この記事では
・パグのなりやすい病気やケガ
・パグにおすすめの保険
パグの特徴
パグを飼育していればすぐに分かるものですがパグをあまり知らない方も多くいます。
フレンチ・ブルドッグやボストンテリアなどの犬種と少し似ており間違われることもあります。
ここでは「パグの歴史・特徴・性格・飼い方のコツ」について解説します。
パグの歴史
パグの歴史は紀元前400年以前までさかのぼります。
中国のチベットの修道士に可愛がられていた犬こそがパグの起源だと考えられています。
16世紀には東インド会社の商人と一緒にヨーロッパにも行き、オランダでは縁起の良い動物として扱われていました。
王の墓にはパグと一緒にいる肖像が残されるほど愛されていました。
その後上流階級の人々に愛されパグの人気が広がり多くの人々に愛されていきました。
パグの特徴
小柄のように見えますが体は筋肉質で引き締まった体型をしています。
特にお尻や後ろ足には発達した筋肉がついており小型犬ですが力強い犬種です。
頭が大きく鼻が短い顔をしているため「短頭種(たんとうしゅ)」とも呼ばれます。
鼻周りにはシワが入っており定期的にケアをすることが大切です。
尻尾は二重に巻いており被毛は短く柔らかくなっています。
毛色は「ブラック」「シルバー」「フォーン」「アプリコット」などがありカラーバリエーションも豊かです。
パグは体高20~25cm、体重は6~8kg程度の大きさが理想のサイズとなっています。
パグの性格
パグは愛嬌があり陽気で人懐こい性格をしています。
飼い主と一緒に遊ぶことも好きなので触れ合うための時間を取れる方が望ましいです。
優しく賢い性格をしているので初めて犬を飼育する方でも比較的飼育しやすいです。
パグは賢いですがしつけは必要なので、家族間でしつけ方針を相談しトレーニングしていきましょう。
ただ、パグは寂しがりやなので一人の時間が長いとストレスとなってしまいます。
長時間の留守番にはあまり向いていないため旅行やお出かけの時は一緒につれていくことができる場所やペットホテルなどの活用もおすすめです。
パグの飼い方のコツ・ポイント
パグの飼い方のコツとして「たくさん遊ぶこと」「夏場の飼育」「股関節の病気」「ブラッシング」に気をつけることがポイントです。
パグは遊ぶことが好きなので飼育する時にはたくさん遊んであげましょう。
さらに一人でも楽しむことができるようにおもちゃを用意しておくこともおすすめです。
夏場の飼育では「熱中症」を引き起こしやすいため注意しましょう。
室温を管理を徹底し暑さ対策グッズを活用することがおすすめです。
散歩ではこまめに休憩し水分補給の時間を取り熱中症にならないようにしっかり対策しましょう。
パグは股関節の病気を引き起こしやすいです。
「歩き方がおかしい」「散歩を嫌がる」「起き上がる時に痛がる」などの症状がみられる場合は早めに動物病院を受診しましょう。
パグは抜け毛も多いためこまめにブラッシングをしてあげましょう。
ブラッシングはマッサージ効果も期待できラバーブラシなどを活用することがおすすめです。
パグのなりやすい病気・ケガ
パグは股関節の病気を引き起こしやすい傾向がありますが、他にもなりやすい病気がいくつかあります。
ここでは「パグのなりやすい病気・ケガ」について解説します。
皮膚炎
パグは皮膚炎を引き起こしやすい犬種です。
皮膚炎とは様々な原因により引き起こされる皮膚の炎症で「皮膚の赤み」「痒み」「フケ・脱毛」などの症状がみられます。
皮膚炎は命に関わる病気は少ないですが進行すると膿んでしまい完治までに時間がかかることも多いです。
そのためできるだけ早く動物病院を受診することが望ましいです。
皮膚炎の治療にかかる年間費用(通院)
1頭あたりの 年間診療回数 |
1頭あたりの年間診療費 中央値 |
1頭あたりの年間診療費 平均値 |
3.1 | 9,667円 | 49,689円 |
※参考:アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」
皮膚炎の治療にかかる年間費用は1頭あたり平均49,689円です。
診療回数は約3.1回ですが、重症化すると診療費も高額になり定期的に通うこともあるため早めに治療を受けることが必要です。
外耳炎
パグは外耳炎を引き起こしやすい犬種です。
外耳炎は耳の外耳部分に炎症が起こることで引き起こされます。
外耳炎の原因は「細菌」「真菌」「寄生虫」などです。
原因により症状が異なりますが「耳垢が増える」「耳が臭くなる」「耳の痒み」「耳の炎症」などがみられます。
外耳炎は進行すると痒みもひどくなり「耳血腫」や「耳周りの皮膚炎」なども引き起こすことがあります。
耳の痒みは犬にとってストレスにもなるため早めに治療を受けることが必要です。
外耳炎の治療にかかる年間費用(通院)
1頭あたりの 年間診療回数 |
1頭あたりの年間診療費 中央値 |
1頭あたりの年間診療費 平均値 |
2.9 | 10,778円 | 39,782円 |
※参考:アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」
外耳炎の治療にかかる年間費用は1頭あたり平均39,782円です。
しかし外耳炎の状態によってはこれ以上かかることもあります。
脳炎(パグ脳炎:壊死性髄膜脳炎)
パグは脳炎(パグ脳炎・壊死性髄膜脳炎)を引き起こしやすい犬種です。
脳炎は脳全体に炎症や壊死が広がっていくとても怖い病気です。
症状には「元気や食欲低下」「旋回運動」「斜頸」「よだれをながす」「全身性けいれん」などの神経症状がみられます。
進行すると全身性けいれん発作がおさまらずに昏睡状態となりそのまま亡くなってしまいます。
原因はわかっていませんがパグに多く見られる病気です。
予防や治療法もまだ確立されていないためいま出ている症状に対して治療を行っていきます。
てんかんの治療にかかる年間費用(通院)
1頭あたりの 年間診療回数 |
1頭あたりの年間診療費 中央値 |
1頭あたりの年間診療費 平均値 |
6.9 | 50,436円 | 154,723円 |
※参考:アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」
パグ脳炎の症状としてみられるてんかんの治療費を参照しています。
てんかん発作はコントロールが難しい症状なため治療にかかる年間費用は1頭あたり平均154,723円です。
てんかん発作は一生薬を服用しなければいけないため毎年同等の費用がかかります。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
パグは膝蓋骨脱臼(パテラ)を引き起こしやすい犬種です。
膝蓋骨脱臼とは後ろ足の膝の部分についている膝蓋骨が脱臼することにより引き起こされます。
原因は生まれつき「膝蓋骨の溝が浅い」「奇形」などの先天性のケースと「外傷」や「交通事故」などにより起こる後天性のケースがあります。
膝蓋骨脱臼は「歩行障害」「足の痛み」「足をあげて歩く」などの症状がみられるようになります。
症状やグレードにより治療法が異なりますが進行すると手術で治療することもできなくなることがあります。
できるだけ早めに治療や今後の方針を動物病院などで相談することをおすすめします。
膝蓋骨脱臼の治療にかかる年間費用(手術)
1回あたりの年間診療費 中央値 |
1回あたりの年間診療費 平均値 |
196,776円 | 220,711円 |
※参考:アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」
膝蓋骨脱臼はグレードが進行すると手術が必要になります。
1回の手術にかかる診療費は平均220,711円です。
脱臼の難易度やグレード、動物病院により費用が異なるためこれ以上かかることもあります。
膝蓋骨脱臼の治療にかかる年間費用(入院)
1頭あたりの 年間入院日数 |
1頭あたりの年間診療費 中央値 |
1頭あたりの年間診療費 平均値 |
5.8 | 183,184円 | 204,985円 |
※参考:アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」
膝蓋骨脱臼は手術を行うと動物病院で入院管理が必要となります。
1頭あたりの平均入院日数は5.8日で、1回あたりの診療費は平均204,985円です。
ペット保険の中には膝蓋骨脱臼を補償対象外としていることもあるためペット保険に加入することを検討している場合は確認しておくことをおすすめします。
短頭種気道症候群
パグは短頭種気道症候群を引き起こしやすい犬種です。
短頭種気道症候群とは上気道の形態が原因で引き起こされる呼吸器疾患のことを言います。
「外鼻腔狭窄」「軟口蓋過長症」「気管虚脱」などの病気があげられます。
テンションがあがった時や体を動かしたときなどに鼻詰まり呼吸音や喉の奥の異常呼吸音などの症状がみられます。
これらの症状は進行すると「いびき」「安静時の呼吸異常」「吐血」「嘔吐」「嚥下障害」「睡眠障害性呼吸」などがみられるようになります。
進行すると治療にも時間がかかります。
できるだけ早く動物病院を受診することをおすすめします。
パグにおすすめの保険は?
ここではパグに合ったおすすめのペット保険、比較・選び方について解説します。
全てのペット保険で補償の対象外である去勢の費用等の項目は除き、あくまで保険会社・プランで差別化になるポイントに絞って解説します。
他サイトのようなランキング形式ではなく、あくまでパグ目線で解説していきます。
【パグのペット保険加入の選び方のポイント】
・膝蓋骨脱臼(パテラ)
・てんかん②加入後に発症した先天性、遺伝性疾患が補償されるか
③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも手術は他社と比較しても手厚いか
④更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか
①パグのなりやすい病気が補償されるか確認
ペット保険は保険会社によって補償する病気や、補償の対象外となる項目が異なります。
中にはパグがなりやすい高額治療が必要なパテラを補償の対象外としているペット保険も存在します。例えば「プリズムコール」や「日本ペット少額短期保険:いぬとねこの保険」ではパテラもてんかんも補償の対象外です。
特に下記の傷病・疾患は保険会社によって補償されるかが異なりますので、必ず保険約款や重要事項説明書を確認することをおすすめします。
また公式HPでも「保険金のお支払いできない事例」の中に記載されていることがほとんどですので必ず確認しましょう。
【パグがなりやすい病気で補償の対象外か確認すべき病気】
・てんかん
②加入後に発症した先天性、遺伝性疾患が補償されるか
パグがなりやすい、「パグ脳炎」は先天性、遺伝性の要素も大きい疾患です。
全てのペット保険で加入前に発症している先天性、遺伝性疾患は基本的には補償の対象外となってしまいますが、加入後に発症した先天性、遺伝性疾患を補償するかどうかは保険会社によって異なります。
こちらも併せて公式HP内の「保険金をお支払いできない事例」や保険約款・重要事項説明書を確認しましょう。
せっかく保険に加入するのであれば、パグ脳炎にも備えができるようにしましょう。
③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも手術補償の手厚さを重視するのがおすすめ
パグがなりやすい病気である「パグ脳炎」「外耳炎」は長期もしくは複数回の通院治療が必要になる疾患です。また「膝蓋骨脱臼(パテラ)」は外科手術を伴う高額治療が必要になる傷病です。
そのため、パグには「通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険」に加入することがおすすめです。
また、膝蓋骨脱臼(パテラ)は平均手術費用が約22万円であることから、パグにはフルカバー型の中でも手術補償が他社より手厚いペット保険に加入することをおすすめします。
特に
④更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか
ほとんどのペット保険が一年契約となっており、契約を毎年更新していくことで終身の補償となっています。
つまり、ペット保険に加入すると毎年契約更新の審査があります。
中には「前年度にかかった傷病や慢性疾患」等の、特に治る見込みが少ない、再発の可能性が高い慢性疾患を、更新の際に「来年度から補償の対象外とします。」と条件を付け加えてくる保険会社があります。
もちろん中には「更新の際に条件を付け加えることはありません」といった記載をしているペット保険もあります。
パグがなりやすい病気のうち「パグ脳炎」は長期的な治療が必要になります。
そのため、上記のようなペット保険だと更新時の際に「来年度からパグ脳炎は補償の対象外とします」といった条件を付けられる可能性があります。
そのため、加入を検討しているペット保険会社の「更新時の対応」についても必ず確認することをおすすめします。
また、ペット保険比較アドバイザーではそういった情報も一つの記事内でまとめていますのでぜひ一度ご確認ください。
パグにおすすめのペット保険をご紹介!
最後に、今回ペット保険比較アドバイザーではパグにおすすめのペット保険を2社ご紹介します。
おすすめの理由としては上記で説明したパグのペット保険の選び方、ポイントや条件をすべて満たしているからです。
また、アニコムに関しては、「腸内フローラ測定」を年一で行えるため、パグに多いアレルギー性の皮膚疾患の予防までできる予防型保険です。測定結果によっては血液検査も無料で受けることができます。
ただし、細かい補償内容や金額についてはもちろん違いがありますので必ず重要事項説明書や保険約款、パンフレットや公式HPを確認してください。
一部PS保険は手術の補償金額が1回あたり最大10万円だったり不安な点はありますが、先天性疾患や更新時の対応が他社より優れています。
あくまで参考ですが、保険料重視であればPS保険、補償内容重視であればアニコム(ふぁみりぃ)に加入することをおすすめします。
メリット | デメリット | |
・複数回通院にも強い ・手術は一回当たり最大14万円まで補償(補償割合70%プラン) |
保険料が高い
※健康割増引制度により保険の利用状況によって割増引の適応【可】 |
|
保険料が安い | ・1つの病気に対しての限度額・回数があり (更新時にリセットされない) ・手術は一回当たり最大10万円まで |
弊社の商品の保険期間は1年間ですが、ご契約には「継続契約特約」を適用して引受をさせていただいておりますので、解約等のお申し出がない限り満期後は、原則ご契約は自動的に継続となり、終身ご継続いただけます。
※ご注意
・ご契約者または弊社より別段の意思表示があった場合には、ご契約は継続となりません。
・自動的にご契約が継続とならない場合や、商品改定により保険料、補償内容などが変更となる場合があります。
引用:重要事項説明書
罹患した病気やケガにより保険の更新をお断りしたり、更新時の補償対象外にしたり、保険料を増額にすることはございません。(※保険料の改定などがあった場合、保険料は変わります。)
ケガ、病気の原因が生じた時が保険期間内であれば、皮膚病や外耳炎等の軽度の病気から、ガンや心臓病等の重大な病気まで補償の対象となります。
補償内容やそれぞれのデメリット等がより気になる場合は下記の記事を参考にしてください。
補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう
ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患や既に発症している病気や疾患は補償の対象外となります。
そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。
また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。
また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。
「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。
補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。
高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。
よくある質問
パグを迎え入れたいけれど相場はいくらぐらい?
パグが寝ている時にブーブーいっているけれど大丈夫?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に入ることをおススメします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【パグがなりやすい病気は?パグ脳炎や短頭種特有の病気についても解説】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・パグのなりやすい病気やケガ
・パグにおすすめの保険
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