊で、

・お腹
・背中
・脇の下
・太もも
で多くみられます。
高齢になると現れやすく、触るとぶよぶよと柔らかいのが特徴です。

良性の腫瘍ですが、無症状で何年も時間をかけてゆっくりと大きくなります。

犬に悪影響を与えることはほとんどないものの、腫瘍ができた場所によっては動きにくくなるなど、生活に支障が出る場合があります。

そのようなケースだと、切除手術を検討することがあります。

乳腺腫瘍

犬の乳腺腫瘍とは、乳腺に腫瘍ができる、いわゆる乳がんのことです。

人間の乳がんだと悪性腫瘍に分類されますが、犬の乳腺腫瘍は悪性50%良性50%の確率です。

そのため犬が乳がんにかかっても、必ず悪性とは限らないという特徴があります。

最初は乳首(乳腺)に小豆くらいの小さなしこりとして見つけられます。

あまり大きくならないから良性だとは言い切れないので、注意が必要です。

良性だと転移はしませんが、悪性だと多くは肺に転移します。

腫瘍が肺に転移すると

・呼吸が早くなる
・咳

などの症状がみられます。

避妊手術は、乳腺腫瘍を予防するのに効果が高い方法とされています。初回のヒートが始まる前に手術を終わらせておくのが最も効果的です。
ヒートを迎えるごとに予防効果が弱くなってしまうので、出産予定がなければできるだけ早く避妊手術を予定しましょう。

悪性リンパ腫

悪性リンパ腫は悪性腫瘍です。

リンパ腫と呼ばれるものに良性はなく、リンパ球という細胞が増殖して腫瘍になったものを「リンパ腫」といいます。

犬の悪性リンパ腫は、体の表面にある「体表リンパ節」に発生するケースです。

【犬の体表リンパ節】
・「下顎リンパ節」…顎の下
・「浅頸リンパ節」…首の付け根、肩や人の鎖骨あたり
・「腋窩リンパ節」…脇の下、前足の付け根あたり
・「鼡径リンパ節」…股関節、後ろ足の付け根
・「膝窩リンパ節」…膝の裏

通常時これらのリンパ節は非常に小さいため、触るのが困難ですが、腫れてくると簡単に触れてしまいます。

しっかり触れる場合には獣医師に相談しましょう。

甲状腺癌

甲状腺にできる腫瘍には良性と悪性がありますが、犬の甲状腺腫瘍は90%が「悪性」です。

悪性の甲状腺腫瘍を「甲状腺癌」と呼びます。

甲状腺とは気管の両側にあり、甲状腺ホルモンを生成・分泌している組織です。

甲状腺ホルモンは犬の代謝機能や体温を調整し、成長に関わる重要な役割を担っています。

甲状腺癌は、喉の周辺を触った時に硬いしこりとして発見されることが多くあります。

好発犬種は

・ビーグル
・ゴールデン・レトリバー
・ボクサー
・シベリアンハスキー

といわれていますが、どの犬種でも発生する可能性はあります。

平均10歳でかかりやすいとされており、性別は関係ありません。

【犬の首のしこり(腫れ)】見つけたときの対処法

犬の首にしこりを見つけたら、迷わず動物病院で診てもらいましょう。

しこりが小さいからといって良性だとは限りません。

悪性のしこりは切除が最も効果的な治療法であり、万が一悪性だった場合には、しこりよりも大きく切除する必要があります。

そのためしこりが小さいうちに切除をしておく方が犬の負担は軽く、転移の可能性も少ないため早めの対処が重要です。

すぐに動物病院に連れていけないようなら、しこりが大きくならないか、数が増えないかを確認してください。
一般的に悪性のしこりは「早く大きくなる」といわれています。転移もするため、しこりのサイズが変わったり広がるようなら悪性腫瘍の可能性が高くなります。できるだけ早めに獣医師に診てもらうようにしてください。

【犬の首のしこり(腫れ)】診断・検査方法

犬のしこりの診断方法は下記の通りです。

・しこりの大きさを計測
・しこりの細胞の顕微鏡検査
・血液検査
・レントゲン検査
・エコー検査

最初にしこりの大きさを測ります。

しこりが黒や紫、赤黒い色をしていたり、大きさが1cmを越えているようであれば、悪性であることが多いといわれています。

さらにしこりを触って、小さくても硬くてコリコリしており、皮膚の動きに連動せずに皮膚組織にへばりついていると悪性腫瘍である可能性が高くなります。

しこりのサイズ変化やかゆみなどは診断に必要です。そのため、見つけた時期やしこりが大きくなったかどうか、痛みやかゆみがあるかなどをチェックしておきましょう。

次に、しこりに細い針を刺して細胞を採取し、顕微鏡で検査します。針は細いので、一般的には麻酔は使用しません

他にも手術でしこりを切除した際にはしこりの一部を切り取って病理検査を行い、確定診断を行います。

病理検査では良性か悪性かだけの検査だけでなく、境界線が切り取れているか、転移の可能性はないかがあわせて検査できます。

これらの検査に加えて、血液検査、レントゲン検査、エコー検査で転移の有無を調べます。

このようにさまざまな検査で良性か悪性か、転移をしているか否かを検査します。

【犬の首のしこり(腫れ)】主な治療方法は3つ

犬の首のしこりの治療方法は主に3つあげられます。

・外科治療
・化学療法
・放射線治療

腫瘍ができた場所や進行具合によって治療方法は変わってきます。

例えば、ひじに「繊維肉腫」と呼ばれる悪性腫瘍ができたケースでは、断脚が有効な治療法になる場合があります。

ただし飼い主さんが断脚を希望しなければ外科治療で一部切除+化学療法か放射線療法」「化学療法や放射線治療のみなど、治療方法はさまざまです。

それぞれ解説していきましょう。

外科治療

外科治療は、手術によりしこりを取り除く方法です。

転移などがなければ最も効果が高く、治療としても第一選択になります。

切除した腫瘍は病理検査を行い、良性か悪性かの確定診断がされます。

転移の状況によっては化学療法放射線治療を組み合わせる場合があります。

一方で、犬の持病やしこりができた場所などが理由で外科治療が行えないケースがあるため、注意が必要です。

化学療法

化学療法は一般的に「抗がん剤治療」と呼ばれるものです。

犬の健康状態に伴い外科治療ができない場合や、転移の可能性、状況によっては外科治療と組み合わせて行うケースもあります。

化学療法は腫瘍の増殖を抑えることが可能ですが、副作用が強いのも特徴です。

【抗がん剤の主な副作用】
・骨髄抑制(骨髄の機能が落ちてしまい、白血球や血小板が減少して、感染症や出血傾向となりやすい)
・消化管粘膜の障害により、食欲低下や下痢、嘔吐
・口の粘膜がただれて口内炎 など

抗がん剤の副作用が強く出てしまっている場合には、使用を延期または減量する必要があります。

獣医師と相談しながら慎重に行いましょう。

抗がん剤治療は、手術や放射線治療のように腫瘍に対して集中的に行う治療ではなく、注射や飲み薬で体全体に薬を巡らせて治療する方法です。
そのため体全体に副作用が出てしまいます。

放射線治療

放射線治療が行われるのは、

・外科手術には不向きな場所にできた腫瘍
・大きすぎて手術できない腫瘍
・手術だけでは取り残しがでてしまうタイプの腫瘍

を治療するときです。

外科手術には不向きな場所にできた腫瘍とは「脳腫瘍」「鼻腔内腫瘍」「心臓の腫瘍」などがあげられます。

また、放射線治療は抗がん剤と同じく、腫瘍細胞のように常に分裂・増殖を繰り返している細胞に大きなダメージを与えます。

抗がん剤との違いは

・全身に効果があるか(全身療法)
・局所的に効果があるか(局所療法)

です。

放射線治療は、照射した部位にしか効かない「局所療法」となります。

さらに放射線治療は、専門の設備がある動物病院でしか行えないといったデメリットがあります。

放射線治療を希望する場合には、かかりつけの動物病院が放射線治療に対応しているかどうか確認しましょう。

【犬の首のしこり(腫れ)】予防法や早期発見のコツ

犬のしこりの予防法は、愛犬とのスキンシップを取りながら健康チェックを行うことです。

そのためにも、子犬のころから体中どこを触られても大丈夫なようにしておくことが重要です。

皮膚や皮膚の下のしこりは、飼い主さんが触ると発見できます。

ブラッシングなどでコミュニケーションを取りながら、皮膚の健康を確認すると良いでしょう。

また、乳腺腫瘍は避妊手術を受けることで予防が可能です。

ヒートを何度か迎えてしまうと避妊手術を受けても予防効果が落ちるため、できるだけ早めに手術を受けておきましょう。

出産の予定がなければ早期の決断が予防のカギとなります。

犬の首のしこり(腫れ)はペット保険の補償対象?

犬の首のしこりは、多くのペット保険では補償対象となります。

悪性腫瘍であっても、ほとんどのペット保険では補償されるので安心です。

悪性腫瘍の場合、外科治療や化学療法で高額になりがちで、治療期間が長期になる可能性もあるため、ペット保険に加入しておくと心強いでしょう。

ただし、悪性腫瘍のもう一つの治療法である「放射線治療」は、ペット保険によっては補償されないため注意が必要です。

対象となるペット保険の注意事項や約款を確認しておきましょう。

よくある質問

愛犬のおっぱいがある右脇腹あたりに、たんこぶのようなぽっこりとしたふくらみがあります。臭いが強い膿が出てきましたが、消毒で改善しますか?

乳腺腫瘍の可能性が高いと考えられます。乳腺腫瘍は丸い膨らみがみられ、放置すると自壊して臭いがある膿が出ることがあります。
乳腺腫瘍であるならば、自宅療法で改善は難しいでしょう。動物病院で診てもらい、治療を行うことが重要です。

尻尾の付け根付近からおしりや股間あたりに、数か所ぷっくりとした突起があります。

肛門や尻尾周辺に好発するできものとして「肛門周囲腺種」「肛門周囲腺ガンが考えられます。
「肛門周囲腺種」は良性の腫瘍で、未去勢のオスに多くみられます
一方「肛門周囲腺ガン」は悪性の腫瘍で「肛門周囲腺種」と見分けがつきにくいのが特徴です。
良性の「肛門周囲腺種」でも破れたり肛門を塞ぐと切除手術の必要があるため、動物病院で診てもらいましょう。

ペット保険は必要?

ペットには公的医療保険制度がありません。そのため診療費の自己負担額は100%です。

もしものときに、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

 

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

【犬のしこり】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・犬のしこりで考えられる病気
・犬のしこりを見つけた時の対処法
・犬のしこりの予防法や早期発見のコツ
について解説してきました。
犬のしこりには良性」と「悪性があります。
見分けるのは難しいため、小さなものでもしこりを見つけたら動物病院で診てもらうことが重要です。
ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。