この記事では
・シーズーの寿命を伸ばす飼い方
・シーズーがかかりやすい病気
「シーズー」とは
美しい被毛と愛らしい顔立ちのシーズー。
中国の宮廷で飼われていた歴史もあって気品の高さが感じられます。
明るく穏やかで遊ぶことも大好き。
知らない人や犬ともすぐに仲良くでき、子供がいる家庭でも飼いやすい犬種です。
ただし、頑固でプライドが高い面があり、納得いかないと指示を聞かなくなることも。
甘やかしすぎには注意しましょう。
シーズーの寿命は13~15歳
シーズーの平均寿命は13〜15歳です。
小型犬の平均寿命が14歳程度なので平均的ですが、中には20歳を超えるほど長生きするケースもあります。
シーズーの最高齢はギネスに登録はないですが、アメリカのフロリダ州で暮らしていたシーズー「Smokey」は、23歳まで長生きしたことで知られています。
シーズーの年齢換算表
シーズーの平均寿命である13〜15歳は、人間の年齢に換算すると68〜76歳程度です。
諸説ありますが、小型犬のシーズーを人間の年齢に換算すると、以下の表のようになります。
シーズー | 人間年齢 |
1歳 | 15歳 |
2歳 | 24歳 |
3歳 | 28歳 |
4歳 | 32歳 |
5歳 | 36歳 |
6歳 | 40歳 |
7歳 | 44歳 |
8歳 | 48歳 |
9歳 | 52歳 |
10歳 | 56歳 |
11歳 | 60歳 |
12歳 | 64歳 |
13歳 | 68歳 |
14歳 | 72歳 |
15歳 | 76歳 |
16歳 | 80歳 |
17歳 | 84歳 |
18歳 | 88歳 |
19歳 | 92歳 |
20歳 | 96歳 |
小型犬は1歳の時、人間の年齢に換算すると15歳程度、2歳になると24歳程度に相当すると考えられています。
その後は、1年毎に人間の4歳分ずつ歳をとっていきます。
小型犬の人間年齢へ換算するための簡単な計算方法は、「24+(年齢-2)×4」です。
愛犬の年齢が人間の年齢でいうと何歳くらいになるのかを確かめてみましょう。
シーズーの特徴
シーズーは人懐っこく温厚な性格で、吠え癖も少なく初心者でも飼いやすい犬種です。
美しい毛並みと鼻ぺちゃでまん丸の目がとても愛らしいですよね。
シーズーにはどのような特徴があるのでしょう。
ここでは「起源」「サイズ」「毛色」に分けて詳しく解説します。
起源
シーズーの原産国は中国と言われていますが、祖先はチベットの寺院で神聖な神の遣いとして飼われていたラサ・アプソと考えられています。
チベットと中国は、仏教で深いつながりがあり、チベットから中国への贈り物として聖なる生き物である犬種ラサ・アプソを長年にわたって献上していました。
現在のシーズーは、16世紀頃に贈られたラサ・アプソと、中国の王宮内で飼われていたペキニーズを交配して生まれたと言われています。
1930年代にイギリスにはじめて輸入され、1940年に正式に犬種として公認されました。
シーズーの名は、中国の神聖な動物「獅子」から「獅子狗(シーズークゥ)」と呼ばれていたことに由来します。
サイズ
シーズーは小柄ですが、骨が太く筋肉質で、しっかりとした体格をしています。
体高は27cm以下、体重は4.5〜8kgが標準です。
血統書発行団体のJKC(ジャパンケネルクラブ)では、4.5〜7.5kgを理想体重と定めています。
シーズーは太りやすい傾向があるので、フードやおやつのあげすぎには気をつけてください。
ただし体格には個体差があり、大きいからと言って肥満とは限らず、生まれ持った骨格によって適正体重は変わります。
毛色
シーズーの毛色は、JKCであらゆるカラーが認められていて、ホワイトベースにゴールドやブラックなどの色が混ざったカラーがよく見られます。
シーズーのカラーは、2色以上の毛色が混ざった「パーティーカラー」と、単色の「ソリッドカラー」の2種類に分けられます。
パーティーカラーは、ホワイト×ゴールド、ホワイト×ブラックが人気で、とくに日本ではホワイト×ゴールドが最も多いです。
ゴールドと言っても、濃淡が異なる色がさまざまあって、レッドゴールド、オレンジゴールド、ハニーゴールドなどがあります。
そのほかに珍しい色では、ホワイト×シルバーやホワイト×グレーなどがあります。
日本ではパーティーカラーのシーズーがほとんどですが、海外ではソリッドカラーもよく見られます。
ソリッドカラーは、ブラック、ゴールド、ホワイト、グレー、ブラウンなどです。
あらゆるカラーが認められるので、ほかにもさまざまな毛色のシーズーが存在します。
シーズーの寿命を伸ばす飼い方
シーズが長生きするために、飼い主さんはどのようなことができるでしょう。
ここから、シーズーの寿命を伸ばす飼い方について解説します。
ワクチンや健康診断を定期的に受ける
日本では、狂犬病ワクチンの接種が年1回と義務付けられています。
混合ワクチンは義務化されていませんが、基本的に年1回の接種が推奨されています。
ただし、体調や生活環境によっても接種する頻度や種類が異なるので、かかりつけの獣医師とよく相談するようにしましょう。
混合ワクチンの接種は、犬同士で感染する可能性のある伝染病の予防になります。
ワクチン接種は感染症から愛犬を守るための非常に大切な手段です。
犬にとってさまざまな病原体が日常的に存在し、感染すると命に関わるケースもあります。
ワクチン接種に加えて、定期的な健康診断も犬の寿命を伸ばすためにできる大切なことです。
定期検診は、隠れているかもしれない病気の早期発見や予防につながります。
また、元気で健康な時から検診を受けておくことで、愛犬の基準値がわかり、体調が悪くなったときに数字を比較できるメリットもあります。
最低1年に1回、7歳を過ぎたら半年に1回のペースで受けようにしましょう。
ブラッシングや口内ケアを日常的に行う
シーズーの被毛は、アンダーコート(下毛)とオーバーコート(上毛)からなる2層構造の「ダブルコート」です。
長毛種のシーズーは毛周期が長く、ダブルコートの犬種の中でも比較的抜け毛が少なめです。
ただし、シーズーのような細くて柔らかい毛は、もつれて毛玉になりやすいので、毎日のブラッシングが大切になります。
毛玉を放置してしまうと、皮膚がつれて痒みや痛みが生じたり、毛の中が蒸れて皮膚トラブルを起こす原因となります。
毎日のブラッシングは、毛艶を美しく保つだけでなく、全身の血行を促し新陳代謝を高める効果もあります。
また、シーズの特徴でもある鼻ぺちゃの犬種は、歯並びが悪く、歯の隙間に食べかすが残りやすいです。
シーズーに限らず犬は歯周病にかかりやすく、3歳以上の約8割の犬が歯周病に罹患していると言われています。
歯周病が進行すると口の中だけにとどまらず、腎臓、肝臓、心臓などの臓器にも影響を及ぼし、重症化することもあるので注意が必要です。
歯周病の予防には、毎日の歯磨きが最も効果的です。
最近は、犬用のデンタルケア用品として、歯磨きガムやシート、ペーストなどさまざまなものが販売されています。
愛犬が歯ブラシを嫌がる場合、まずは簡単なデンタルケア用品を使って少しずつ慣らしていきましょう。
十分な運動を行う
小型犬のシーズーは、20〜30分程度の散歩を1日2回行くのが理想的です。
シーズーは小型犬でそれほど運動量は多くありませんが、毎日の散歩は欠かせません。
散歩は運動だけが目的でなく、ストレス発散やリフレッシュ効果があります。
また、シーズーは人懐っこく社交性の高い犬です。
他の犬や人と触れ合う時間をつくってあげることで、社会性を養いシーズーの心も満たしてくれるでしょう。
適正体重を保つ
シーズーは食べることが大好きで、太りやすい体質です。
肥満はあらゆる病気を引き起こすため、それぞれの個体に合った適正体重を保つようにしましょう。
とくにおやつは高カロリーなものが多いため、与える量を決めて1日の摂取カロリーを超えないようにしてください。
もし、おやつをあげすぎてしまったら、フードの量を減らして調節しましょう。
また、食事の管理に加えて適度な運動も、適正体重を保つために必要不可欠です。
シーズーの運動量はそこまで多くなく、1日2回の20〜30分の散歩が目安です。
日々の適切な食事と適度な運動で、シーズーの適正体重をキープしましょう。
ストレスを与えない
犬はとても繊細でストレスを感じやすい動物です。
長期的にストレスを感じていると、問題行動を起こすようになったり、体調を崩してしまうこともあります。
犬がストレスを感じる原因は、主に以下のようなことが挙げられます。
・水分や食事不足
・環境の変化
・飼い主さんとのコミュニュケーション不足 など
犬はストレスを感じている時、あくびをしたり足を舐めたりするなど、なんらかのカーミングシグナルを出しています。
ストレス状態が続き、重度になると消化器系の体調不良や精神的な疾患を引き起こしてしまう可能性もあります。
愛犬のストレスに早めに気付いてあげ、原因を特定し、解消してあげることが大切です。
生活環境を整える
犬が健やかに日々を過ごせるように、生活環境を整えることが大切です。
生活環境を整えることは、愛犬の寿命を伸ばすことにもつながります。
例えば短頭種であるシーズーは、体温調節が不得意で、とくに夏の暑さが苦手です。
エアコンで温度調整を行い、快適に過ごせるように環境を整えましょう。
また、フローリングのような床は滑りやすく、シーズーが室内でケガをしたり、関節に大きな負担がかかる恐れがあります。
滑りやすい床材にはマットやカーペットを敷くようにするなど、対策が必要です。
シーズーにとって安全で快適な生活環境を整えるようにしましょう。
シーズーがかかりやすい病気
病気の予防や早期発見に努められるよう、シーズーのかかりやすい病気について知っておきましょう。
ここから、シーズーがかかりやすい病気について5つ解説します。
気管虚脱
気管虚悦は、通常ホース状の形をしている気管が押し潰された形になることで、呼吸が困難になってしまう病気です。
激しい運動、興奮状態、加齢、肥満、喉の圧迫など、さまざまなことが原因となって起こります。
軽症の場合は薬剤による内科治療を行いますが、重症の場合は外科手術が必要になることもあります。
肥満や過度な運動に気を付け、日頃から喉に負担をかけないような生活を心がけましょう。
角膜炎
角膜炎とは、シャンプーやホコリ、細菌などが目に入ることで角膜に炎症が起こることです。
角膜炎になると、涙や目やにが多くなり、しきりに目をこするようになります。
シーズーの長い毛が目に入ってしまい、角膜炎を引き起こすこともあるので、目の周りの毛をカットしたり縛ってあげるようにしましょう。
治療には、抗生剤や消炎剤などの点眼薬を用います。
日頃から愛犬の目をよく観察し、異常があったらすぐに動物病院を受診しましょう。
緑内障
緑内障は、眼圧が高くなることで目の奥にある視神経に障害が生じる病気です。
進行すると視野が狭くなったり、まぶたの痙攣が起きたり、最終的には失明してしまいます。
緑内障の治療は、眼圧を下げることを目的とした点眼薬が使用されます。
薬で改善が見られない場合、外科治療が行われることも。
シーズーは眼科疾患にかかることが多い犬種なので、目の状態を毎日チェックしましょう。
定期的に目の検査を受けることも早期発見につながります。
マラセチア性皮膚炎
マラセチアとは、犬の皮膚に存在する常在菌で、必要以上にマラセチアが増えることで炎症が起こります。
皮膚が赤くなって、臭いやベタつき、フケが多くなるなどの症状が現れます。
治療として、抗真菌薬のシャンプーを用いた薬浴や、抗真菌薬の投与を行います。
予防対策として、日々のブラッシングで皮膚の通気性をよくしてあげましょう。
肛門周囲腺腫
肛門周囲腫瘍は、去勢をしていない高齢のオスに多く発症します。
発症すると、肛門の周りにしこりができ、出血したり化膿したりし、かゆみを伴うこともあります。
重症の場合、排便が困難になることも。
多くの場合で、腫瘍の外科的手術と同時に去勢を行います。
若いうちから去勢手術を行なっておくことで、予防ができます。
寿命の長いシーズーはペット保険に入っておくと安心
シーズーは、小型犬の中でも比較的長生きする傾向の高い犬種です。
長生きする分、病気にかかることも増えてくるので、万が一のためペット保険に入っておくと安心です。
かりやすい病気が補償対象かチェック
保険を検討する際は、シーズーのかかりやすい病気が補償対象かを確認するようにしましょう。
ペット保険は、全ての病気やケガを補償してくれるわけではありません。
一般的に、健康診断や予防目的の診療、加入前から治療中の病気やケガについては、補償対象になりません。
また、先天性疾患についても補償対象外になっている保険会社が多いです。
ただし、加入後に先天性疾患と診断されたケースは、補償対象と認められる保険もあるので、よく条件を確認しておきましょう。
シニア時の保険料をチェック
ペット保険は、年齢とともに保険料が上がるように設定されていることが多いです。
そのため、1歳の時は安い保険料も、7歳を過ぎると高額になってしまうことがあります。
ただし保険会社によって、年齢による値上がりが緩やかだったり、一定の年齢を超えると値上がりしない場合もあります。
保険を検討する際は、シニアになった時の保険料もチェックするようにしましょう。
よくある質問
オスとメスで性格の違いはありますか?
オスとメスで違いをあげるとしたら、オスの方がやんちゃで甘えん坊の傾向があります。メスは警戒心が強くマイペースな性格の子が多いです。ただ、性格には個体差があるので、どちらが飼いやすいとは一概には言えません。
シーズーはしつけやすいですか?
シーズーは頭が良く、基本的にしつけがしやすい犬種です。しつけをする際のポイントは「上手くできたら褒める」を繰り返すことです。また、ダメなことは「ダメ」と教え、メリハリのあるしつけをするようにしましょう。
ペット保険は必要?
ペットには公的医療保険制度がありません。そのため診療費の自己負担額は100%です。
もしものときに、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【シーズーの寿命は?犬種による特徴やかかりやすい病気について解説!】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・シーズーの寿命を伸ばす飼い方
・シーズーがかかりやすい病気
明るく温厚でとても愛情深いシーズー。
いつまでも元気でいてもらいたいですよね。
丈夫で長生きする傾向があるので、日常的なお手入れや生活環境に気を付けてあげれば、きっと寿命を伸ばせるでしょう。